2013年07月29日

非現住物等放火

山口県の連続放火殺人は、犯人が捕まってよかったですね。地区の人は、次は自分の番かと気が気じゃなかっただろうと、これでやっと安心して眠れるんじゃないかと思います。
殺された方々は、本当にお気の毒でした。
都会で長年働いていた人が、親の介護のために戻ってきて、親を見送ったあとは一人ぼっち。近所の人とは価値観も違ってうまくいかない。また都会に出ていくほどのつてもないとすれば、自分の行く末を思うとお先真っ暗、鬱にもなるだろうし自暴自棄になるのも、いいとは言いませんが無理もない気がします。

ところで逮捕されたときの罪名が「殺人・非現住建造物等放火」だったのには、興味をひかれました。
非現住建造物等放火、は、刑法109条に規定があります。
「放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、(中略)を焼損した者は、二年以上の有期懲役に処する」
二年以上ですよ、火をつけておいてずいぶん軽いです。
これが、現に人が住んでいる「現住建造物等放火」だと「死刑又は無期若しくは五年以上の懲役」にはね上がります。
だれも住んでいない家屋と、住んでいる家屋とでは刑法の扱いが全然違うわけです。

では、五人とも自分の家の中で殺されて放火されたのに、なぜ「だれも住んでいない」家に扱われるのか。
刑法の過去問で出会って、へーと思った事例にすぐ現実に出会えるとは驚きです。実は、死んだ人は法律的には人間として扱ってもらえないのですね。だから、先に全員殺してしまえば、そこはだれも住んでない家、ということになるわけです。
だから、殺そうとしたけどまだ死んでない状態で火をつけると、罪状が変わります。
解剖して肺にすすがたまっていないのを確認したんでしょうかね。

報道によれば、本人は薬(精神安定剤の類?)を飲んでいて、殺人しても平気だ(罪に問われない)と言っていたそうですが、まさか本気ではないでしょうね。
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2012年07月25日

3Dテレビ・映画の危険性

娘に教えてもらいましたが、横浜市医師会の機関誌にこんな記事がありました。
3D映像と目の健康
http://www.yokohama.kanagawa.med.or.jp/
(画面中ほど、みんなの健康web版をクリックしてください)
眉唾ものではなく、信頼性には疑いのない内容です。
3D映像は目に非常な負担をかけ、眼精疲労がすすみ、斜視になって手術した例もあるというのです。
ポケモンで一躍有名になった光感受性発作の危険性もあるそうです。
ことに子供にとってその恐ろしさは深刻で、広く世間に知らしめる必要があると思いますが(すでに、一部でやってはいるようですが、周知の事実にはほど遠いですね)、マスコミに期待するのは難しいかな。3Dテレビを製造している大手の電機メーカーをスポンサーにかかえるところは記事にできないでしょうしね。
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2012年07月10日

少年は「なぜ」死んだか

大津のいじめを苦にした自殺の件で、連日学校の対応が批判というか糾弾されています。
たしかに学校の対応はひどい。ことに直接何度も相談を受けながら放置していた担任には、未必の故意(そうなってもいいと思った)により殺人の従犯が成立すんじゃーなんて思ったりもします。
でも、なんといっても一番ひどいのは、自殺に追い込んだ子供たちです。暴行傷害致傷、窃盗の間接正犯、脅迫、恐喝、殺人教唆(自殺強要)、、暴力団も真っ青の凶悪犯と言えるでしょう。未成年だから叩けないからって、叩きやすい学校を叩き続けるのは、やり玉に挙げる目的物が意図的にすり替えられている印象を受けます。
いったいどうして、この主犯は野放しのままなんでしょうか? どうして、もっと早い段階で補導されなかったんでしょう。敬遠するしかない、怖い組長の息子なのかと思っていました。
父?親はPTA会長だったという話、祖父が警察OBだった(地域の有力者?)という話もあるようです。
でも、それだけでは納得いかない。被害者側に、執拗にいじめられなければならない(暴力を甘受しなければならない)どんな事情があったのでしょうか。
少年は「なぜ」死んだのかを私は知りたい。
死ぬ以外に、登校しない、転校するという選択は許されなかった?登校しないと引きずり出されたんでしょうか? それとも、失礼ながら本人や家族に知的障害がある?障害者の親としては他人事でなく、そんなことを考えてしまいます。
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2012年01月10日

訴訟救助

久しぶりに「ひっどーい!」とつぶやいてしまったニュース。

http://www.47news.jp/CN/201201/CN2012011001001436.html

東京イレッサ訴訟2人上告できず 弁護団ミスで 

肺がん治療薬「イレッサ」の副作用をめぐる東京訴訟で、死亡した患者3人の遺族原告4人のうち2人の上告手続きが、訴訟費用に関する弁護団のミスで打ち切られていたことが10日、分かった。公表した弁護団は既に2人に謝罪し「支援していただいた方におわびする」としている。

 弁護団によると、原告側は昨年11月に東京高裁で逆転敗訴後、4人全員が高裁に上告状を提出。うち2人は、上告費用猶予を求める「訴訟救助」の申し立てが昨年12月1日付で退けられ、手数料を求める書面が原告団事務局長の弁護士に届いた。

 だが、事務局長が支払わないまま期限を過ぎたため上告が却下されたという。


一般の人にはあまり関心を持たれることもないかもしれないけれど、受験で民事訴訟法やら民法やらを毎日かじっている私としては、いろいろと思うところの多いニュースでした。

「訴訟救助」とは、上のサイトにも説明がありますが、要するに訴訟費用が工面できない、少なくとも大金持ちではない人の為に、裁判所に払う費用を猶予してもらえる制度です。勝訴の見込みがないときには認められないそうなので、訴訟救助が断られたのは敗訴の可能性が高いのかもしれません。
でも、訴訟代理人の不手際のために上告できないで敗訴が確定するなら、その遺族の無念さは計り知れない。

訴訟救助は対裁判所の制度なので、弁護士費用の対象にはならないそうです。
訴訟費用ぐらいぽんと出せる金持ち相手だったら、こんな失態は考えられなかったのでは。

もう息子のお迎えに行かなければならない時間なので、書くのをやめますが、今はホントに政治も教育も社会生活も、金次第の時代だなあとため息が出ます。
posted by dashi at 15:25| Comment(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月10日

守秘義務違反


例の尖閣諸島沖の事件のテープを流した罪で、名乗り出た海上保安庁の職員が逮捕されたようです。厳しい調べが続いて他の人が疑われたり、仲間内で疑心暗鬼になるのに耐えられなかったのかもしれないと個人的には思います。
テープを流して事実関係がはっきりし、世界中に広がって日中以外の第三者の目もあなどれない。中国からの圧力に対してもこれからは毅然と対応できるんじゃないかと思ってます。
「全く、何やってんだ、悪いのはあっちの船長だぞ。帰国して英雄視されるのは間違ってる。こんな明確な証拠テープがあるんだぞ」と、思い余ってテープを流してしまった職員の気持ち(ほかの動機があったのかどうかは知りませんが)もよくわかります。
それにしても、大きな騒ぎになってますが罪名は「守秘義務違反」。
海上保安庁職員は国家公務員らしいので、国家公務員法第100条違反になるかと思います。罰則としては、たいしたことありません。

国家公務員法
第百条  職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。 (以下略)
第百九条  次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。


罰則はたいしたことないとしても、社会的制裁の方が大きいですね。
懲戒免職になるとしたら退職金も出ない。国家公務員としての安定した地位と収入、(たぶん)やりがいのある仕事、家庭生活を犠牲にしてまでも「義憤にかられて」やってしまったのかなあ、奥さんや子どもがいるなら可哀相だなあと思ってしまいます。高い海洋技術を持った人と思われるから、辞めてもほかに仕事はあるでしょうけどね。
政府が、テープをさっさと公開しておけばこんなことも起こらなかったのに。中国がどう出るか、性善説が通用する国かどうか、見極めが(メチャクチャ)甘かったんじゃないのかなと思っています。

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2010年10月31日

いじめ自殺

学校のいじめを苦にした中学生が自宅で首吊り自殺した事件。
今朝のテレビで、その父親が首から下の映像で登場し、学校には何度も何とかしてくれと訴えていたと話していました。
転校して来るまでは明るい子だったそうで、前の学校の友だちにあてた手紙(返信)が、投函されないまま見つかったという報道もありました。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101031-OYT1T00093.htm
両親も少女の苦しみを座視していたわけではなく、再三申し入れもした挙句、学校に見切りをつけたのか3月に引っ越すことにしていたそうです。父親の仕事の都合もあるでしょうし、引越しは大きな決断なのはわかります。でも、だから「それまで頑張ろう」とは、それはあまりに酷だったのでしょう。
頑張らないでいい、そんな辛い目に遭ってまで行くほどのもんじゃない。学校なんて行かなくても勉強はできる、学校よりあなたの方がずっと大事だよ、と言ってもらえたらあるいは死ななくて済んだのかもしれません。
少女は3月まで頑張りたくなかった。今すぐ、なんとかしてもらいたかった。引越しでなくても「学校に行かない」「親戚やどこかよそに預ける(身を寄せる)」など、やりようはあったんじゃないかと思います。

数年前にビッグコミックオリジナルで連載されていた、「光の島」というコミックがあります。
http://www.amazon.co.jp/%E5%85%89%E3%81%AE%E5%B3%B6-1-%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E5%B0%BE%E7%80%AC-%E3%81%82%E3%81%8D%E3%82%89/dp/4091863817
この中に、学校で教師ぐるみのいじめを受けて苦しむ子どもが、休みがちの学校にちゃんと行くように父親に迫られ、その目の前で自宅マンション(高層階)のベランダから飛び降りようとして母親に抱きとめられるシーンがありました。そこまでやって初めて、父親はことの深刻さに気づくのです。
このコミックでは、この子は南の島に内地留学して精気を取り戻すのでした。
(原作がルポルタージュなので、実話に基づいた話だと思います)

近くに住む娘の同級生に、小学校低学年からほとんど学校に行かなかった女の子がいます。一人っ子で屈託はなく、よくお母さんと一緒に自転車で図書館に出かけたりしていました(当時は不登校の子はまだ珍しかったと思いますが、堂々としていました)。
その子と気があって仲良しだったら、ウチの子も同じコースを歩いたかもしれません。(一時不登校しかけましたが、我慢して通う道を選び10日ばかりで止めました。その最中に悩んでいたとき、当時北京にいた夫に電話でその話をすると、夫は激高して<私の育て方に対する怒りだったでしょう>、「首に縄をかけてでも学校に連れて行け」と怒鳴ったものです)
その子は不登校の子専用の高校に進み、専門学校を出て結婚し、今は実家のそばで3人の子の育児中。結局のところ、彼女が不登校で何か不利になることがあったのかなと考えてしまいます。

いじめで苦しんでいる子には、学校に行かなくても生きて行けるよと伝えてほしい。自殺する前に。
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2010年10月26日

子どもに罪はない

先日、近くで催された「日常生活の法律講座」に行ってきました。
テーマは相続と離婚。講師は現役の弁護士さん、15年の経験がある元気な女性でした。
相続は民法の規定に従うことになりますが、嫡出子と非嫡出子の差について質問した人がいました。嫡出子(正式な婚姻関係の両親の間の子)と非嫡出子(早い話が、愛人の子)は相続できる量に差があり、非嫡出子は嫡出子の半分です。
質問したおじさんは「子どもに罪はないのだから、差がつくのはおかしい」という意見です。
講師の弁護士さんも、その言い分には慣れている様子で、
「今、差をつけるのは憲法違反ではないかという裁判が最高裁の大法廷に回っているから、あるいは今後改正されるかもしれない」
ということでした。
ちなみに、最高裁には小法廷と大法廷があり、小法廷は5人の合議に対し大法廷は全員15人で合議します。そして大法廷で審判されるのは普通の案件ではなくて、憲法問題や判例変更などの重要問題にかかわる場合だけ、です。憲法違反という判決がたまに出ることがありますが、これは大法廷での決定ということですね。

愛人側に立てば、同じ子どもなのだから平等に扱ってほしいと思うのは無理ありません。愛人は遺言に書いてもらわない限りゼロなので、子どもの分くらいはもらいたいかもしれません。
でも、正妻(夫が死んだときの場合)の側に立てば、それまでさんざん苦しめた上に遺産までよこせとは、なんてあつかましい女だ、と怒るのも当然。その存在を知らずにいて、夫の死後に突然現れた非嫡出子を前にすれば、どれほどショックを受けることでしょうか。
自分の子がいなくて非嫡出子が二人以上いると、遺産の半分以上を失うことになります。
(妻半分、非嫡出子は二人で半分)
夫にたいした遺産がない場合は、ヘタすると住んでいる家を売り払って遺産分割をしなければならない、なんてこともありえます。生活の基盤をなくし文字通り路頭に迷う。
正妻に子どもがいたらいっそう悲惨なことになります。

世の中には、正妻は書類上だけの存在で、社会的には愛人の方が妻として認められているという例も少なくありません。もう亡くなりましたが女優の沢村貞子さんもそうでしたし、宮城まり子さんもとうとう吉行淳之介さんの愛人のままでした。
(今は別居期間が長くなると、裁判をおこせば離婚も出来るようです)
愛人イコール悪人とは思いません。でも(上の二人と違って)子どもを生むなら、それを略奪婚や一攫千金の道具にせず、それなりの覚悟の上で生んでもらいたい。その子だけでなく、嫡出子にも罪はないのだから。


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2010年03月31日

不思議でたまらない

私は不思議でたまらない。
どう考えてもおかしいと思う。

「自民党をぶっ壊す」
と威勢のよかった人が、息子を後継者に指名して引退。
有名人の息子というだけで、ただの若造がなぜ、自民党の公認を受けられたのか、不思議でたまらない。
(イケメンであることは認める。おばちゃんにえらい人気らしい。でも政治家は顔がイノチなのか?)
そして、ほんとうにぶっ壊されてしまった自民党で、この息子が大きな顔をして、自民党を代表するような態度でしょっちゅうインタビューを受けているのが、不思議でたまらない。
ひねりもパンチもない全くつまんないコメント(はっきり言って、頭よくないと思う)をありがたがるマスコミが、不思議でたまらない。
週刊誌の広告に、自民党総裁の可能性もあるようなことが書いてあった。自民党はそこまで落ちぶれたのか?

美人すぎる(と言うほどでもない)市議をかつぐとか、自民党も末期的症状。そりゃ一向にかまわないけど。
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2010年03月13日

グループホーム

また、高齢者グループホームの悲劇です。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/220412.html
2006年の長崎県大村市の火事では7人、今回も同じく7人の高齢者が亡くなりました。認知症の高齢者ばかりのグループホームに、世話をする職員は夜間は一人だけですから、いざ火事となると大惨事です。
たった一人では全員の誘導も出来ないでしょう。呼んだらハイと従ってくれ、危ないと察して素早く逃げる人たち相手ではないです。
ましてや今回のように24歳という若い職員ではおそらく経験不足、修羅場をくぐったこともないのでは。消防署に電話するのが精一杯で、落ち着いた対応とはほど遠かったのではないでしょうか。
かといって、職員を複数配置するほどの予算があるわけがない。

高齢者のグループホームで働いていた人の話では、予算がないからしわ寄せが食費に行き、食事が非常にまずい。いずれグループホームで働きたいと思っていた私はかなりショックを受けました。
食事が唯一の楽しみという高齢者も多いと思いますが、そういう人にとっては悲しすぎる余生です。(戦争をくぐった世代ですから贅沢は言わないかもしれませんが…。文句を言わない認知症の人相手だとますます助長されるかもしれませんね)
家庭的な環境で老後をおくれるパラダイスのはずが、現状は厳しいです。
そんなところばかりではないでしょうが、どんなに良心的にやろうと思っても、職員の人件費(薄給)や建物の賃料(自前は少ないでしょう)に水道光熱費を払うと、グループホームの経営は苦しいだろうと思います。

今回の火事、スプリンクラーがあれば初期消火できたかもしれませんが、スプリンクラー設置にはカネがかかります。(100万以上だったと思います)
ウチの息子が通っている法人では自閉症者用のグループホームを展開してくれています。長期の借り上げで焦げ付く心配はないので、建物を貸してくれる大家さんは案外多いそうですが、全然需要に追いつかない。グループホームは毎年赤字なので、どんどん作るわけにもいかないようです。
今ある物件にスプリンクラーを設置する費用を大家さんに負担してもらうのは難しいため、既存の建物を借りるより、こちらの希望どおりに建ててもらう方法をとっているそうです(あとから設置するより安い?)。
大村市の教訓が生かされるのはいいことですが、その分赤字が増えていくのも困ったものです。

私も訪問ヘルパーとして大きな家に一人暮らし(または独り者の子どもと同居)の高齢者のところに行くたび、グループホームに入れたら三食きちんと摂れるから助かるだろうと思っていましたが、それも賭けなのかなあと考えてしまいます。
学生の寮みたいに寮母さんが常駐していて、自宅を売却しなくても年金で利用できるくらい安価で、個室で美味しい食事つきという大規模な施設が、まだしっかりした高齢者むけにたくさんあったらなと思います。(あることはあるようですが、ごく少数)
posted by dashi at 22:35| Comment(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月16日

痴漢冤罪

痴漢と決め付けられて1,2審で有罪、最高裁まで争った防衛大の教授(休職中)が、逆転無罪になるという事件。最高裁でも5人の裁判官のうち二人は有罪と主張したとかで、かなりきわどい判決ではありました。
大学教授といった社会的ステイタスが高い人でなければ、無罪を信じて支援してくれる人もなかったかもしれません。奥さんが信じてくれたのはよかったなあと思いました。
この人が記者会見でも話されていましたが、同じように痴漢の濡れ衣を着せられた男性は多いことでしょう。昨年だったかは現代版美人局的な事件で若いカップルが逮捕されましたが、女の子の良心がマヒしたままだったら冤罪が成立していた可能性大でした。
映画「それでもボクはやってない」で話題になった痴漢冤罪事件、無念の涙を流す人が出ないことを願うばかりです。

娘の友だちは痴漢を捕まえたことがあるそうです。同じような友人の娘さんの例も聞きました。
私も若い頃には何度か痴漢の被害に遭ったこともありますし、目の前の子がやられているのに気づきカバンを押し込んで邪魔したこともありますが、昔はほとんどは逃げるか我慢するか、せいぜい「やめて下さい」と訴えるぐらいだった印象です。
今は泣き寝入りどころか駅員に突き出すたくましい女の子が増えているようですね。
それにしても、あのぎゅうぎゅう詰めの満員電車の中で、「どの」手が痴漢行為をしたか、判断ミスをすることは多いと思います。こいつだ、と思ったのがとんでもない勘違いだったとすれば、その後の相手の人生に対してあまりにも残酷なしうちです。

これからは、痴漢の疑いがあったらすぐに「新しいビニール袋」を持ってきて、それを膨らました状態で両手をすっぽりくるむ(手首あたりをテープなどで封する)。そして、女の子の皮膚か着ていた服の繊維が付着しているかどうか、調べるようにしたらどうでしょう。
日進月歩のはずの、科学捜査の能力を生かして欲しいところです。
明らかな物証がなければ、被害者の証言だけでソク有罪になるような考えたら怖ろしい(魔女裁判みたい…)ことはやめて、「疑わしきは罰せず」がスジなのではないかと思います。
posted by dashi at 23:53| Comment(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月26日

障害者団体割引郵便

私が以前役員を務めていた自閉症関係の団体では、障害者団体割引郵便を利用して、会員その他に毎月会報を郵送していました。
私はその会報の編集担当でしたが、編集したものがちゃんと印刷されているか確認し、それが発送されるのを見届けたい思いもあって、特に用がない限りは発送作業を手伝いに行っていました。
宛先は会員・賛助会員のほか、ほかの障害者団体や養護学校など5〜600部だったでしょうか。(今はまただいぶ増えているようです)

発送担当の役員さんたちが、第三種用に(中が見えるように)上を3分の1以上切り取り、宛名をプリントしたシールを貼った角封筒を、会員・賛助会員・非会員ごとに分けて、前もって用意してくれます。封筒には団体名を印刷し、低料第三種郵便物であることを明記しなければなりません。
発送の日には、数が少ない賛助会員や非会員用を先に片付けたあと、会員用の区ごとに分けられた封筒に、会報を入れてセロテープで封をします。
一部は区の中でも郵便番号が二種類あり、そのときは分けて、それぞれの区ごとに輪ゴムをかけます。
封入作業が終わったら封筒の数を数え、郵便番号ごとに細かく記入した一覧表とつき合わせて徹底的にチェックしていました。一覧表は郵便局に提出するもので、数が一致しないと受け付けてもらえないのです。

中身が入ってカサの増えた角封筒を、大きな紙袋や段ボール箱に詰めて、手分けして郵便局まで運びました。
郵便局も好きなところに行けるわけではなく、必ず登録した局に行かなければなりません。
そこで必要書類を出し、数のチェックを受け(全部のチェックはしないと思います)て料金を支払い、完了となります。
郵便局の窓口が混んでいるときには職員の手が空くまで待たされますし、実に手間のかかる大変な作業でした。
その日に一斉に発送したもの以外に、同じように送りたい相手があったとします。印刷物対象の第三種よりも、障害者団体用はさらに安くなると知った私が、他の局から出そうとして、それはできないのを知りました。

郵便局が限定されるだけでなく、そもそも認可を受けるのが大変のようです。
いくら障害者団体といってもある程度の人数や実績のない団体ではダメで、シビアな審査に通る必要があったように聞きました。お金のない団体だから発送費が安いのはありがたい、何が何でもと当時の役員さんたちが尽力してくれたようです。
不備が見つかったら認可を取り消される(恐れもある)とかで、かなり神経質に処理されていました。
このように障害者団体割引郵便は、とても面倒でハードルが高く設定してある割引制度です。
この割引制度を悪用して、あろうことか健康食品や化粧品のダイレクトメール発送に使っていた業者(広告代理店)が、摘発されました。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090226/crm0902260206004-n1.htm

世の中には、儲かるとなったら善悪関係なしに飛びつくダニのような人間もいるのだと腹立たしく思う一方で、この制度をそんなに簡単に悪用できるはずがないと、確信してもいます。
福祉施設の名前を借りたぐらいで容易に認可されるとは思えないし、中身だって毎回チェックすることになっています。第三種印刷物の指定も受ける必要があるし、障害福祉に無関係な内容物がいつまでも見逃されるはずもない。ろくにチェックしなかったという、職務怠慢だけで長期にわたってくぐり抜けられたとは思えません。
その郵便局と特別な関係がなければ、言い換えると郵便局内部に協力者がいなければ、こんなに大掛かりな悪用はできなかったはずだと思います。
posted by dashi at 22:41| Comment(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月16日

新手の詐欺

町内会の回覧板に、警察署からの[緊急の」お知らせが入ってました。
…区内で架空請求詐欺の封書が出回っています。
「埼玉」消印の封書で下の見本のようなものは詐欺
ですので、決して電話等の連絡を取ってはいけません。
とあります。

     民事裁判執行通知書

今回原告側が提出した起訴状を指定裁判所が受理したことを通知します。貴殿は、ご契約会社及び債権回収業者に対しての、契約不履行につき、民事訴訟裁判執行報告通知を通達させて頂きます。
後日、指定裁判所から、出廷命令通知書が届きますので、記載期日までにご連絡下さい。

     裁判執行予定日平成21年2月5日

出廷拒否されますと、民法108条に基づき原告側の主張が全面的に受理され執行官立会いのもと動産物、不動産物及び給料等の差し押さえを強制的にさせて頂きます。
また裁判所執行官による「執行証明の交付」を承諾して頂くようお願いします。同時に債権譲渡証明書を1通郵送させて頂きますのでご承知下さい。
尚、書面通達になりますので、個人情報保護の為、詳細等は当局員までお問い合わせ下さい。

    裁判取り下げ期日
      平成21年2月3日

     東京都千代田区神田和泉町1‐8‐2
             中央管財事務局
          03-5**1-1**1


いやあ、もっともらしく、テキもあの手この手よく考えますね^^。
警察からのアドバイス。
◎見に覚えのない請求には一切応じず無視する!
◎記載されている連絡先には一切連絡しない!
◎不審に思ったら必ず警察に相談する! 


以前は、メールでこのようなものが送りつけられて、慌てて払った人もそうとういるようです。質問サイトで「こういうメールが来たが」「それは詐欺だ」というやりとりをよく見かけました。
今は小金持ちのお年寄りをターゲットにしているのかもしれませんね。「なんのことだ?」と不審がって連絡先に電話すれば(ここが狙いですね)、慣れた詐欺師やその手先のアルバイトの餌食になるのでしょう。
詐欺を働く頭脳があるなら、もっと世のため人のために生かしてほしいものです。
posted by dashi at 20:49| Comment(2) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月14日

ワークシェア

相次ぐ派遣切りのニュース、気の毒にと同情はしても、正直なところ自分とは無関係だと思っていました。
私が働いているのは大手自動車会社の関連施設の社員食堂です。
生産ラインのある工場の方は、操業を休む(生産調整)などもろに不況の影響を受けているらしいですが、私の職場はそことは別の場所。働いている社員はお昼になったら食事を食べなければならないし、格安の社員食堂の利用はむしろ増えるんじゃないかと思っていました。
ところが、私の職場と同じ敷地にある子会社などの派遣社員が、3月で契約が切れるとそのまま解雇されることが決まったそう。定年や早期退職でも辞める人がいて、合計で70人くらいが職場を去ることになったようです。
その70人分の仕事は残った人が負担するのでしょうから、まさに「去るも地獄、残るも地獄」かもしれません。

毎日300人余りのお客さんから(多少割り引いて)50人減るとしたら、薄利多売の食堂の採算には大打撃。
人件費にしわ寄せが来るのも無理ないところです。
ウチの所長はいわゆる雇われ管理職という感じで、人事の決定権などはすべて本社のマネージャーが握っている様子。所長は昨日の朝会議があって、マネージャーから人件費削減を要請されたようです。
所長は温厚な気のいい人ですから、私たちパートに解雇を言い出すようなことはしたくないのでしょう。交代で勤務時間を30分短縮するという案を出してきました。ワークシェアリングですね。

一人だけ30分遅れて仕事に入っている私にとっては、肩身の狭さから解放されて働きやすい環境になります。
でも片道一時間以上もかけて通勤している人たちにとっては、労働時間が30分短縮される(その分減収)のはあまり嬉しくない話だと思います。仕事自体はたいして減るわけではないのだから、忙しさも増します。
今も、8人いるパートが一人二人休んでも(休むのはなるべく一人だけにしてくれと言われていますが、やむを得ない日もあります)応援は入らず、やるしかないとみんながむしゃらに働いています。
人間は環境に順応するものなのだなあとつくづく思いますが、追いかけまくられるような働き方をしても、慣れてしまえばさほど疲れも感じません。でもこれが毎日だと辛いかな。

8人の仕事を7人で出来るのなら、毎日7人でいいじゃないかと経営者側は考えるに違いありません。8人は多すぎると所長に迫ったのではないかと私は思っています。
(3月いっぱいで辞める)お客さんが減るのは4月からかと思いますが、ワークシェアリングは前倒しで2月から実施されそうな気配。
家庭に閉じこもっていると不況も物価が上がったぐらいの影響しかありませんが、やはり短時間でも仕事に出ていると社会の変化が肌身に感じられます。

それにしても、マスコミはワークシェアリングを無邪気に無責任に推奨しすぎではないかと、私はつねづね考えています。
とりあえず失業者は減るかもしれないけど、泣く泣くシェアさせられる方も気の毒です。
収入が減ったら困る人も多いでしょう。アメリカのサブプライムローン問題を見ても、「予定していただけの収入がない」というのがいかに打撃を受けるものか、わかると思います。
ぎりぎりのローンを組んで家を買い、給料カットの上にあてにしていたボーナスが出なくて支払えず、結局手放すという人も増えるんじゃないでしょうか。
…定額給付金とやらをもらっても、ぱーっと気前よく散財する気分にはとてもなれませんね。そんなことで懐柔できるほど馬鹿な国民ではないと思います。
posted by dashi at 22:28| Comment(2) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月08日

知的障害者の犯罪

年をまたぎ、<軽い>知的障害者の凶悪犯罪が続きました。
簡単に死んでしまう幼女と、高架橋の下で雨露をしのいでいる高齢のホームレス男性。知能はともかく体力的に自分より弱い相手を襲い殺してしまう卑劣な犯罪です。
知的障害者でも実名で報道されるのには、法的責任を問える程度であること以上に、これで障害を隠れ蓑にしたら、世の善良な知的障害者に対する敵視が強まると判断されたのかなとも思います。
軽くても障害のある人は捜査員の誘導に乗りやすいと思うので、警察発表(調書)を鵜呑みにはできません。真相はヤブの中かもしれませんが、報道を通じて私の知る限りではこんな内容です。

一人は幼い女の子を自宅に連れ込み、帰ると駄々をこねたので手に余って(?)お風呂に沈めた。
お風呂だから裸にしたんでしょうか。遺体は近くの駐車場に運び、衣類は「怖くなって」窓から投げ捨て、それがちょうどマンションのゴミ捨て場に落ちたもののようです。
可愛い盛りの女の子が、リカちゃん人形の着せ替えでもするように服を脱がされ、無惨な遺体となって地面に転がされていた。かわいそうに、遺族や知人友人は、たまったものではないでしょう。
未解決の時期、遺体や遺留品の荒っぽい捨て方に、行き当たりばったりの稚拙な犯罪という印象でした。我が家では娘と「犯人は子ども(中学生含む)かね?」と話していたものです。
犯人が知的障害者と知って驚きましたが、携帯メールのやりとりもしていたらしいので、知的な障害自体はかなり軽そうです。
犯人の青年は家族と一緒に暮らしていて、少し前までは元気に布団屋さんで働いていたそうです。明るく素直な青年で、知る人は誰もが「そんな怖ろしいことをするような子ではない」と驚いているとか。
よく慣れた仕事から別の工程の作業場に移り、そこにうまく適応できなかった。仕事が面白くないと出勤を渋り、とうとう辞めてしまった。

新しい仕事に慣れようと努力して頑張り、普通ならしばらくしたら馴染むところ、それが出来なかったのが障害者たるゆえんかなとも思います。理解のある同僚(上司?)に恵まれていたようなのに、ホントに不幸なことでした。
障害のない人たちだって次々と職を失うご時勢、まして知的障害者は次の職場を見つけるのは難しかったと思います。家に籠ってテレビやパソコンでも見て、何か犯行につながるような負の刺激を受けたのかもしれませんね。
テレビニュースで使われている映像は凶悪な人相で、気味が悪い。そういうのを選んで使っているのかもしれません。でも布団屋さんで働いていたときは、あんな顔はしていなかったでしょう。
仕事を失うということが、人生の歯車を大きく狂わせたひとつの例かもしれません。

もう一人の方は、それまでの周囲の対応に、私としては個人的にかなり疑問を持つ内容でした。
知的障害者の施設に収容されていたが、夜にたびたび外出して、職員が止めてもきかなかった、そうです。勝手に外出できるくらいだから入所施設ではなく、グループ(ケア)ホームのようなところなのでしょう。
昼間はリサイクルセンターで仕事をしていたそうですから、施設側としても一人前の大人として扱って、過干渉はできなかったのであろうことは推測できます。
それでも、「いったい何をしているのだろう」と疑問を持ち、たまには尾行するぐらいのことはするべきではなかったかと思うのです。
ケアホームの職員は探すのが大変な人手不足の分野ですから、勝手に出かける人の相手まではしていられないかもしれません。でも、もし誰かの(警察でもいいんじゃないかと思いますが)手を借りて行動を把握していたら、防げたのではなかったかと残念です。

私の仕事先で、息子の送迎のために他の人より30分遅く出勤することについて、非難めいたことを言われることが何度かありました。
一人で通えないのか、という質問に対して、
「たぶん一人でも行けるだろうけど、何をするかわからないから心配で付き添っている」
と答えたら、
「過保護に育てちゃったんだね!」
と(茶化した言い方ではなくて)突き放したように言われ、言葉に詰まったことがありました。
障害児を持たない人の感覚はこんなものだろうと思うし、何かをしでかすのも覚悟の上で過保護にしない障害児の親も何人か知ってますが、こんな事件が起こっては不安も倍増だろうなと気が重いことです。

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2009年01月05日

パチンコCM

いったいこの国はどうなってしまうのかと嘆かわしいことの多い中、私が今、とても危惧しているのはパチンコのCMです。
パチンコは国家公安委員会がにらみをきかす(はず)、風営法(通称)の対象になる風俗産業で、18歳未満は営業所に立ち入り禁止、玉は一個4円以下など細かく規制されています。
私の記憶が正しければ、風俗産業のCMは深夜以外は放映できないなど、以前は規制があったはずです。それがここ数年、真っ昼間やゴールデンタイムにも大手を振って放映されるようになりました。
小さい子どもも見ている時間に、なぜCMを流すんでしょう。なぜ、許すんでしょう。
奨励されているように錯覚しませんか。

「正月も仕事だぜ」の藤田まことには不吉な気分でしたが、驚いたのは、いわゆるヨン様の「冬のソナタ」です。それまでパチンコとは全く無縁の、むしろ非難の目で見ていた韓流大好きおばさんの中にも、パチンコにはまった人がきっといるに違いありません。
水戸黄門一家(?)が出てきたり、加山雄三も。あの人もこの人も、と嘆かわしくなる無節操ぶりです。
いったいどれだけ札束を積まれたのか知らないけど、ギャンブル推進の旗を振らないでほしい。
そもそも、なぜパチンコは禁止されないんでしょう。日本と日本人観光客が多いところ(グアムとか)以外にはほとんどないらしいですね。韓国は2006年に全面禁止となったと聞いています。

昔は玉を一つずつ指ではじいていて(輪ゴムで固定するくらいでした)、疲れたらおしまい、スってもたかが知れていたと思います。まだしも牧歌的な、暇つぶしというイメージがありました。
それが自動で玉が打てるようになって、あっという間に千円、一万円札がなくなってしまうように。暇つぶしどころか、お札をシュレッダーに投げ込んでいるようなものです。
現在はスロットというのが、すごい勢いで資金をなくすという話。勝ったら大きいから、一度でも勝つとやめられなくなるのでしょうね。
私自身は若いころにつきあいで2,3回やっただけですが(初めてのときはいきなり終了してぬいぐるみを貰ったものでした。少ししか出なかったらしい)、射幸心がない方なのではまることはありませんでした。でも、もとは優秀だったのに、パチンコ中毒で大学中退に追い込まれた人を知っています。

2004年の規則改正の影響でパチンコ業界は冬の時代に。2007年度の倒産件数は前年比37.1%増となりました。危機感を持った業界団体が、政治家に圧力をかけて規制緩和を迫ったのかもしれませんね。
先ほどローカルニュースを見ていたら、小田原の強盗殺人で元プロボクサーが逮捕されたと伝えていました。老主人を殴り殺し(元ボクサーですからね、拳は凶器でしょう)、老婦人を殴って4万円奪ったそうです。そして、そのカネは「パチンコで使った」。
…4万円、あっという間になくなったんだろうな、と思ったことでした。
駐車場の車に置き去りにした赤ちゃんが死んだり、親がパチンコに興じている間に子どもが(事故や事件で)死んだり、パチンコ代ほしさの犯罪もよく耳にします。
パチンコが健全な娯楽であるというお墨付きを与えるようなCMは、厳しく規制されるべきだと思います。


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2008年11月25日

プライバシー侵害

厚生労働省の関係者が殺傷された事件、とりあえず実行犯らしき男が出頭したことで不安な日々から解放された人は多かったと思います。
娘とも話したことですが、出頭してなければ容疑者との接点を見出すことは難しく、捕まってないかもしれません。
なぜ出頭したんでしょうね? それに動機が(説得力がなく)さっぱりわかりません。
謎に包まれた事件ということで、マスコミが大騒ぎするのは無理もないと思います。

それにしても、殺人事件の容疑者だからといって、プライバシーを踏みにじってもいい理由にはならないでしょう。
さっきテレビを見ていたら、容疑者が治療を受けた歯科医院で、取材している様子が写っていました。お金がない様子だったとか、国保だったとか(保険証のコピーの)映像つきで言っています。
歯科医には守秘義務はないんですか?
天下のNHKが、スクープ気取りであんなことまで報道していいんですか?
歯科医の顔を出さず特定できないからといって、あれはやりすぎだと思います。

親知らずを抜く(?)治療で一月半だか通っていた。「なるべく短期間で、なるべく安くしてくれ」と要求されたそうです。
このごろの歯科医院は一週間おきが普通ですよね。もっと短期間で集中してくれたらいいのに、行くたびに金もかかるし、と思うのは普通の感覚だと思います。みんな口に出さないだけで。
…そのころには金(治療費)にも困っていたのに、現在は困っている様子がない。いったいどこから? と言いたいのかもしれません。黒幕は別にいて、あの男は単なる実行犯、鉄砲玉だと言いたいのかもしれないと思いました。

私は個人的には、定職にもつかず家庭を持てずに年をとり、少しばかりの蓄えも底をついて自暴自棄になった、精神に多少異常をきたした男の、偏執的かつ軽率な犯行だと思います。食べる心配のない刑務所に入りたかったのではないのかな。
許されない犯行だけど、(家族を含め)プライバシーを暴くのは自粛して、節度ある報道をしてほしいと思っています。
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2008年11月02日

拒否する権利

世の中いろんなことが起こりますが、このニュースにはあきれました。

息子のダウン症理由に永住権拒否、オーストラリアで問題に
http://news.ameba.jp/world/2008/11/19847.html
[キャンベラ 31日 ロイター] オーストラリアで、ドイツ人医師が息子(13)がダウン症であることを理由に永住権を拒否されたとして、問題になっている。Bernhard Moeller医師は、ビクトリア州の地方部にある病院に勤務するため2年前に妻子とともに渡豪した。
 同国の深刻な医師不足に歯止めをかける取り組みの一環で一時ビザを給付されたが、息子の症状が納税者の負担になる可能性が高いとの当局者の判断で、永住権は拒否された。

 人口5万4000人の地域で集中治療を担当する同医師は、普通の学校に通えてスポーツもできる軽い症状の息子のために自分が歓迎されないのは「どう解釈しても親切でない」とコメント。地元住民らも医師を支持する姿勢をみせている。
 一方移民当局者は、一家は上訴したりエバンズ移民・市民権相に直訴したりすることも可能だとして、対応の妥当性を主張している。


「息子の症状が納税者の負担になる可能性が高いとの当局者の判断」ですって! 
強気ですね〜。
遠くからやって来てオーストラリアのために働いてくれるのは歓迎するが、永住は認めないとは虫のいい話。ダウン症に対する無理解、無知も救いがたいものがありますね。
時代の流れ、世論、思惑を全く無視というか。日本が侵略したというのは濡れ衣だ、と堂々と発言した自衛隊の(もと)お偉いさんを彷彿とさせます。

こんなニュースもあります。
太りすぎという理由でニュージーランドが夫婦の移住を拒否
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20071119_newzealand_ban_fat/
イギリス人女性が夫とニュージーランドで新生活を始めようとしたら、太りすぎという理由で入国を拒否されてしまいました。

アメリカにはたくさんいそうですが、写真を見る限りたしかにかなりの肥満体。検査すれば病名の一つ二つはつきそうな印象を受けます。
その後夫婦はダイエットに励んでいるそうで、夫の方は基準をクリアできたとか。

ニュージーランドの肥満防止団体のスポークスマンは「肥満の人を犠牲にするべきではないが制限は設けることには同意する。医療資源流出の原因となる人を受け入れる余裕はない」と述べています。

これには納得もできますね。本人の努力次第でなんとかなる。病的肥満の人にはこの荒療治が吉と出ることでしょう。
一方、どうすることもできないダウン症で差別するのは法的にも問題があると思います。そんな権利は誰にもないでしょう。
ダウン症の子がいるというペイリン女史のコメントを聞きたいものです。




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2008年09月21日

メラミン混入

こともあろうに赤ちゃんの飲む粉ミルクに毒物混入とは。
私は3人の子をほぼ100%母乳で育てましたが、それは母乳が足りるほどに出て、常にそばにいてやれる幸運な境遇だったからできたことです。
長子が生後5ヶ月のとき九州から広島に引っ越して、その疲れから一週間ばかり母乳の出が悪くなり、ミルクを受け付けない子に夜泣きされたときはとても困りました。そのまま出なかったら、子どもも私も妥協して粉ミルクになっていたと思います。
外に出て働いていたり、母乳が出ない母親は粉ミルクに頼るしかありません。私の田舎では昔(終戦直後ごろ?)、粉ミルクを入手できずに米のとぎ汁で育てられた赤ちゃんがいたけれど、育たなかったそうです。
誰でも買える値段の、母乳とそう遜色ない栄養価の粉ミルクが普及したことで、栄養不良のために命を落とす乳児は激減したと聞いたこともあります。今も開発途上国では粉ミルクの援助を受けていると思います。

中国のメラミン混入事件。
(ちなみに、日焼けで増えるのはメラニン色素)
牛乳を水で薄めて出荷したら、蛋白質の量が基準に満たず買い取ってもらえなかった。だからメラミンを添加して蛋白質の含有量を増やした、ということのようです。
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/jiji-080918X624.html
メラミン混入、3年前から=牛乳仲買業者が不正−中国・汚染粉ミルク
2008年9月18日(木)20:30
 【北京18日時事】中国で汚染粉ミルクによる乳児の腎結石が最初に判明した乳製品メーカー「三鹿集団」(河北省石家荘市)の事件で、同省の楊崇勇副省長は17日、水で薄めた牛乳に有害物質メラミンを混ぜてたんぱく質含有量を高める不正が2005年4月から行われていたことを明らかにした。18日付の中国紙・21世紀経済報道が伝えた。
 楊副省長は「不正の張本人は酪農家から牛乳を買い集めて、乳製品メーカーに売る業者。酪農家はむしろ被害者だ」と指摘。逮捕された容疑者の供述によると、メラミンは水に少ししか溶けないが、牛乳の温度を上げて、クエン酸ナトリウムや油などを加えることによって、メラミンを大量に混入していたという。
 同省公安庁は酪農家、仲買業者、乳製品メーカーすべてを対象にメラミンなどの有害物質がないか調査を開始。有害物質を違法に取引する業者やインターネットのサイトの取り締まりも始めた。
 

なおこのメラミンという物質は、昨年ペットフードに混入されて、中国製品不買運動などの騒ぎにもなったものです。
こちらのサイトに詳しい説明があります。
http://www.pref.aichi.jp/eiseiken/3f/melamine.html
メラミン添加によるペットフード原材料の擬装
2007年6月7日
5月8日、中国の国家品質監督検験検疫総局は、江蘇省と山東省の2社が製造して北米に輸出されたペットフード原材料に、メラミンが違法に添加されていたと発表しました。 米国とカナダでは今年(注:2007年)3月、これらのペットフードを食べた数百匹のイヌとネコが原因不明で死亡したため、米国食品医薬品庁(FDA)が追跡調査した結果、中国から輸入された小麦グルテン中にメラミンを検出したことから、中国側に調査を依頼していたものです。(以下略)

その後、普通に売られている牛乳や乳製品にも含まれていることが判明し、日本では日清医療食品(紛らわしい社名ですが、日清食品とは無関係だそうです)の給食に提供された丸大食品製品の判明など、事件はかなり広がりそうな勢いです。
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008092101000252.html
 丸大食品製、3000施設に納入 給食業者通じ菓子30万個

 丸大食品(大阪府高槻市)が有害物質メラミン混入の恐れがある5商品の回収を始めた問題で、対象の菓子約3万袋(約30万個)が給食大手の日清医療食品(東京)を通じ、業務用として病院や老人保健施設など全都道府県の計3054施設に納入されていたことが21日、分かった。業務用ルートが判明したのは初めて。
 またスーパーなど一般消費者向けの出荷数が、既に明らかになっている2800袋を含め、少なくとも1万5000袋近くに上ることも分かった。
 商品の消費地は全国に及び、出荷数も急増。中国で死者まで出したメラミン混入事件の影響はさらに広がった。
(以下略)

それにつけて思い出すのは、10数年も前のことになりますが、日本から8月に引っ越した北京で売っていたジュースのことです。
暑い上に雨がほとんど降らないためカラカラの気候でのどが渇くのに、飲み物の自動販売機がなくて、外出先でとても困りました。中国人は当時(今はわかりませんが)冷たい物を飲む習慣がなかったので、冷やしてある物は売ってなくて、飲めるのは専門の飲食店だけでした。
道端によく、琺瑯びきの洗面器に黄色いジュースの瓶(日本のプラッシーみたいなの)を入れて売っている人がいました。
一見美味しそうに見えました。まだ小さかった私の子どもたちはそれをほしがるのですが、父親に厳しく禁止されていました。衛生的に問題がある(生水を使っている)のと、着色料で色をつけただけの水だから、という理由でした。
そして、そのジュースを飲むと病気になる、という噂もありました。
瓶は開封できるから危ない、ということで、缶入りの生ぬるいサイダーをよく買って飲んだものです。

牛乳も、一般に売られているビニール袋入り(ストローを刺して飲む)はやめるように言われ、紙パックのものを買っていました。水で薄めてある(栄養価が低い)という噂でした。
今思うと、牛乳を水で薄めてメラミン添加というのは、ずいぶん昔から行われていたんじゃないかと疑いたくなります。
北京オリンピック、パラリンピックの成功(いちおう?)に水を差す今回の事件、いったいどこをどうすれば中国の食の安全が守られるようになるのかと、情けなさにため息が出る思いでいます。


posted by dashi at 23:39| Comment(2) | TrackBack(1) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月13日

衛生検査

食堂のおばちゃんを始めて間もない頃、「明日は衛生検査だから」と念入りに掃除をさせられた日がありました。
当然時間内には終わらず少し(サービス)残業となりましたが、素人ながら「普通どこもここまでやらないだろう」と思える内容でした。
(検査自体は私たちが帰った後にやったので見てませんが、きれいにしてますね、とお褒めをいただいたそうです)
流しに置いてあるタワシが、ご飯(の釜)用などに色分けされているそうで、みんなそれを知らなかった様子。
「どのタワシにもご飯粒がついてた」と栄養士さんに苦笑されて、ほかの(同業の)職場で長く勤めてきた人が言いました。
「みんな、新しいタワシをちょっと使ってから、検査用に取っておくの。新品だとバレバレだから、何回か使ってからしまっておくのよ。それを検査の日に出しておくの」
ははあ、ナルホド。蛇の道は蛇、ってこういうことかと内心くすっとした私でした。

偽装米騒ぎで、このことを思い出しました。
衛生「検査」を受ける側が、検査の日取りがわかっていて一枚うわてだったら、検査はする意味もなく形骸化してしまうのだ、と。
本当に実態を把握するつもりがあるなら、抜き打ちである日突然検査に行き、裏帳簿を隠すヒマも与えないでするべきなのでは。

毎日食べている米が、カビ毒や残留農薬に汚染されてい(るかもしれないと考え)たら、そりゃあ嫌なものです。
食堂や給食など大量に使うところはコストも当然重要、ほどほどに安い米を選んでいると思います。実際に判明したところもあるし、私の職場のお客さんだって「ここの米は大丈夫なんかな?」と頭をかすめているかもしれません。
なんでもない美味しい米だって、有難味が薄れますよね。米の消費量がまた下降線をたどることになるかもしれません。
問題があるのは輸入米(ミニマム・アクセス:低関税での輸入が決められた数量)だけのようですが、それじゃ国産米なら安心かと言うと、今は肉もウナギもタケノコも平気で国産と偽装する業者がいることだし、油断なりませんね。
焼酎やお菓子etcに加工されたら全くお手上げ。
日本人商人のモラルの低下なのか、甘すぎてなめられている行政側が悪いのか。

最高(?)責任者の農水相は「人体に影響は無いということは自信を持って申し上げられる。だからあまりじたばた騒いでいない」そうで、不始末という意識はなさそうです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080912-00000206-jij-pol
事故米、「人体に影響ない」=テレビ番組収録で太田農水相
9月12日23時1分配信 時事通信
 太田誠一農水相は12日の日本BS放送の番組収録で、農薬などに汚染された事故米の転売問題について、「(流通した事故米の残留農薬)濃度は(中毒事件が起きた)中国製ギョーザの60万分の1の低濃度。人体に影響は無いということは自信を持って申し上げられる。だからあまりじたばた騒いでいない」と強調した。
 ただ、「わたしが言うと、いいかげんに問題を扱っていると言われそうだから、あまり安全だ、安全だとは言わない」と付け加えた。
 

この人は次の選挙でも当選するのかと本気で聞きたいですね。
さすがにこれはまずいと思ったのか、汚染米売買を禁止し、輸出国に返品する方針に変更するようです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080913-00000072-san-bus_all
汚染米売買を禁止 農水省方針 輸出国に返品
9月13日8時1分配信 産経新聞
 農水省は12日、米粉加工販売会社「三笠フーズ」(大阪市北区)などによる汚染米転売問題の再発防止策として、カビ毒や残留農薬を含んだ汚染米の売買を全面的に禁止する方向で、具体策の検討に入った。対策では、ミニマム・アクセス(最低輸入量)米で汚染米が含まれていることが輸入検疫で判明した場合、輸出国に返品し、国内には流通させない方針。国内米で発生した汚染米の売買も禁止し、具体的な流通制度の改正を検討する。
 太田誠一農水相は、同日の閣議後の記者会見で、輸入された汚染米について「輸入米をお返しすることを検討している。私の任期中に対策をはっきりさせたい」と述べた。
 農水省は、相次ぐ食品偽装を踏まえ、食品全般に対するチェック態勢を大幅強化する方向で検討を始めた。食品偽装を徹底監視するため、全国共通の検査マニュアルを整備する。また、立ち会いなどの日程を業者側に事前に通知するこれまでの方法を見直し、抜き打ち方式に切り替えて調査の実効性を高める。

 一方、二階俊博経済産業相は同日の会見で、汚染米の転売問題で自主回収などの影響を受けた食品メーカーに、「困っていることを調査し、融資などできることは積極的にやっていきたい」との対応を検討していることを明らかにした。
 経産省は、影響を受けた企業が民間金融機関から融資を受ける際の保証枠を拡充することなどを検討していく。


「人体に影響はない(食べてもたいしたことはない)」と自信を持って申し上げたその人が、「私の任期中に対策をはっきりさせたい」ですって。白々しいですねえ、泥縄とはこのことダワ、選挙対策かしら。自主回収で甚大な被害を蒙ったメーカーから突き上げでもあったのかもしれませんね。

そもそも、輸送中や保管中に(雨漏りや海水をかぶって)カビが発生したのは別として、残留農薬つきの米は即刻返品するのが当然ではないですか。国内基準を満たす輸入米だけを流通させるべきだと思います。
返品されたら業者も大損害だから、めったな品物は輸出してこなくなるでしょう。
今はサンプルを抜き取った検査で(それも数が少ないらしい)、「見つかったら運が悪い」というのが実態ではないのか。実はウルグアイ・ラウンドで決まった一定量の米の自由競争(ミニマム・アクセス)開始直後からの悪習で、三笠フーズは氷山の一角ではないのかと思っています。

汚染米を焼却処分するのは費用がかかるから、工業用として買いたいという業者がいたらタダのような値段で販売する。
農薬汚染米なら見た目はわからないし、カビ米だってちょっと細工したらきれいになる(工業用だってきれいにしてから使うでしょうし)のは、販売側にもわかっているはずです。
悪意を持って食用として売ることは、容易なはず。ミートホープの社長じゃないけど「食べられるのにもったいない」、「これで社員のボーナスを工面できる」と自分に言い訳して良心をごまかせば、大もうけできます。
本当に工業用としてしか使ってないか、抜き打ちで検査する必要があったと思います。うすうすわかってたんじゃないのかな。ホントは(そうと知らずに汚染米を仕入れた業者以外)みんなグルなんでは…。

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2008年09月11日

9月11日

その夜、我が家ではめったに見ない民放の連続ドラマを娘と見ていました。優柔不断なお人よしのために窮地に陥った男性が、婚約者に失態がばれそうになって…最終回の大詰めのシーンでした。
コマーシャルのあと突然ニュース中継に切り替わり(と記憶しています)、旅客機がビルに突っ込む衝撃的な映像が繰り返し流れました。
日本は夜の10時近くでしたが、現地は朝日がビルのガラスに輝いていて、時差が一目瞭然でした。
映画の1シーンを見ているようで、現実の光景とはにわかに信じがたかったですね。
報道が一段落したとき、娘が「結末を見てない! どうなったか気になる!」とドラマのことをぼやいてましたが、テレビ局もそれどころじゃなかったでしょう(翌週再放送をやったと後で知りました)。ドラマ自体はやってないのにコマーシャルや次のドラマの予告などはちゃっかりやっていて、やらないのもいろいろ差し障りがあるのかな、などと思ったことでした。

もう寝ようとしていたもう一人の娘も呼んで、一緒にテレビ中継を見ました。
映画でも思いつかないような大胆な犯行で、それだけでも甚大な被害が予想されましたが、次々と別のテロも報道されて、エライことになったねと顔を見合わせたものでした。
アメリカはよそから本土攻撃を受けたことがないから、こんな目にあうのは初めて(テロはありますが)。怒って仕返しするぞ〜と思いましたが、私から見て子どもっぽい(乱暴な)反撃に出て、現在に至っています。
娘はアメリカが核兵器を使うんじゃないかと心配していました。広島や長崎に原爆を投下したパイロットが英雄視されている国ですからね。
ベトナムで枯葉剤をまいたのもそうですが、相手側のむごたらしい惨劇には良心が疼かないらしい。そもそも原住民を暴力的に追い払って囲い込んでいる歴史の国です。

やったらやり返す前に、相手がどうしてそんなことをするのか、どうしてそれほどの恨みを買ってしまったのかよく検討して、平和的な解決を模索するべきだったと思います。人間の英知はそういうところに使ってほしいですね、通訳を介せば会話も出来る、同じ地球人なんですから。
早いもので、あの9・11から今日で7年になります。当事者ではない私には記憶もかなりあやふやになりました。
どんな大事件もこうやって風化していき、なぜ始まったかわからなくなった紛争や駐留だけがだらだらと続きます。

9・11で人生が大きく方向転換した人も多かったと思います。
亡くなった人はもちろん、怪我や病気、その後遺症で長く辛い日々をおくった人、大切な人を失ったり傷つけられた人。
心ならずも、(パイロットなどの)社会的経済的に安定した生活を捨てて、加害者側に回らざるを得なかった人もいたと思います。
当時は英雄ともてはやされた消防士が、救出活動で吸い込んだ大量の粉塵のために肺を病んで苦しんでいるのに、何の補償も受けられないでいるという話は、先日マイケル・ムーアの問題作「シッコ」で見ました。
人生観が一変した人も少なくなかったでしょう。

以前ここに書きましたが、2年前に引退したイアン・ソープは、9・11を”ウェイクアップ・コール”だったと述べています。
http://dashisroom.seesaa.net/article/28146382.html
アメリカの同時多発テロの日、彼はニューヨークにいて、間一髪で危機を逃れたそうです。
その時のことを聞かれたインタビューで、
「あの事件は、いわゆる”ウェイクアップ・コール”だったんじゃないかと思う。何が大切なのかをもう一度考え直すための」
と答えています。(日豪プレスQLD版2002年1月号の独占インタビュー)


アメリカの次期大統領が誰になるのかわかりませんが、是非目を覚ましていただいて、大資本家の書いたシナリオではない、庶民のための政治をしてもらいたいものだと思っています。
…政権を投げ出したら後継希望者が5人もイソイソとノー天気に出てくる日本は、平和でありがたいですね。

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2008年08月15日

8月15日

きょうは8月15日。
8月6日、8月9日とともに、これが何の日かピンと来る日本人はずいぶん少なくなってしまったかもしれません。
きょうもテレビはオリンピックと高校野球がメイン。朝、はしかのために置き去りにされる少女(満州からの引き揚げ団のようでした)のアニメが放送されていたのが、唯一終戦の日を思わせる番組でした。
はしかが逃避行の集団内で流行したら大変なことですから、身を切られる思いで残していく母親も、それを強いる仲間も、一生背負う重荷としてこういう決断を下した。戦争経験者には似たような体験をした人が多かったことだろうと思います。

私は戦後の生まれですが、私(姉たちも)が生まれることが出来たのは父が無事に帰ったから。
父は八路軍に取り囲まれて部隊で8人だけ生き延びたとか、目の前で仲間が吹っ飛んだとか、生き残ったのが奇跡と思えるような話をたまにしていました。マラリアで片耳が聞こえなくなったらしいので、高熱で生死の境をさまようようなこともあったのでしょう。
「この世は地獄だと思っている」と母に話したことがあったそうです。
実家の近所では、慰安婦をしていたらしいおばさんが親戚の家に居候していました。人目を避けるようにほとんど家から出ず、ひっそりと暮らし、亡くなったときも葬儀もしなかったようでした。

私が東京のアパートに住んでいた学生のとき、隣の部屋にいたのは東京大空襲を経験したおばさんでした。
ちょっと話し込んでいるとすぐ空襲の思い出話になったりして、30年以上経ってもおばさんの人生における最大の関心事であることが伺われました。
地獄絵を経験しても、思い出したくないと口を閉ざす人もいれば、絵や文学作品に残す人も居ます。いずれにしても、直接戦争を経験した人は少なくなりました。
新人公務員を自衛隊で訓練させろとか、若者は軍隊経験をした方がいいとか、トンデモ知事の発言があったようですが、戦争を経験してれば言えないセリフなんじゃないかと思います。
戦争を知らない人ばかりになるのは、国が平和な証拠で幸福なことですが、平和を守り続けるにはそれなりの知識や努力も必要だと思います。あまりに無関心でいては、先人に対して申し訳ないことです。
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2008年08月05日

ペット連れの余生

先ごろ漫画家の赤塚不二夫さんが亡くなりましたが、赤塚さんというと飼い猫の菊千代が有名でした。
赤塚さんはハチャメチャな生活、特にお酒で命を縮めたと思いますが、菊千代が元気な頃は赤塚さんも好調な印象でした。ペットの存在が多少は歯止めになっていたんじゃないかと私は考えています。
アメリカでの話ですが、介護施設に入って余生を送る人の中に、ペットを連れて入居する人が増えているという情報がありました。
http://www.drakahige.com/NEWS/DAILY/2008/2008080403.shtml
カリフォルニア州を拠点に17カ所の高齢者介護施設を運営するSilveradoの入居者1,030人のうち、約10%がペットを連れて入居。しつけのよいペットを連れての入居や、ペットを新しく飼育することを積極的に勧める施設は増えてきているそうです。

Silverado Senior Living CEOのLoren Shook氏は「ペットを飼うことにより、抑うつや不安が軽減され、生きることへの関心が戻ってくる」と述べている。多くの友人がこの世を去っていくのを見送った入居者は、自分の犬や猫を友達や家族のように考えること多いという。また、米国疾病管理予防センター(CDC)によると、ペットの飼育が血圧やコレステロールの低下、孤独感の軽減、人と関わる機会の増加などに有用であるという。

ある施設では、食事や会話をしなくなった男性が、施設で飼われていたアッシャーという名のラブラドル犬と触れ合うことにより、食事を摂るようになり、ほかの入居者とも話をするようになった。また別の認知症の女性は、会話をしなくなったため、スタッフが猫をひざに乗せると、1週間ほどで猫に話しかけるようになり、ほどなく娘と一緒に競馬場に行き、好きな馬を応援するまでになった。


日本でも、アニマルセラピーとかやってますね。動物(主に犬?)が介護施設や保育園を訪問して、ふれあいの時間を楽しんでいます。
効果が期待できるからやってるんだと思いますが、それなら、飼い慣れて家族同然のペットならもっといい効果があるはずです。
私の知り合いにも猫と「二人暮らし」している高齢の人がいますが、生活に不自由しながらも猫が居るから介護施設に入るのをためらっています。飼い猫と別れなくてもいいとなると喜んで入居しそうです。
個室の高級老人ホームにはペット可のところもありそうですが、要介護の高齢者には認められていないのが現状なのではないでしょうか。衛生上の不安など、クリアしなければならないハードルもいくつかありそうですが、是非日本でも広がってほしいなと思います。
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2008年07月21日

ガソリン高

ガソリン、高くなりましたね。我が家は通勤や仕事には使わないから、高くなったにしても生活にそう響くほどではない。でも連日の猛暑でエアコンを使うと、長距離運転じゃなくてもやはりそうとう消費します。
きのう、ウチの周辺では一番安いと言われているガソリンスタンドで給油したら1リットル178円でした。180円台になったかと思ってたので助かりましたが、そのあと郊外を走っていたら176円、173円というところも見かけ、無理してないかいとガソリンスタンドにちょっぴり同情した次第。
レジャーでドライブするのは控えられるけど、仕事で使わざるを得ない人たちにとっては死活問題ですね。軽油の高騰で抗議行動に出た漁師さんたちに対しても、非常事態なのですから、早く対策を取ってほしいと思います。

ガソリンが高くなって、アメリカでは交通事故の死者数が激減しているそうです。
(1ガロンは約3.79リットル、乱暴に1ガロン4リットル、1ドル100円と計算すると、1ガロン4ドルは1リットル100円ぐらいでしょうか、日本よりはだいぶ安いようです。)
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200807120018.html
燃料価格上昇で減少の交通事故死、今年は3分の1に? 米国

ワシントン(AP) 燃料価格の上昇に伴い、交通事故の死者数が大幅に減少しているとの相関関係を米国の研究者が指摘している。米国内の交通事故死者数は年間、3万8000―4万人だが、ガソリン1ガロンあたり4ドルを上回る高値が続けば、今年は約3分の1の1万2000人程度になる可能性があるという。

アラバマ大学バーミングハム校のマイケル・モリゼー教授や、ハーバード大学医学部のデイビッド・グラボウスキー教授らは、1985年から2006年にかけてのガソリン価格と交通事故死者数の関係を調査。
その結果、ガソリン価格が10%上昇するごとに、交通事故死者数は2.3%減少した。減少率は特に、若い世代で大きく、15―17歳では6%、18―21歳では3.2%減っていた。逆に、ガソリン価格が下降すると、交通事故死者数が増加していた。
1985年当時のガソリン価格は1ガロンあたり約2.5ドル。今年に入ってからは4ドルを突破し、1.5倍以上となっている。
交通事故死数が減少した理由として、ガソリンの高騰により、事故を起こしやすい若者層は金銭余裕がないために車を運転する機会が減るほか、全般的に燃費の悪い大型車の運転量が減少すること、無駄なガソリンを使わないためにスピードの出し過ぎが減るといったことが挙げられるという。
モリゼー教授は、1ガロンあたり4ドル以上の価格が続けば、交通事故の死者数は月間1000人程度、年間にして1万2000人に減ると予測している。
一方で、小型車やバイクなどの運転量が増加することにより、大幅な死者数の減少には結びつかない可能性も指摘している。


日本でも同じような結果が出そうですね。
3連休なのに、街には車が少ないように思いました。乗り控えしている人が多いようです。
渋滞や事故が減るのはいいけれど、車関係の産業にいろいろ影響も出てくるでしょう。
かきいれどきの駐車場に閑古鳥、なんてことになるかもしれませんね。派遣で車の誘導をしているオジサンは失業するかも…。
大きなプールの前を通りながらそんなことを思いました。

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2008年07月15日

器物損壊(チワワ)

器物損壊で逮捕、と聞くと、車の窓ガラスでも割ったような印象ですが、この男の場合相手はチワワ。すぐ後ろを散歩していたチワワを振り向きざま一発蹴り上げ、そのまま立ち去ろうとしたそうです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080715-00000058-mai-soci
<器物損壊>チワワ「怖い」 けり殺した44歳男逮捕 愛知

 飼い主と散歩中だった生後4カ月のチワワをけり殺したとして、愛知県警千種署は15日までに、名古屋市千種区清住町2、会社員、田中善行容疑者(44)を器物損壊容疑で逮捕、送検した。「犬が恐かった」と供述しているという。
 調べでは、田中容疑者は13日午後4時50分ごろ、千種区覚王山通9の歩道で、同区の男性会社員(40)が連れていたチワワの腹部を1回けりあげ、内臓破裂で死なせた疑い。後ろにチワワがいるのに気づくと、突然振り返り、無言でけったという。そのまま立ち去ろうとしたが、通行人の男性(47)に取り押さえられた。
 チワワは体高約20センチ、体重約2キロだった。


体重2キロということは、生まれたばかりの(人間の)赤ちゃん(3キロぐらい)よりずっと小さい。もともと小型で華奢な骨格の犬ですから、狙って蹴り上げられたらひとたまりもなかったでしょうね。
「怖かった」なら逃げるはずで、わざわざ蹴りには来ないでしょう。可愛がっていた飼い主の、わけもなく目の前で惨殺されたそのショックを思うと、気の毒で言葉もありません。親切な通行人が取り押さえてくれなかったら、怒りの向け場もなかったですね。
家族同様に可愛がっていたとしても、ペットはモノ扱いだから殺されても器物損壊になります。
最大でも量刑は「 3年以下の懲役、30万円以下の罰金、科料」。飼い主としては納得いかないかもしれませんね。

チワワというと先ごろはサラ金のCMで人気者でしたが、その昔「世界一小さい犬」として話題になった頃に比べるとずいぶん可愛らしい姿になったと思いました。
私が初めて見たのは雑誌のグラビアだったかテレビの画面だったか、日本で飼育されるようになったのは1970年代からだそうなので、そのころのことだと思います。
若い女性の腕に抱かれたびっくりするほど小さい生き物でした。今のような毛がふさふさした種ではなく、どちらかというとハダカみたいな犬でぎょっとしたのを覚えています。
アレが犬か? と私としては不満(不気味)でしたが、今チワワを見てそう思う人はいないでしょう。
日本ではふさふさしたのが人気ですが、欧米では短毛が好まれるそうで、文化の違いを感じます。

チワワは中国原産説などいくつかあるそうですが、チワワという名称はメキシコのチワワ州にちなむそうです。
メキシコのアステカ王朝時代(1325〜1521年)に捧げ物とされていた聖獣で、ペットとしても飼われていた「テチチ(Techichi)」という犬を祖先とする、という中南米説が有力のようですね。 テチチは人骨と一緒に埋葬されたのが見つかっているそうです。
チワワは活発で好奇心も旺盛、動きは敏捷。飼い主には忠実で、訓練してきちんとしたしつけを行いやすいそうです。 ペットとして人気が高いのもうなずけますね。
そんな、人の大事なペットをいきなり蹴り上げて殺し、「怖かったから」などとぬかす男には、きついお灸をお願いしたいものです。
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2008年07月08日

袖の下

自分の子どもを教員にしたくて袖の下を贈った校長。あなたも頼んだらいいわよ、とばかりに仲介したというから呆れます。
本来なら合格するはずの(優秀な、やる気のある?)学生が、成績をかさ上げされたどら息子・どら娘たちに押し出され、教員採用試験で落とされたという例が、現在わかっているだけでも10人はいるらしいですね。
ははあ、と思い当たる人が私にも何人かいます。市長の息子、教育長の娘、有名企業創業者の娘。あんなアホでヤな性格で、素行も怪しいのによく先生になれたなあと不思議に思っていました。
教育界を私物化し、袖の下を贈って身内を優遇する。ずっと以前から行われてきた悪しき慣習なのではないかと思います。

憶測ではなくて、本当に実行した人を知っています。もうずいぶん昔のことになりますが、私が学生時代に付き合っていた人がそうでした。
卒業間際になって出身県の教員採用が決まりました。なんで今ごろ? と私がいぶかると、「親父が市会議員にお金を包んだそうだ」と白状しました。額は20万、とも。母親は学校関係者、父親は警察官だったはずですが…。
一人息子だったから、イヤでも親のすることには逆らえなかったのでしょう。たぶん後ろめたくて、自分の胸にだけ収めているのは辛かったのかもしれないと思います。
あとで別の秘密も知りました。その人は少々太めだったので、健康診断で肝臓の値で引っかからないか、とても心配だったそうです。そして、あろうことか、友人を身代わりに立てて健康診断を受けたというのです(友人は筋肉自慢の健康体でした)。
こんな人だったのか、と愕然として、頭から血の引く思いをしたものでした。
今ごろは、年齢からして、地元(大分県ではない)の高校の校長でもしているかもしれません。

校長と言えば、大分県では校長や教頭の座も金で買えていたらしいですね。相場がだいぶ安いのはご愛嬌。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080706-00000003-yom-soci
大分県教委汚職で5人逮捕、管理職任用試験にも疑惑

…江藤容疑者は、08年度の校長、教頭の管理職任用試験でも便宜を図った謝礼として受験した4人から金券を受け取ったと供述していることが、複数の関係者の話でわかった。合計額は150万〜200万円に上るとみられる。…


こんな人たちがエラソーな顔して教壇に立っていたかと思うと、猛烈に腹が立ちます。
うやむやにしないで、断固とした処分を期待したいですね。
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2008年06月17日

宮崎勤に死刑執行

夕刊の一面に「宮崎死刑囚に刑執行」の大見出し。
そのすぐ下に、かつて見慣れた顔写真がありました。
事件は88〜89年で、早いものであれからもう20年になります。事件の記憶がない世代も増えたことでしょう。
刑執行のニュースのあとなら、もしかして秋葉原の事件は起こらなかったんじゃないかと私は思いました。このタイミングで「オタク」への死刑執行というのは、やはり、模倣犯に対する警告という効果を狙ったものじゃないかと思えます。
「死刑になりたい」という動機で簡単に人を殺す輩にも、実際に執行がある現実というのは重く響くでしょう。「死刑」の受け止め方が変わってくるんじゃないでしょうか。
死刑存続を主張する人たちは、類似の犯罪への抑止効果を主張しますが、私もそれは否定できないと思います。

ただ、死刑執行よりも、涙ながらに自分の過去の行いを悔いて「自分の真似はゼッタイしちゃダメだよ」と諭してもらう方が、抑止効果としては上じゃないかとは思いますけどね。
この男の場合は最後まで反省や謝罪の言葉は聞かれなかったそうです。
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080617k0000e040054000c.html?inb=yt
連続幼女誘拐殺人:最後まで反省や謝罪の言葉聞かれず…

連続幼女誘拐殺人事件の宮崎勤死刑囚(45)の死刑が17日、東京拘置所で執行された。判決確定から2年余り。宮崎死刑囚は再審請求の意向を示し、死刑制度を批判する手紙も公表したが、鳩山邦夫法相は早期の執行を決断した。社会を揺るがした特異な事件の発生から20年。法廷で不可解な発言を繰り返した男からは、最後まで反省や謝罪の言葉は聞かれなかった。(
以下略)

この男の犯罪は、類を見ない残忍さで気分が悪くなるものでした。
殺した女の子を自宅前の空き地で焼き、それを段ボールに入れて女の子の自宅前に置く。子供が生めない女を名乗ってマスコミに犯行声明まで送りつけました。
逮捕されるまでの一年弱(長かったですね…)、連続殺人と知って、同じくらいの年齢の娘二人を持つ私は「私にこの子達を守れるだろうか」と真剣に悩んだものです。車ならすぐ移動できる距離に住んでいましたし。
逮捕は、「写真を撮ってあげる」と声をかけて連れて行かれた子のお姉ちゃんが、子どもたちを探しに来たお父さんにそれを告げたからでした。すぐ追いかけて二人を発見(女の子は裸にされていたらしい)し、ウチの子に何をするんだと殴りつけた、と聞きました。
男は涙を流して平謝りに謝った、そうです。
でもお父さんは許さず、この「わいせつ誘拐犯」を警察に突き出した。あんな優しそうな顔をした青年が怖ろしい殺人鬼だとは思ってもみなかったでしょう。
そこで勘弁して解放してくれなくて、ほんとうによかったです。
(なにしろ20年前の記憶なので、信憑性には自信ありません)

犯人逮捕のニュースを、私は帰省中の九州の実家で聞きました。昼間でした。
「わあ、捕まったんだ、よかったーー」と心の底から安堵したのを覚えています。
逮捕されたあと、自供から被害者の数が増えました。目をつけられただけあって、みんな目のくりっとした可愛い子ばかり。
いったい、なんでこんな目に遭わなければならなかったか、怒りと悲しみで身体が震えました。
殺された子たちはもちろん、焼いた骨を送りつけられた遺族をはじめ、どれだけの人の人生を台無しにしたことか。
何人も模倣犯が出ました。解決していない事件もあります。
地域の名士だった、男の父親は自殺しました。まだ独身だった姉か妹が二人いたと思いますが、いったいその後どんな人生を送ったのでしょう。

執行が早すぎると抗議する人もいるようですが、本来は死刑判決から半年以内に執行することに決まっているそうですね。
でもそんな早い「国家による殺人」は誰も望まず、宗教観から執行を拒んだ法相もいました。
鳩山法相の職務に「異様に」忠実なことに対しては賛否両論。まだしばらくは話題に上るかもしれません。
もう思い出したくない、そっとしておいてほしいという人も多いでしょう。
20年の歳月が流れ、私の子供たちは無事大人になりました。生きているのはそれだけですごい僥倖なのだとあらためて思います。
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2008年06月16日

本の殺人

やっぱり出たか…と思いました。本の殺人。
地震に襲われた仙台市で、本に埋もれて亡くなった男性がいたそうです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080616-00000914-san-soci
マンガや雑誌に埋もれ、仙台市の男性死亡 地震による可能性
6月16日12時9分配信 産経新聞

 宮城県警は16日、仙台市青葉区の男性会社員(37)が、自宅アパートで数百冊以上のマンガや雑誌などに埋もれて死亡しているのを発見したと発表した。県警では岩手・宮城内陸地震で災害死した可能性もあるとみて死因を調べている。
 調べでは、14日午後9時ごろ、出勤時刻になっても会社に来なかったことを不審に思った同僚が男性宅を訪れ、6畳間で死亡している男性を見つけた。
 調べでは、男性は本を四方に約2メートルの高さに積んだ部屋の真ん中で、本に押しつぶされる形で倒れていた。胸や腹が圧迫されており、同署では本の重さで息ができなくなった可能性があるとみている。


変死の因果関係を証明する必要がある警察としては、可能性がある、という言い方しかできないのでしょうが、地震が原因であるのは間違いないでしょう。とんだ災難でお気の毒なことでした。
それにしても、本を周囲2メートルの高さに積んだ部屋で、よく平気で寝ていたものです。それまで地震のひとつぐらいはあったでしょうに、崩れないという信念でもあったんでしょうか。
本や雑誌は一冊ずつ買うからあまりピンと来ませんが、かなりの重さです。
特にグラビアが多いような上質紙の雑誌だったらズシリと重い。先日娘がためこんでいた「RoadShow」「Screen」をまとめて処分したら、ちょっと運んだだけなのに腰が痛くなりました。束にしたものをドンと胸に置かれたら窒息しそう。
別に寝る部屋がないならこまめに処分するか、どうしても捨てられないものなら、その上にベッド状で寝るしかないと思います。

阪神大震災のとき、作家の田辺聖子さんが「命拾いした」とインタビューで話していました。あとちょっと(15分ぐらいだったか?)発生が遅かったら、いつものように書斎にこもって仕事をしていたに違いない、と。
書斎は狭い部屋で周囲は背の高い本棚に囲まれていました。地震でめちゃめちゃになったそうです。仕事中だったら潰れて死んでただろうということでした。
発生は早朝5時半ぐらいだったでしょうか(調べたところ5時46分52秒だそうです)、遠く横浜に住む私も(かすかな)揺れで目を覚ましましたが、1月ですし外はまだ真っ暗でした。 そんなときに一斉になだれ落ちる本に直撃されたら、ひとたまりもないだろうと思ったものでした。作家の本棚ならハードカバーが多そうだし。
今回の地震は田舎のお年寄りなら起きてる時間でしたが、会社員なら寝坊してても普通ですね。週末じゃないなら出勤していたかもしれず、でも平日なら出勤中命を落とした人も多かったでしょうし、つくづく人の運命は判らないものだと思います。

先週から娘は二階の大掃除をして、この家に引っ越して以来20年も押入れや天袋でほこりをかぶっていたもの(本やがらくた)を捨てていました。地震のとき、だいぶ軽くなって安全になったと思うよと笑っていましたが、あながち冗談ではないかもしれません。
家を図書館状態にしている人なら、本に殺されないために、本棚を固定したり、一気に落ちないように本棚に横棒やスクリーンをプラスしたり、したほうがいいかもしれませんね。
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2008年06月13日

一方的な見方

きのうyahooの一行ニュースに、こんなのがありました。
ベッカム夫妻、意外な“ケチっぷり”を暴露される
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080612-00000013-oric-ent
 デビッドとヴィクトリアのベッカム夫妻が、ロサンゼルスにある有名ステーキ店で一銭もチップを置かずにその場を後にしたことを暴露され、意外な“ケチ説”が浮上している。
 ガソリン価格の高騰で、節約ムードが漂う車社会ロサンゼルスだが、セレブの集うウエスト・ハリウッドでは未だにどこ吹く風とバブリーな散財が行われている。しかし、有名レストランSTKの関係者は『TMZ.com』に一銭もチップを置かずに帰ったベッカム夫妻は少々節約のしすぎでは? と告発。なお、ロサンゼルスでは通常ディナーの場合食事代の20%のチップを置くのが基本である。
(以下略)

この記事を、読者はどう見るでしょうか。
ベッカム夫妻のファンかどうかで感想はかなり違ったものになりそうですが、もしも、
「そうか、ベッカム夫妻はチップも置かないケチなのか。すごい家に住んでるらしいし(ベッキンガム宮殿?)カネはあるだろうに、そんなところをケチるなんてしょぼいな。金持ちはケチだって言うからな」
と思う人がいるとしたら、それは違うと私は言いたいです。

ベッカム夫妻がチップを置かなかったとして、おそらくそれは事実なのでしょうが、腹立ち紛れにそんなことをべらべらしゃべる(ネットに流す?)こと自体、その店の品格が問われると思います。
ベッカム夫妻はその店の対応やステーキの味に不満で、チップを置く気がしなかったとしたらどうでしょうか。もっと言えば、もしかして抗議の意味で意図的にチップを置かなかったのかもしれない。何か失礼なことをされたのかもしれないです。
<店の関係者>が具体的に誰を指すのか知らないけど、置こうが置くまいが客の自由意志のはずのチップをもらえなかったら、何か行き届かなかったところがあったのかと自省し、侘びを入れてしかるべきだと思います。一流の店ならば。

ニュースとして流すなら、ベッカム夫妻やその周囲の人に問い合わせて事実関係を明らかにし、「なぜ、チップを置かなかったか」を書くべきではないでしょうか。
まさか、うっかり忘れたわけではないでしょう。ケチったわけでもないと私は思います。記事を書くならちゃんとウラを取るべきです。
なにがあったか知らないけど、夫妻の言い分を記事にされたら、お店は真っ青になるかもしれません。
夫妻側は有名人は辛いよと苦笑いして、相手にしないでしょう。こんなのしょっちゅうだから。なぜかベッカム夫妻に対しては意地の悪い報道が目立ちます、やっかみからでしょうか。

これはささいな事件ではありますが、こういう一方的な見方の報道が近ごろ増えているような気がします。
無戸籍の母親の子に戸籍を認めるというニュースに際しても、好意的「だけ」なのが私としては大いに不満です。
自分が戸籍がなくて辛い思いをしたなら、子供には同じ思いをさせないように(生む前に)対策を考えるべきではないんでしょうか。無戸籍になるとわかっていながら成り行きで生むというのは、まるで映画「誰も知らない」に出てくる無邪気な母親です。病気や大怪我でもしたらどうするつもりだったんでしょう。
子どもを持つならその子の人生に生涯責任を持つ覚悟で、基本的人権を守れる環境下で生むべきだと思います。

無戸籍ではないですが、夫と離婚成立して300日以内に生まれた子を現夫の子にするために、妹の名前で出産しすぐ養子縁組をした例があるそうです。
(今なら5歳までに特別養子縁組をすれば戸籍上も実子と同じ扱いになると思いますが、当時はなかった制度かもしれません)
http://mainichi.jp/select/today/archive/news/2008/04/27/20080427k0000m040103000c.html
離婚後300日規定:妹の名で出産、養子に…30年前

 「離婚後300日以内に誕生した子は前夫の子」と推定する民法772条(離婚後300日規定)のため、子供が前夫の戸籍に入るのを防ごうと妹になりすまして出産した例があることが分かった。さいたま地裁(中谷雄二郎裁判長)で審理されている殺人事件の公判の中で明らかにされた。同規定のために母親が第三者になりすますケースはこれまでほとんど知られていないという。
 被告は住所不定、無職、苅部操一被告(30)。07年9月、埼玉県草加市の市道で近くの無職、小川昭三郎さん(当時78歳)をナイフで刺殺したとされる。25日の公判であった被告人質問で、弁護人の問いに答える形で生い立ちを供述した中で明らかにされた。

 それによると苅部被告の母親は、結婚後に夫が暴力団員と分かり離婚。その後再婚して苅部被告を出産した。しかし、離婚後300日が経過しておらず、子供が暴力団員だった前夫の戸籍に入ることを避けるため、病院で自分の妹を名乗って出産することになった。苅部被告は戸籍上は妹の子となったが、数カ月後に母親夫婦の養子として迎えられた。名前は再婚した夫の名から1字とったという。
 母親は被告が11歳の時に病死したが、事件後、苅部被告の弁護人が母親の妹に事実関係を確認すると「確かにそうです」と事実関係を認めたという。【飼手勇介


いいことかどうかは別として(記事では批判的な印象ですね)、子供の将来を思えばこれくらい「頑張って」欲しいと個人的には思います。(残念ながらその子は殺人犯に成長したようですが…)

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2008年06月12日

無間地獄

秋葉原のやけっぱち襲撃殺傷事件では、連日いろんな報道が続いています。
微に入り細に入り、犯人がネットに書き込んだ内容をボードに書き出して、熱心に分析したりしています。そんなに詳しく<お伝えする>必要はないのに、掲示板に残っている情報だから扱いやすいのかもしれませんね。
日が経つにつれ犯人の顔写真や動く映像(ビデオ)まで流れて、私も、あら、知り合いのあの子に似てるわ、なんてつぶやいたりしています。殺人鬼には見えません。
本人の夢は「ワイドショー独占」だったとかですが、こんな形で実現してしまいました。負のヒーローといったところでしょうか。
こんなに騒がれて、勘違いしたバカなお子ちゃまが、真似をしないか心配です。

誰かに止めてもらいたかった、そうです。誰かに、真剣に自分の暴走を止めてほしかった。「オレは寂しいんだよ〜」と泣ける相手がいたら起こらなかった事件に思えます。
仏教では、誰とも関係を持てずひとりぼっちであることが、人間にとって一番辛いとされています。
無間(むげん)地獄は地獄の中でも一番過酷なところですが、その苦しみは「我、今帰する所なく、孤独にして同伴なし」と形容されるそうです。
楽しめて生き甲斐を感じられる趣味やボランティア活動に、彼を誘ってくれる人があったら、車の操作など彼の特技(大型免許を持っていたそうですね。腕力もありそうです)を生かせて、自信を持てる道が開けていたかもしれない。
そしたら彼女もできたでしょうに。
また親に甘えて引きこもれる家があったら、彼は「無間地獄」から逃げ出して、巣籠り出来たかもしれない。人生をやり直すきっかけをつかんだかもしれません。

それにしても派遣会社が、「ほかの派遣会社から来ている人と口をきくな」と制限かけるのはおかしい。同じ職場で働いていても友だちになれないでしょう。
条件などの情報交換をされたくないのでしょうが、労働者を感情のないモノとしか見てない。人権無視もはなはだしいです。
人材派遣会社って、ちゃんとした少数の会社を除けば、いいとこどりの人身売買というのが実態なんでしょうか。そうだとすれば、労働基準法の網から出ないように、きちんと監視する義務が国にはあると思います。
企業も、忙しいときだけ不定期に採用する(いつでも首にする)ような身勝手なやり方を、今後もずっと続けるつもりなんでしょうか。労働者は所詮使い捨てで、モラルなんかどうでもいいんでしょうか。

それでも、少ない給料からこつこつ貯めて資金を作り、自分の家(そして家庭)を手に入れる人もいるでしょう。同じような家庭に育っても、家を出て自分の人生を歩き始めることで自分の過去と訣別したり、逆に和解したりもする。
貧乏に負けてひねくれてしまうのは、結局自分が悪い。
君のそういう考えはよくないよ、と指摘して、どうしたらいいか一緒に考えてくれる人が周囲に一人もいなかった(らしい)のが悲劇の始まりでしょうか。
ネットでは励ましたり諌めたりした人もいたようなのに、素直に聞けなかった(だから誰も相手にしなくなった?)のはプライドが人一倍高かったからでしょうか。有名進学校出身だから、もしかしたら人がバカに見えて話が合わない、といったことがあったかもしれません。
自分で招いた無間地獄の暗い暗い闇。ネットで吐き出せなかったら否が応でも現実に向き合っていたかもしれませんね。

今さらどんなに後悔してももう遅い。死刑を免れることはないでしょうし、7人もの殺された人たちと同様、人生をやり直すことはもうできない。
あまりに幼稚な被害妄想と、自己顕示欲と、必要以上に性能のいい殺人ナイフ。また、多額の(ダルマ式に膨れ上がる)借金もあったらしいですね。
ナイフが規制の対象だったら。サイトを見て危険を察知した数十人の人たちが、運営サイトにではなく警察に通報していたら。運営サイトが日曜日も休んでなかったら…。
それに簡単に借金できない(連帯保証人を求めるなど)システムだったら、追い詰められることはなかったかもしれません。
いろいろと悔いが残り、後味の悪い事件でした。
模倣犯が出ないことを祈っています。



※最初、暴力団組員という一報が流れましたが、ガセネタだったようですね。



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2008年06月08日

サバイバルナイフ

簿記の試験を終えて帰ってテレビを見ていたら、速報のテロップが流れ、秋葉原で怖ろしい通り魔事件のニュース。夜には死者が7人になっていました。
街を歩いていただけなのにこの刃禍、まことにお気の毒なことでした。
犯人はまだ25歳の若者で、サバイバルナイフ一本で次々と斬りつけた様子。急所を狙ったような(効率的な)襲撃といい、ナイフの性能といい、テロリストとしては優秀なのでしょう。
暴力団員と名乗ったりもしていたようですから、人を殺す訓練も受けていたのかもしれませんね。素人ではここまで大きな被害は出せなかったでしょう。
生きてるのがイヤになった、誰でもいいから殺したかった、なんて理由でこんなことをされたら、危なくて街を歩けませんね。
物騒な世の中になったものだと改めて思います。私の田舎では今でも施錠しないで寝てますが、もう少数派かもしれません。

それにしても私が思うのは、こんな危険なサバイバルナイフなるものが、どうして野放しなのかということ。
ナイフのコレクターだった兄が弟妹を殺害したいたましい事件は、まだ記憶に新しいところです。
今回のことであらためて、サバイバルナイフには銃にも匹敵する殺傷能力があることが証明されましたが、購入は自由だと思います。銃刀法の対象になるようなものは年齢を制限し、対面販売に限るとか、通販を禁止するような対策を採るべきじゃないでしょうか。

ちなみに、通販しているサバイバルナイフ、こんなのがありました。
http://www.smarter.co.jp/se-g1SDb4NDg2,Di4Npg0ODdA__.htm
よく切れそうでコワいですが、美しいものではありますね。収集の対象になっても無理はないのかな。

銃刀法違反で捕まるのはたいてい暴力団だと思いますが、そもそもナイフを携帯していること自体、犯罪である(警察に捕まる)ことは子供にも周知徹底させるべきではないでしょうか。

銃砲刀剣類所持等取締法
第二十二条 何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、総理府令で定めるところにより計つた刃体の長さが六センチメートルをこえる刃物を携帯してはならない。ただし、総理府令で定めるところにより計つた刃体の長さが八センチメートル以下のはさみ若しくは折りたたみ式のナイフ又はこれらの刃物以外の刃物で、政令で定める種類又は形状のものについては、この限りでない。


学校に子供がナイフを持ってきて見せびらかしたら、すぐ警察に通報するくらいのことをしなければ、平気で刃物を持ち歩き(そのまま大人になる)、殺傷能力を試したくなるのを防ぐことは出来ないと思います。


…簿記の結果は、発表を待つまでもなく、はっきりダメだとわかりました。私の場合準備不足は明らかで、甘く見ていたと言われれば、そうですとうなだれるしかありません。
高校生らしい女の子たちが「逃げ出したくなった」と話しながら帰っていましたが、ホントよくわかる、私もそうでした。
やっと簿記の輪郭がぼんやりと見え、面白くなってきた(数独に通じる面白さが…)ところなので、11月に再チャレンジしたいと思います。
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2008年04月19日

終の棲家

最近は気の重くなる、長生きできないね〜とため息をつきたくなるような事件・政策が多くてイヤになりますが、とりわけ、岡山県津山市で起こったケアホームの虐待は、障害者の親としては目の前が真っ暗になるような衝撃的なニュースでした。
営利目的ではないと謳うNPO法人(「NPO」は、「Nonprofit Organization」あるいは「Not-for profit Organization」の略)が作るホームなら安心、と思うのは甘いんですね。
http://www.asahi.com/national/update/0417/OSK200804170099.html
高齢者虐待で指定取り消し 岡山・津山のグループホーム
2008年04月17日22時53分

 岡山県津山市日本原の介護事業所「グループホームRing」で、入所する認知症の高齢者が衰弱していることを把握しながら放置し、虐待していたとして、津山市は17日、このグループホームを運営するNPO法人「高齢者介護研究研修実践の会Ring」(藤井諭理事長)に対し、介護保険法に基づく事業者指定を30日付で取り消す処分を決定し、同法人に通知した。同市は、入所者が十分な食事を与えられていなかった疑いがあるとみている。厚生労働省によると、虐待を理由に介護施設の指定を取り消すのは初めて。

 同市高齢介護課によると、入所者の家族からの苦情などを受けて3月14日に同ホームへ監査に入ったところ、70代〜90代の女性入所者5人全員が入所時より体重が減っていた。このうち、3人が10キロ以上減り、入所後1年3カ月の間に45キロあった体重が28キロに減った人もいたという。

 同課が10キロ以上やせた3人について医師に診察を求めた結果、3人とも「栄養失調。絶対的なカロリー不足」と診断された。このため、同市は、施設内で入所者を衰弱させるような著しい減食や長時間の放置などの虐待が繰り返されていたと判断した。
(以下略)

他で読んだ情報によれば、2006年ごろから入居者の家族から訴えがあり、昨年の秋には「職員の指示に従わないと罰として食事を与えられない」由の内部告発があったのに、津山市は簡単な事情聴取しただけで虐待はないと判断、放置していたらしいです。餓死でもしてたらどうなってたんでしょうね。
少人数の家族的なケアを期待されて、終の棲家に選ばれて入ったホームでしょうに、とんでもない飢餓地獄が待っていたとは。
28キロなんて小学低学年の体重だと思います。骨もスカスカでしょう。軽いから移動などの介護するのにはラクだったかもしれませんね。


息子がまだ就学前に通園していたとき、「人のものを勝手に食べてしまって困る」とこぼすお母さんがいました。
ウチの息子は当時甘いものは一切食べなかった(飲まなかった)し、人のものに手を出すなんてことはありませんでした。そういう、小さい子がみんなやるようなことをしてくれたら、むしろ、喜んだかもしれません。
そのお母さんの悩みに対し、もう一人のお母さんが言いました。
「おなかがすいたら人のものでも取って食べてほしい。おなかがすいたと言えなくてすいたままでいるのは可哀相だから、私はその方がいい」
それはあまりに自己本位な考えではとあっけにとられながらも、ここまで大切に思ってくれるお母さんのもとに生まれた子は幸せだと思いました。

ウチの息子は「おなかがすいた」とは言わない(言えない)けど、しまってある食べ物を探したり、人のものを取って食べることはするかもしれません。
もしケアホームでそういうことをして、罰として絶食させられたら…と想像するだけで胃が痛くなりそうです。そんなホームなら、抵抗して暴れると縛られるか薬漬けにされそうだし。
障害児者の親にとって、自分たちが死んだあとの子どもの処遇は、最も気にかかるところです。
ウチはほかのきょうだいもいるし、母子二人だけでずっと暮らすのはよくないと思うし(共依存関係?)、いずれはグループホーム(ケアホーム)かな。安心して息子の老後を託せるホームを探すなり作るなりするのが、私の最後の仕事かな、と思ってきました。かなり困難で重要な仕事だ、と気の引き締まる思いです。
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2008年04月12日

職務に忠実

昨日の東名バス事故には驚きました。対向車線のトラックから外れたタイヤが飛んできて観光バスを直撃、運転手が死亡した事件です。
自分には何の落ち度もないのに、よりによって運転席を直撃されたために亡くなった運転手さんは本当にお気の毒です。
http://mainichi.jp/photo/archive/news/2008/04/11/20080411k0000e040084000c.html
大型トラックの整備不良の疑いということですが、その後の情報ではちゃんと車検を通っていたそうです。世界一厳しいと言われる日本の車検を通った車の、ボルトが全部錆びていたとはにわかに信じがたい、叩けばほこりが出るのかもしれません。

このニュースを聞いて映像を見たとき、最近のバスの車体はずいぶん頑丈なのだなあと思いました。100キロもある(と聞きました)タイヤが直撃したのにフロントガラスは一部しか割れず、亡くなったのも運転手一人だけ。これだけの事故となると、一昔前ならもっと悲惨なことになっていたと思います。
それと、運転手が亡くなったなら制御不能だろうに、バスが側壁にぶつかったり暴走したりせずに止まったようなのは、不思議に思っていました。バスが蛇行でもしていれば巻き添えになる車もあったと思います、なにしろ高速道路ですから。
今日になってその疑問が解けました。亡くなった運転手さんが、おそらく飛んでくるタイヤを視野にとらえたのでしょう、ブレーキを踏み、サイドブレーキを引いてバスを停めたらしいのです。

びっくりして身体をよけていれば、運転手さんは直撃を免れてあるいは助かったのかもしれません。でも逃げずに職務に忠実、非常事態にとっさにバスを停めようと行動して結果的にたくさんの命を救った。すごいなー、これこそプロの仕事と素直に感動しました。
トラックの運転手や、その運転手を雇っている会社の経営者が、もうちょっと職務に忠実だったら。安全を第一に法定の整備と点検をしていれば、起こらなかった事故、失われなかった命ではないかと残念です。
大型トラックはタイヤ一つも凶器になるのは、前例もあります。はずれた(トレーラーヘッドの)タイヤの直撃を受けて、ベビーカーを押していた若いお母さんが亡くなった事故もありました。これは三菱自動車の製造責任でしたが、よその事故は教訓としてほしいですね。

職務に忠実なのはビミョーと私が思うのは、ホームヘルパーの仕事です。
私が実習に行っていたとき、こんなことがありました。
利用者はアパートで一人暮らししているおばあさん。身の回りのことは大丈夫だけど足が不自由で家事は出来ないようでした。
幸いすぐ隣が小さいスーパーなので、買い物は便利。「きょうは何々を食べたい」と言われて、(出来合いのものを)買いに行っていました。
戻ってからお風呂とトイレの掃除、床にもざっと掃除機をかけます。
お正月の前だったので、おばあさんは換気扇の掃除や窓掃除をしてほしいと言いました。

いつもは一人のところに私もいたので、お安い御用とやろうとしました。換気扇をはずそうとするとヘルパーさんがあわてて止めます。
大掃除はいけない。要するに、介護保険でカバーしている(ケアの範囲)以上のことはやってはいけないのです。ボランティアならいいのですが公金が介在すると縛りが出てくるのですね。
結局換気扇ははずさずに拭くだけにして、それでも「きれいになったわ」と喜んでくれました。
窓ガラスも、内側を拭くのはいいが外はダメ(だったかな)とかいった決まりがあったようです。
そして、私がすごく疑問に思ったのは、電球を買ってきて換えてほしいという願いをヘルパーは「出来ない」と断ったことです。「ウチは全部主人がするから、私は換えたことがない」というのがヘルパーさんの言い分でした。

それが本当なら、あまりに無能なヘルパーだと思います。実は出来るけど、想定外の仕事だからやらない(やるべきでないと考えている)ならば、それはヘルパーの資質としていかがなものかと(意地が悪いと)思いました。
ところが後日私が仕事をしたお宅でも「前のヘルパーさんは電球を換えてくれなかった」と聞きました。そういう方針らしいのです。
派遣する事業所がヘルパーに電球の交換を禁じているならば、それはあまりに杓子定規な、現実を無視した方針だと思います。吹き抜けなど危険な高さならともかく…。
電球が切れていれば、夜はそりゃあ困るでしょう。
でも、そのくらいやってあげるよと「余分なことをやる」のは職務に忠実ではない越権行為なのだと思います。「あのヘルパーなら何でもやってくれる」というのも困る。結局自分の首を絞めることにもなりかねません。
…一事が万事。
世話好き、おせっかいな人にはホームヘルパーは向かない…かもしれない。

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2008年04月04日

老後の住まい

養護学校を卒業した子のお母さんと話していたら、
「(子どもが)学校に行ってる時はあまり考えなかったけど、自分の老後が気になるようになった」と言うので、
「自分よりまず親だよ〜、順番から言ったらそっちが先でしょ」と笑ったことでした。
彼女のご両親は90近い高齢ながらとても元気で、横浜近郊で農業を続けていらっしゃるそうです。だからあまり心配してないらしい。
「ずっと元気で働いててある日パタッと倒れて、見たら死んでた、という最期が理想ね」「私の親はそうなりそうな気がする」。
まさにPPK(ピンピンコロリ)、周囲に迷惑をかけない幸せな生き方(逝き方)ですね。

そりゃあそうなれば最高ですが(自分でも納得できる年齢まで生きたらね)、最期まで元気なままという人は少ないでしょう。
75歳以上が悪評高い「後期高齢者」という呼ばれ方をするのも、「その年齢だとどこもなんともない人は少ない」という前提に立ってのことだと思います。
「後期高齢者医療制度」なるものが始まったのも、
「あんたたちの世代はほとんどが病気持ちで医療費が大変なの。面倒見きれないから自分たちでも負担して、なるべく節約してね」
ということでしょ。まったくひどい話ですね、安心して歳を取れやしない。
取ってつけたように「長寿医療制度」という名称と併用するらしいですが、トシヨリと見くびって誤魔化してないかしら、朝三暮四のサルじゃないんだけど。

先日チラッと見たテレビで、高齢者向けの賃貸マンションを紹介していましたが、自分で身の回りのことが出来る元気な老人の住まいとしては悪くないと思いました。
3食付きで、月額10万ちょっとだったと思います。
食堂に集まって栄養士の準備した食事を摂るシステム。
出てこない人がいたら心配してもらえるでしょうし、少しでも人と話すことで孤独から鬱になるのを避けられる。一人っきりで黙って食べるより美味しいでしょう。バランスのいい食事をきちんと摂ることで、生活習慣病の予防にもなりそうです。
食べ物の好き嫌いがあまりなく、他の入居者とほどほどに仲良く出来る人ならば、いいシステムだと思いました。

同居できる家族がいる人でも、希望して入居していたりもするそうです。家族と一緒にいるのが必ずしも幸せとは言えませんよね。
特に女性の場合、家族からお手伝いさん代わりに当てにされる人も少なくないと思います。テレビでも「やっと食事作りから解放された」と笑っている入居者(オバサン)もいました。
私の母がよく嘆いていた「女は三界に家無し」というのを思い出します。子どものときは親に仕え、結婚したら夫に仕え、年老いては子に仕える。今はそんな境遇に喜んで甘んじる女性は多くはないでしょう。
自分の年金や貯えで賄えるようなら、これからこういう気楽な生き方を選択する人が増えるのではと思います。
ただ個室が4畳半ぐらいの広さしかないそうなので、荷物はほとんど持ち込めませんね。大胆に身辺整理をする勇気がないと難しそうです。
また、要介護の状態になれば出ることになるのだろうと思いました。

要介護の人の小規模集団生活はケアホーム(グループホーム)という形式で介護保険の対象。身内を託す家族は、家庭に近い環境で介護の目も行き届くと期待すると思います。
現実はなかなか厳しいようですが、これからますます需要の増える分野ですから、補助金をケチったりしないで行政はちゃんと手当てしてほしいと思います。
希望すれば待たされないですぐ入れて、行政に用意された(つまり公立の)住まいで安心して快適な老後を送る。そんな未来だったら、いいなあ。



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2008年03月26日

死生観

ずいぶん昔のことですが、日本人と中国人の死生観の違いを思い知らされたことがあります。
私が学生の頃、飛行場にハイジャックされて停まっていた機内に軍隊が突入し、人質が何人か殺されたという事件があったのです。
(私は西ドイツ=当時=と記憶していましたが、今調べてみると、場所はウガンダで、突入したのも機内でなくターミナルビル、突入したのはイスラエル特殊部隊のようです)
中国人留学生を交えた場でこの話題が出たとき、日本人学生はすべて「軍隊の突入は乱暴すぎる。まずは人質の安全を考えて慎重に対処するべきだ」という考えで一致していました。
でも何人かいた中国人留学生は、「突入は当然だ。テロリスト相手に生ぬるいことをするべきではない。人質が死んだのは気の毒だがやむを得ない」という意見。
中でも日本語が流暢なH君が目をぎょろつかせながら「中国人はみんなそう言うはずだ」と断言したものです。

大義の前には人権が消し飛ぶ。
チベットの騒乱を力ずくで封じ込める中国政府のやり方に、またかと天安門事件を思い出し、人間の尊厳なんてものはこの国にはないんだなあと改めて思ったことでした。
いったい何人のチベット人が殺され、濡れ衣を着せられて処刑され、便乗して財産を没収されるのか、真相は永久に藪の中でしょう。
かつてリチャード・ギアが懸念した事態が現実のものとなりました。
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2006/07/ny_0477.html
こういう記事もあります。昨年夏から不穏な状況が伝えられていました。
中国による懐柔策は失敗 チベット民衆なびかずhttp://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/104672/
中国政府はダライ・ラマのインド亡命以来、チベット民衆に対して厳しい思想統制を敷き、僧侶を中心にダライ・ラマを否定する思想教育を強化してきた。その一方で、膨大な経済支援を投入するなど“アメとムチ”を使い分け、チベット民衆の懐柔に努めてきた。
 しかし、チベット亡命政府によると、毎年2000人ものチベット民衆が自らの生命を懸けて、同自治区などから国外に脱出し続けている。また、中国当局の厳しい監視下にもかかわらず、ダライ・ラマを慕う民衆の活動は活発化しており、暴動やデモなどもしばしば伝えられる状態だ。(昨年11月)


青海チベット鉄道(青蔵鉄路)の開通で、今までは秘境だったチベットに観光客や参拝客とともに漢民族の文化の押し付けが迫ったわけですね。
チベットは富士山の山頂並みに標高の高いところで、ゆっくり動かないと高山病に苦しむことになるそうです。そういう地域で信仰を生き甲斐に質素に暮らして来た人たちが、たまりかねて反乱を起こしても数を頼みにたちまち制圧される。
フランスは北京オリンピックの開会式ボイコットをちらつかせている(リチャード・ギアも呼びかけている)ようですが、チベット政策がそんなものに左右されることはないでしょう。

知り合いに薦められて、「脳死・臓器移植の本当の話」(小松美彦・PHP新書)という本を読んでいます。
その中に鳥肌が立ちそうな話がありました。
脳死患者(ドナー)からいざ臓器を取り出そうとメスを入れた瞬間、「脈拍と血圧が急上昇して」「動き出し、のたうち回る」から看護師は動転する。かくて、移植医はドナーに「麻酔」をすることを求め、アメリカではモルヒネの使用が普通のこととなっている、というのです。(89〜90P)
それで思い出したニュースがあります。
2006年7月26日 のニュースで現在は消えていますが、検索すると詳細が書かれたサイトがありました。
http://www.lifestudies.org/jp/ishokuho.htm#11
脳死:米国・カナダで判定の3人、日本帰国後に意識回復 (毎日新聞 2006年7月26日15時00分)

 米国やカナダ滞在中に脳血管の病気で意識不明になった日本人で、家族らが現地の医師から「脳死」と説明されたにもかかわらず、帰国後に意識を回復した人が3人いたことが中堅損害保険会社の調査で明らかになった。東京都内で開かれた日本渡航医学会で、損保の担当者が報告した。海外での脳死診断は日本ほど厳格でなく、治療を打ち切る場合があることを浮き彫りにする事例で、報告した担当者は「医療文化が違う国にいることをはっきり認識すべきだ」と警告する。

報告によると、02〜05年度に、旅行や仕事で米国、カナダに滞在中の旅行保険契約者9人が脳血管障害で入院。主治医は家族や損保の現地スタッフに「脳死」と説明した。うち3人の家族は「治療中止は納得できない」などと訴え、チャーター機で帰国。日本で治療を受け、意識が回復した。搬送費用の約2000万円は保険で支払われた。残り6人は、チャーター機手配に必要な額の保険に加入していなかったことなどから帰国を断念。現地で死亡したという。

 意識が戻った60代男性の場合、カナダで脳梗塞(こうそく)となり、入院した。人工呼吸器をつけなくても呼吸できる自発呼吸はあったが、医師は家族に「脳死」と説明したという。しかし、男性は帰国後1カ月で意識が戻り、記憶も回復した。 
 …日本医科大の横田裕行助教授(救命救急医学)は「海外の基準でも脳死なら意識は回復しない。米やカナダなどの一般医療現場では、回復は難しいなどの意味で脳死を使うことがある」と言う。


アメリカやカナダでは簡単に「脳死」ということになるみたいですね。
こちらの国とも死生観にかなりの違いがあるように思えます。どうせ間もなく死ぬ運命なら臓器を提供してよ、と言われても(合理的な考え方なのかもしれませんが)、一般的な日本人の死生観では簡単に応じられないだろうと思います。
上の本に、ハワイで交通事故に遭った24歳の女性の話が載っていました(392P)。
脳死ではないけど瞳孔は両眼とも拡大、重大な脳傷害で深昏睡状態。
家族は、「お嬢さん一人で20人の命が助かる」と多臓器の提供を求められたそうです。応じていれば「脳死」として処理されたのでしょう。若いからオイシイ臓器だったかもしれません。
母親はショックを受けながらも、「20人助けられるのなら娘の一人助からないわけがない」と気を取り直して要求を突っぱね、治療の継続を要求。彼女は助かり、今は社会復帰まで果たしているそうです。

上の本にもありましたが、日本から移植のためにアメリカに渡る子どもがよく話題になります。(募金活動とか)
日本では15歳以下の臓器移植提供が出来ないから海外に行くわけですが、その子たちに臓器を提供した海外の子どもたちは、きちんとした基準で脳死判定されているのか、ブローカーが介在していないか、気になります。


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2008年03月22日

感動を「与える」

ここ数年のことだと思いますが、一部のスポーツ選手の発言で私にはとても気になる言い回しがあります。「感動を与えたい」という言い方。
感動って、人に「与える」ものでしょうか?
その選手のプレーを見て観客が感動するのは、それはもちろん素晴らしいことだけど、「さあ感動してね」と言われてするものではないと思います。
人に感動してもらうためだけに競技をするのではないでしょう。
選手は自分の目的(達成感、金メダル、優勝賞金や名声、身分の安定)のために競技に臨み、結果的にそのプレーがその選手の生まれながらの天分やたゆみない努力を思わせ、見ている人がすごいなーとため息をつく。
時には天候や怪我など思いがけない要素で息を呑むドラマが生まれたりします。
感動というのは、自然発生的に副次的に生まれてくるはずのものではないでしょうか。
もっと言えば、感動を「与える」というのはいわゆる「上から目線」ってやつで、かなり「不遜」な言い方だと思います。

私がとりわけ違和感を持つのは、高校野球の出場選手の中にこの言葉をよく聞くことです。
きょうは春の高校野球(センバツ)の開会式でしたが、朝日新聞夕刊によれば、選手宣誓で「日本の高校野球の代表として感動を与え…」と語ったそうです。
たしか以前にも「感動を与えたい」と胸を張っていた高校生がいました。
学校関係者も新聞社も、この言い方が気にならないんでしょうか。
感動するかどうかは、見ている人が決めること。何も「与えて」もらうことではない、と私は言いたいです。
感動した、と言ってもらえたらそこで初めて素直に喜べばいい。自分のプレーは当然「感動に値するから、みんなを感動させてあげるよ」という態度、どうかと思います。
感動してもらえるようなプレーをしたい、と言うべきではないでしょうか。

その点、「自分で自分をほめたい」と言った有森選手は、立派だったと思います。
本来、スポーツ選手は自分のためにトレーニングに励んでいるはず。そこのところをわきまえてほしいと思います。
書いていて思いだしましたが、スポーツ選手だけじゃなくて、歌手などにもこういうことを臆面もなく言う人がいますね。「与える」という言葉のニュアンスがだいぶユルくなっているのかもしれません。
「さあみんなワタシを注目してね。うーんと感動させてあげるからね!」と胸の中で叫ぶのは、いくらでもやってもらって結構。頭の中でどんなに不遜なことを考えていようと、それは個人の自由。
でも感動を「与えたい」などと僭越な発言は遠慮してほしいと思います。
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2008年03月07日

でっちあげ

冤罪という言葉を使う気にもならない、出来の悪いでっちあげ。どうしてこんなことがまかり通ったのかあきれてしまう事件です。
04年3月、火事の焼け跡から刺し傷のある男性が見つかり、実の妹が窃盗と威力業務妨害の罪で逮捕されたあと、殺人と放火の罪で逮捕されました。
5日、福岡地裁は殺人・放火については無罪と判断、昨日の朝からこの判決のニュースが流れました。
http://www.asahi.com/national/update/0306/TKY200803050354.html
北九州市八幡西区で04年3月、無職古賀俊一さん(当時58)方が全焼し、刺し傷のある古賀さんの遺体が見つかった事件で、妹の片岸みつ子被告(60)に5日、殺人と非現住建造物等放火について無罪が言い渡された。裁判で争点となったのは、留置場で同房だった女性(25)が片岸被告から聞いたとされる「犯行告白」。福岡地裁小倉支部の判決は、その任意性と信用性に疑問を示した。

地元ではもっと詳しく報道されたのかもしれません。
テレビのニュース番組や新聞の報道を見ただけの段階では、要するに証拠不十分という感じでした。
窃盗などでは執行猶予のついた判決が下ったということで、「真っ白の白」で無罪、という印象を受けなかったのは私だけではないでしょう。
正直なところ、「ホントにやってないのかな」という目で彼女の映像を見て、「疑わしきは被告人の有利に」とか言うからな、と思ったものです。
それがとんでもない誤解だということはネットの情報で知りました。

こちらのサイトに詳細があります。
http://www.hikinoguchi.com/gaiyou.html
「窃盗」というのが、生前の兄(アル中)に再三、
「自分が死んだら預金を下ろして、次女に学費を渡してくれ、母の葬儀代にしてくれ、俺の後始末をしてくれ」
と頼まれていたから、その通りにしただけだというのです。
このお金をネコババしたわけでもなく、事情を聞きにきた刑事にも話したし、兄の家族にお金を渡そうとしていたらしいです(別居中だった妻に拒否されたとか)。
マスコミはもっとこういう実情を報道するべきだと思います。

もちろん、遺産相続者は配偶者と子ですから、妹が勝手に預金を引き出すのは法に触れます。妻が受け取りを拒否したというのもそういう不満があったからでしょう。
でも(そうと知らずか知ってか)似たようなことをしている人は世の中にたくさんいるでしょう。逮捕されるほどのことかと疑問に思います。
また威力業務妨害というのも、別居中の兄の妻が公文の教室として使っていた(だから業務の妨害とみなされるのでしょう)実家の離れに、兄や母の居室とするために壁を設置したというもの。大げさな罪名をつけて逮捕するようなことではないと思います。

彼女が殺人・放火で逮捕されることになったのは、留置場で不自然に長期にわたり同房となった若い女が「彼女から殺人の告白を聞いた」とメモした、たったそれだけの供述調書が根拠だそうです。
この女はこの「功績」により、かなり優遇されたようですね。取調官と特別な関係があったのかどうかは不明。
上のサイトを見れば、犯人扱いされた彼女が普通の幸せな家庭を持ち、パッチワークを趣味とする優しい市民であることが伺われます。
なぜ警察は、少女時代からたびたび補導され覚せい剤に手を出しているような女をスパイにし、その話を鵜呑みにしたのか。なぜ強引に、この善良な女性を凶悪犯に仕立て上げようとしたのか、どう考えても不思議です。
でっちあげた警察はともかく、検察はいったい何を考えて起訴したんでしょうか。

警察は、真犯人を実は知っていて、それを明らかに出来ない事情でもあるんでしょうかね? 警察関係者とか。
また、私が思うのは、亡くなった人の預金を下ろすことが出来たというのは、銀行の落ち度ではないのかということ。下ろせてなければ彼女は逮捕されず、殺人放火犯にされることもなかったと思います。
ひっそりと亡くなっていたのならともかく、こんな大きな事件は実名で報道されたはずです。銀行はすぐ口座を凍結しなければならなかったんじゃないでしょうか。
下ろした人を逮捕するなら、下ろさせた方にも同じくらい責任があると思うのです。

(おそらく)取引してスパイを仕立てる。「蜘蛛女のキス」という古い映画(ウィリアム・ハートとラウル・ジュリア)を思い出させる、嫌な気分になる事件でした(映画はとても良かったです)。
古くは三億円強奪事件のとき、別件逮捕という行為が激しく非難されました。あのときは怒ってたんすの上を叩いた行為が脅迫とされたような記憶があります。オウム事件のころは偽名でホテルに泊まったのが罪に問われたりしてましたね。
…なんにも悪い事をしてなくても、ある日突然凶悪犯に仕立て上げられることもある、日本ってそんな国だったのかとあきれたりゾッとしたり。
このお粗末な「でっちあげ」茶番劇のシナリオを書いた人物は、ちゃんと法の裁きを受けるのか、知りたいものです。
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2008年03月02日

みっともない

最近、「みっともない!」と思わずつぶやいたこと。
時津風部屋のもと親方が、弟子のリンチ死について
「兄弟子たちが勝手にやったことで、自分は知らない」
と言っているという報道に対して。悪あがきというか、実に見苦しい。
こんな親方と知らないで入門した弟子たちがかわいそうです。
兄弟子たちは「親方の言葉には逆らえなかった」と言い訳しているようですけどね。人一人死んだというのに、誰も「自分が悪かった」とは思ってないんでしょうか。
以前、相撲界に身内がいる人に話を聞く機会があったとき、
「そのくらいのこと(しごき? リンチ?)はどこでもやってるよ、と笑われた」と言っていました。
「その親方は、酒癖がすご〜く悪いので有名だったんだって」とも。

「無理ヘンにげんこつ」と書いて「あにでし(兄弟子)」と読む、と言いますから、相撲部屋ではけいこに名を借りた鉄拳制裁が日常なのでしょう。特別なことをした意識はないのかもしれませんね。
「相撲は喧嘩だ」と発言して物議をかもしたのは、まだ日本語がたどたどしかった頃の小錦(現KONISHIKI)でした。相撲は礼に始まって礼に終わる、といった、ただの喧嘩(格闘技)とは違うということをちゃんと教え込まないと、
「強ければ何でも許される」
「強くなる(する)ためには手段を選ばない」
という風潮に流れるのも無理からぬところだと思います。

サイパンで三浦某にむらがるマスコミ(カメラ)もみっともないです。
昔の「ロス疑惑」騒ぎを知る者としては、あのころよりもカメラの数が多いような気がします。きっとフリーで写真を売り込もうとするカメラマンもいるんでしょうね。
ロス疑惑は、週刊文春のスクープ連載記事がきっかけとなって事件性が疑われ始めました。最初は悲劇の夫から、襲撃した女優の告白など紆余曲折を経て、テレビカメラが回っている前で逮捕というドラマチックな事件でした。
少年時代に放火で服役していたとか、本来なら暴いてはならないような過去も公になりましたし、往年の有名女優(叔母らしい)の隠し子という噂が流れたりと、ヘタな小説より道具立ても賑やかでした。
何年前になりますか、ワイドショーでリポーターをやっている姿には開いた口がふさがりませんでした。かつて極悪犯扱いして追い掛け回したテレビ局が…、なんでもあり、なんだなあと。(長くは続かなかったようです)
週明けにはロス移送となるんでしょうか、サイパンの人があきれ返るようなみっともない真似は、してほしくないところです。

恥の上塗りでみっともない姿をさらしているのは防衛大臣。マッタクとんでもない時に大臣にされちまったな〜とぼやいている声が聞こえるようです。
身内(党内)の加藤某からも批判されたとかですが、苦しい言い逃れをするというのは、平たく言えばウソを重ねることだと思います。
懲りずに問題発言を繰り返す法務大臣や、火をつけると燃えそうなすぐキレる若い知事など、最近はみっともない政治家が多いですね〜。
後任人事が話題になっている日銀総裁もそうでした。余人を持って換え難い重要な仕事なのかもしれないけれど、うやむやになった後味の悪さは印象に残っています。

みっともないのの親玉は、「メタミドホスは袋からしみ込むことが実証された」と発表したどこかの国ですかね。
マジ? と聞きたくなります。
冷凍食品が入っている袋がそんな「風通しのいい」材質だったら、保存が利かないはず。
文盲がほとんどいない、新聞ぐらいは誰でも読める(世界的に見たら少数派らしいですね)この国相手に、よくもまあこんな非科学的な言い逃れをするものです。
禁止薬物のメタミドホスが簡単に入手できることを実証しようとした(農家から買った)日本の記者が拘束されると、かの国のネットでは、まるで毒物混入の犯人を見つけたかのような話になっているらしいですしね。いやはや。

口直し(?)に珍しい写真をどうぞ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080226-00000000-hsk_yg-l35.view-000
白いイチゴを栽培する農家があるそうです。
白い生クリームの上ではよくわかりませんが、チョコレートケーキだと引き立ちそうですね。
紅白のイチゴで縁起物として使えそうとのこと。いずれは普及して、山口ならずともお目にかかれそうですね。
白いイチゴは薄いピンクがかった白色だが、切ると真っ白な断面が現れる。熟していないように見えるが味や香りは赤いイチゴと変わらないそうです。
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2008年02月20日

米の作りすぎ

今朝の朝日新聞・青鉛筆欄に気になるニュースがありました。
短いので全文書き出してみます。
△米の作りすぎは「資源のムダづかい」。農林水産省東北農政局がこんなポスターを市町村や農協などに配っている。米の消費低迷の折、過剰生産は「もったいない」と訴える。
△東北6県は07年産米で全国一作りすぎた福島県を始め、全県が過剰作付けだった。自給率の低い大豆や麦への転作を促すのが狙いという。
△福島県内の農協関係者は「農家にとって米の重みは他と全く違う。農政局が言うことか」と怒り心頭。転作の「勧め」ならぬ「裏目」にならない?


マッタクひどい話だと腹が立ったのは件の農協関係者と私だけではないでしょう。
農政局はこのポスターを3万枚印刷して配るそうですが、作る人の気持ちや生活に全く配慮のない、無神経なポスターだと思います。
よくそんな「無駄づかい」ができますね。開いた口がふさがらない。
イージス艦事故のせいでほかのニュースはすっかりかすんでしまいました。農政局にとってはラッキーだったかもしれません。
地元の新聞社のHPにポスターの写真がありますのでご覧下さい。
http://www.mutusinpou.co.jp/news/2008/02/841.html
新聞社のHPではすぐ消えるかもしれないので、こちらもどうぞ。
http://jcp-fujikawa.sakura.ne.jp/wp/?p=394

日本の農民はここまでなめられていいんでしょうか。
毎日天候を気にしながら長時間の肉体労働に耐え、農協のローンで高い農機具を買い、勧められるままに農薬や肥料を買って使う。(たぶんそうだろうと思って書いています)
組織してデモを打つわけでもなく、近郊農家以外は兼業で収入を確保し、ただ黙々と勤勉に働く人が大多数だと思います。
幸い大災害にも遭わずに豊作となり、たくさんの米が採れた。
農政局が「このくらいならいいな」と思っているのよりずっと多かった。するとたちまち「なんで言うとおりに作らないの。多すぎるよ、資源の無駄づかいだよっ」となじられる。

もう昔のことになりましたが、記録的な不作となって外国の米(中国、カナダ、オーストラリア産の米に、タイ米も)を食べたとき、日本の米はなんて美味しいんだと感動しました。
日本の米がずいぶん高いものであることもそのとき知りましたが、今は自由価格になったからスーパーの特売商品になったりして、かなり安いのもあります。
多ければ安いで豊作貧乏というのも気の毒ですが、喜んで食べてもらえば少なくとも作る喜びはあるでしょう。それなのに、資源の無駄づかい、もったいないとはなんと失礼な言い草でしょうか。

アホらしくて米作りなんかやめてしまいたい、という気分になるんじゃないでしょうか。
でも、やってらんねーー!! とクワを投げ捨てる、というわけにはいかない。今の農業は農林水産省の方針で大規模農家を推奨しているはず、機械化も進んでいるでしょう。
田植え機一台、いくらするんでしょうか。それで大豆の作付けはできないですよね。
おいそれとやめたら莫大な借金が残るだけ…だと思います。

そもそも米を減らして大豆や麦に転換してほしいのは、国際価格が高騰したから。勝手なものだと思います。
大豆や麦を作って、米並みの収入を見込めるんですか? 見込めないから、みんな作らなくなったんですよね。保護貿易をやってはもらえないんでしょ?
減反政策で休耕田が増えたとき、ほかの作物を作るように指導を徹底して、国際競争に負けないような施策をとらなかった結果が、食料自給率のあきれるほどの低さにあると思います。
こんなに農耕に適した気候や国土に恵まれた国なのに!
お上の方針に沿って、営々と米を作り続けた農民が悪いんですか?
未曾有の大災害で大凶作となったらどうするんでしょう。大豆や麦の国際価格が暴落したら?

米を作る人を侮辱するより、米の消費拡大の努力をしたらどうなんでしょう。学校給食で米をもっと増やすとか、米で作るパンや麺類に対し国を挙げて推奨するとか。
「米は太る」という根強い偏見を払拭して、米の栄養価やヘルシーさをもっとアピールするべきではないかと思います。
http://www.iy-place.com/kome-eiyou/
米に含まれる主な栄養成分は炭水化物で、その他、タンパク質、カルシウム、鉄、マグネシウム、亜鉛、ビタミンB1、ビタミンB2、食物繊維が含まれています。米を取り入れた食生活は、米自身が体に必要な栄養成分に必要な栄養素がバランスよく含まれている優れた食品であるという点に加えて、主食の米におかずを組み合わせることで更にバランスの取れたものになるというメリットがあります。

個人的には、食料自給率を上げるのには米をもっと食べてもらうのが近道なんじゃないかと考えますが、どうでしょうか。
もっと農業を大事にしてほしいなあと思ったニュースでした。
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2008年02月12日

割り箸事故

1999年杉並区で、盆踊り会場で綿菓子を食べながら転んだため、その割り箸が頭蓋内に刺さって、当時4歳の男児が死亡する事故がありました。
様子がおかしいから病院に連れて行ったのに、医師は刺さった場所を消毒しただけ。
発見が遅れたがために可愛い盛りの子どもを亡くした、その両親の無念さはよくわかります。
適切な治療が行われていれば死ぬことはなかったはずと信じ、医師を訴えたくなるのも人情というものかもしれません。
でも東京地裁は医師の過失を認めず、予見不可能として遺族の請求を棄却したようです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080212-00000096-jij-soci
遺族の賠償請求棄却=診察医師の過失認めず−男児割りばし死亡事故・東京地裁
2月12日15時31分配信 時事通信

 東京都杉並区で1999年、杉野隼三ちゃん=当時(4つ)=が割りばしをのどに刺し死亡した事故で、医師が適切な治療を怠ったとして、父の正雄さん(56)らが病院を経営する学校法人杏林学園(三鷹市)と医師に総額約8900万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が12日、東京地裁であった。加藤謙一裁判長は「頭蓋(ずがい)内損傷を予見することが可能だったとはいえない」として、医師の過失を認めず、遺族の訴えを棄却した。
 医師は、杏林大付属病院に勤務していた根本英樹被告(39)=業務上過失致死罪で一審無罪、検察側控訴=。民事訴訟でも刑事裁判と同様、根本被告の過失の有無と、死亡との因果関係が争点となった。
 加藤裁判長は、過去に同様の例が報告されたことはなく、事故時に大量の出血もなかったなどと指摘。「割りばしが頭蓋内に入った可能性を考えるべきかについては、否定するのが相当だ」と述べた。


この事件が社会に与えた影響は少なくありません。
ウチの息子が通う養護学校のバザーでは綿菓子販売もやりますが、この事件のあとは綿菓子を作って袋に入れるときに、ぽろっと取れなければしごくようにして、割り箸は抜いています。
それまで危ないとも思わず無神経に使っていたところに、神経が行き届くようになりました。
綿菓子だけでなく、危ないようなものは前もって極力避けるような方向に行っていると思います。
事故があって終わりでなく裁判に訴えたことで、安全性向上への企業努力を促したのは異論のないところでしょう。

娘の友だちは幼い頃食事中に転んで、口の中に箸を刺してしまったことがあるそうです。
割り箸だったら柔らかいから折れますが、彼女のは硬いプラスチックの箸でした。
幸い鼻の横の方に抜けたとかで、今は後遺症もなく元気にしています。
それでも長いこと入院して手術も受けたようです。あとわずか横にずれていれば失明したかもしれないし、命も危なかったそう。
お兄ちゃんと食事中ふざけていたのが原因だそうで、二人ともあとでひどく叱られたということでした。

息子の学校でこんなことがありました。
お昼の給食のあと小学部を通りかかったら、歯磨きしている児童の一人が、歯ブラシをくわえたまま走り回っているのです。ゾッとしました。
すぐ子どもを捕まえ、近くにいた先生に危ないから止めさせるように言いましたが、先生自身その危険性に鈍感なようでした。
歯ブラシはまあ、折れても頭蓋には刺さらないかもしれませんね。のどを突いただけでもかなり痛いとは思いますが。

ところで、この事件で頭蓋に刺さった割り箸は7.6センチもあったそうです。
http://www.jiji.com/jc/zc_p?k=2008021200614&rel=y&g=tha
(司法解剖で頭蓋(ずがい)内に7.6センチの割りばしが見つかり、)
口の中で割り箸が折れたとき、それだけの長さのものが消えていることに気づくとすれば、それはその場に居合わせた当事者に限られるでしょう。あとで診た医師が、割り箸は折れただけで一部なくなったりしてませんよね? と確認することはないと思います。
それだけの長さのものが折れて頭蓋に刺さるというのは、よほど激しく転んだのでしょうし、確率としてはかなり低いでしょう。医師が予測することは難しかっただろうと私も思います。
まだ幼児の子どもにとって、割り箸も含めありとあらゆるものが凶器になる可能性を、保護者としては忘れてはならないでしょう。
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2008年02月07日

威力業務妨害

自分の実家に「歩きやすい状態で」行くために、線路にアスファルト状のものを敷いて勝手に「踏切」を作った男性が、威力業務妨害で逮捕されたそうです。
(下のサイトには現場の写真もあります)
http://www.asahi.com/national/update/0207/OSK200802070045.html
 線路を横切る里道を歩きやすくしようと、JR線の軌道上を勝手に舗装したとして、広島県警安佐北署は7日、奈良県橿原市白橿町3丁目、無職升岡了容疑者(73)を威力業務妨害の疑いで逮捕した。升岡容疑者は「舗装はしたが業務は妨害していない」と犯意を否認しているという。
調べでは、升岡容疑者は昨年8月後半以降に広島市安佐北区白木町井原のJR芸備線上で、幅約1メートル、長さ約3メートルにわたってレールの周囲をアスファルト常温混合物で舗装し、JRの保守点検業務を妨害した疑い。JR西日本が8月15日に現場付近を点検した際に異常はなく、12月18日になって舗装されているのを見つけたという。
 現場は升岡容疑者の実家前で、同容疑者は99年ごろからJR西日本広島支社に「軌道内の砂利が歩きにくいので踏切を作ってほしい」と要望していたが、断られていたという。同容疑者は「JRがしないなら自分でしてやる」とJR側に一方的に宣言し、舗装を始めたという。
 JR芸備線は単線で、平日は上下線合わせて1日43本が運行している。


逮捕されたのは奈良県の男性ですが、以前は現場(広島県)のすぐ前にある実家に住んでいたそうです。
線路の脇まで里道(という用語は初めて聞きました。農道のようなものでしょうか)が来ているようで、この男性以外にもここを日常的に通る人がいるなら、この「踏切」があると助かるかもしれませんね。
写真に立て看板が写っていますが、近くにホンモノの踏切があるそうで、そっちを通ってくれというのがJRの言い分なのでしょう。でも目の前の家に行くのに、わざわざ遠回りして(どのくらいの距離があるのかわかりませんが)足場のいい踏切を通る人というのも、あまりいないんじゃないかという気もします。
都市部のように数分おきに電車が通る路線とは違い、単線で一日43本ということですから、朝夕を除けば一時間に2回通るかどうかというのどかなところなのでしょうし。

線路の砂利(バラス)の上を歩いたことがある人は、今はあまりいないかもしれませんね。地面より高い位置にありますし、かなり歩きにくいです。
この逮捕された男性のような高齢者にとっては、足を取られて転びそうになる可能性大。舗装したくなる気持ちもわかる、と同情したくなります。
まあでも、同情されるまでもない元気な人なのでしょう、左官仕事の経験でもあるのか、なかなかきれいに仕上げてあるようです。
これくらい大目に見たらいいじゃん! って思わず言いたくなりますが、保守点検の妨げになる(と主張される余地)はたしかにありそうですね。線路は夏は伸び冬は縮むため隙間をあけて敷設するそうですし、余計なものをくっつけられても困るでしょう。
ただ、線路の両側にはちゃんと溝が作ってあったそうですし、実害はなかったような印象は受けます。まあ、真似されると困るからJRとしては放置するわけにはいかないんでしょうね。

それにしても「威力業務妨害」とは…。
「威力」は、法律用語として「人の意思を制圧するに足りる威圧的な行為」(by広辞苑)とあります。
刑法 第35章
(信用毀損及び業務妨害)
第二百三十三条  虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

(威力業務妨害)
第234条 威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。

三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金、けっこう重罪?
威力業務妨害罪は「威力」「業務」「妨害(明らかに業務に支障をきたした、という被害実態が必要)」という3条件がそろってはじめて有罪になるそうです。
「業務」を「妨害」したのは文句ないところでしょうが、「威力」というのに興味を覚えます。
逮捕された男性が「JRがしないなら自分でしてやる」とJR側に<一方的に宣言し、舗装を始めた>から「威力」ということなのでしょう。

業務妨害には「偽計業務妨害(信用毀損及び業務妨害)」と「威力業務妨害」があります。(今はそのほか、電子計算機損壊等業務妨害というのも。こっちは五年以下の懲役又は百万円以下の罰金
「結果として業務を失敗させる」のが偽計。「そもそも人に業務をさせない」のが威力。
「中華そば店に何百回も無言電話をかける」や、「デパートの売り場の布団に500本近い針を入れる」は、「そもそも業務をさせない」わけではないからか、偽計業務妨害の判例があるそうです。
一方、食堂に蛇を投げ込む、弁護士のかばんを奪って隠す、競馬場に釘を撒いて競馬の挙行を妨害する、といった行為は威力業務妨害。
なお、「漁場の海底に障害物を沈めて魚網を破損させる行為」は偽計となるそうです。コッソリやったから?

上の踏切は早ければ8月、遅くとも12月18日までに作られ、そのあと(最低でも)2ヶ月近くは何事もなく運行していたわけですから、これが威力業務妨害にあたるのかどうか。
本人が「舗装はしたが業務は妨害していない」と犯意を否認した、というのもうなずける話です。
いくらかかるか知らないけど、JRが踏切を作ってくれればいい話じゃん、とも思います。
私個人としては、どんな決着がつくのか興味津々です。原状回復を条件に不起訴、かな?
まさか逮捕までされるとは思わなかったでしょう。升岡さん、お疲れ様でした!


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2008年02月02日

中国の食べ物

例の冷凍ギョウザに関して、健康被害を訴える人が1,000人を突破したようです。
気のせい、勘違いという人も少なくないでしょうが、実際に問題のあるギョウザを食べたものの、毒物の濃度が高くなかったために(救急車を呼ぶほどの)劇的な発症に至らなかった人もたくさんいたかもしれませんね。
しっかり加熱して食べるものだったからいくらかマシだったかもしれません。これが自然解凍で食べるもので(大学芋とか)、留守番の子どものおやつだったりしたら死者も出ていたかもしれないと怖い思いをしています。

「中国製の」ギョウザだから、これほどに戦々恐々とするのでしょう。
五輪を控えた中国にとっては迷惑な話ですが、今までも残留農薬で死者が出たとか、何年か前には茹でたブロッコリーで危うく死ぬところだった香港の一家の例など、起こり得る話だと思わせる下地があるのは、残念ながら否定できないと思います。
少し前には中国・雲南省で、殺鼠剤の空き袋に油かす(おやつ)を入れて持ち出し、友達と食べた小学生が4人死亡するという事件もありました。
この事件のことはこちらに書きました。
http://dashisroom.seesaa.net/article/72122991.html
「よく効くから」と猛毒の殺鼠剤や農薬を日常的に使い、その毒性、管理に対してあまりに無知、無神経であるのは疑いのないところだと思います。

もともと殺鼠剤は劇薬ですから、日本でも昔は事故や故意でずいぶん人が死にました。
鼠自体が少なくなって今では殺鼠剤が使われることもあまりないでしょう。
農薬も管理が(ある程度)行き届いているようで、事故の話はあまり聞きませんね。毒性の弱いものが主流で、自殺したいと思って飲んでも、このごろのでは死ねないという話です。
私の高校時代、隣町で農薬散布後に死亡した人が出ました。効果を急いで高濃度のを散布したのか、当時はそういうのがたまにありました。
偶然、同じクラスだった子のお父さんが農協の(農薬指導の)担当者だったそうで、大変だったと話していました。
このごろは毒というとフグやキノコで死亡例を聞くぐらいですね。

フグも無許可で販売している店で買ったり、自分でさばくという無茶をしないかぎりは、死ぬことはまずないと思います。
余談ですが、私が学生時代にアルバイトしていた市場では、向かいが鮮魚店でした。
冬になると本場なのでフグを売っていて、私も売れ残りのフグ刺しを安く分けてもらったことがあります。この店では店頭でフグをさばいていて、猛毒の内臓が足元に無造作に置いてあったりしました(今はこんなことは出来ないはずです)。
この店に、朝、大きなドブネズミの死骸がころがっていた…という噂がありました。やっぱり毒があるんだ、とゾーッとしたものですが、真偽のほどはわかりません。
ただネズミが生息していたのは事実で、私が働いていた惣菜店でも、領収書をほしいと言われて引き出しを開けたら、巨大なネズミが飛び出したことがありました。

一昔前の話で恐縮ですが…。
北京に住み始めて間もないころ、露天の自由市場で豚の切り身(ブロック)を買ってきてカレーを作ったことがありました。コックさんは土・日お休みだったのです。
脂身が多目ながら味はまずまずでした。包丁で切っているときに、皮の部分が残っていたらしく薄茶色の体毛があるのに気がつきましたが、面白く思ったぐらいで全然平気でした。
ところが、後日その話を聞いた友人(数年住んでいる)が、「そんなの食べても大丈夫なの? 肝炎にならない?」と眉をひそめたのです。
衛生的に問題があるから、食べ物は友誼商店(外国人向け)か、遠いけど日本の店(当時は西友だけでした)で買うように勧められました。その友人は、わざわざタクシーに乗って西友まで買い出しに行っていたので、便乗したこともありました。
その西友で、日本製のポテトチップ(法外な値段でした…)を見つけた娘がとても喜んでいたのを思い出します。

もっとも、そういう人ばかりではなくて、自由市場で売っている「カエル」をよく食べると話す人もいました。鶏肉みたいな味で美味しく(だからでしょうか、中国語ではカエルを田鶏とも言います)、そのまま空揚げにして食べるとのこと。男の子ばかりだったからか、子どもたちも大好きと笑っていました。
話を聞いたあと、冷凍された、カエルのおなかから下半分がうず高く積んで売ってあるのを私も見ました。でも「カエル!? やだー」と娘二人に反対されて、とうとう食べずじまい。惜しいことをしました。
内陸の北京では魚はごちそう。荷車に積み上げて売ってある、氷に覆われた太刀魚などに人だかりができているのはよく見かけました。
でもその氷が透明や白ではなく、泥水のような色だったので気になり、こちらも食べずじまいでした。

名高い北京ダックも蓮の葉でくるんだおこわも、有名な宮廷料理も食べに行きましたが、一番おいしく思ったのは日本料理店で食べた秋刀魚の塩焼きでした。
こんな母親の嗜好の影響か、娘たちもせっかくの本場の中華料理を好きにならず、もったいないことでした。
posted by dashi at 21:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月10日

草思社の危機

目がしょぼつく日が続いて、ネットも新聞も思うように読めない状態。世の中はそんなこととは無関係に流れるように歴史が作られていきます。

新聞を読まなかったら気がつかなかったニュースに、草思社が民事再生法適用を申請した、というのがありました。
潰れるわけではなく、吉野家のように生き延びるのだろうとは思いますが…。
とても真面目な、大衆受けはしそうにもない本をたくさん出していて、個人的にはとても好感を覚える出版社。これから出る予定の本一覧を見ても、なかなか面白そうでポシャるのは惜しいです。
http://www.soshisha.com/book_soon/index.html
草思社は堅い本ばかりでなく、「間違いっだらけのクルマ選び」シリーズや「声に出して読みたい日本語」など、大ヒットも多数出している出版社。ヒットした儲けで売れない本を出していたのでしょうか、返本率もそうとう高かったようです。

新聞だって紙のはいずれなくなるだろうと言われるくらいですから、本が売れないのは無理もないところ。草思社のHPを見たら、ネットでタダで読めるものもたくさんアップしてありました。
http://web.soshisha.com/#word
もともと草思社の本は高いし、ますます売れなくなっていたんでしょうねえ。
草思社の本は私には、千円札2枚必要なハードカバーというイメージがあります。ビンボーな私には読みたいけど買えなくて、図書館で予約して借りたのも多いです。

出版社の不況は深刻で、それに伴い印刷会社の受注仕事も減っているようです。
知り合った人が印刷会社に勤めているとわかったので、最近は厳しいんじゃないかと聞いたことがあります。その人は、この業界は先細りと苦笑し、昔は名刺で食べられたんだけどね、と話していました。
名刺、今はパソコン使って自分で作りますよね。年賀状だって印刷会社に頼む人は(法人はともかく)稀になったでしょう。
長年働いて身につけた技術が不要となるような、そういうシビアな時代。昔、私がOLだったころにお世話になっていた写真植字会社の夫婦は、今ごろどうしているのかなとふと思ったりします。

草思社の土俵際うっちゃりに期待する一方、後に続く出版社も多いだろうなあと、職をなくす人も出るのかなあと思っています。
posted by dashi at 22:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月19日

署名活動

息子の学校から「きょうされん 第31次国会請願署名・募金運動にご協力ください」というチラシが回ってきました。
「きょうされん」というのは、旧称:共同作業所全国連絡会。
成人期の障害者や家族、関係者の願いをもとに、小規模作業所問題の解決をはじめ障害者施策の発展を目指している団体です。
今回の署名は障害者自立支援法の「応益負担」をなくすことを求めるものでした。

もともとほとんど収入がない障害者に、負担を求めること自体酷な話。
こんな弱い者いじめしなくたって、あるところにはあるだろうと腹が立ちます。
応益負担のために通所していた施設に通えなくなる例は実際に聞きますし、卒業間近の息子がすぐ直面する問題ですから、私としても他人事ではありません。
自立支援法に反対する署名活動や抗議行動は再三繰り返されているはずで、だから福田首相も無視できなくなったのか、見直しを口にしていたと思います。
抗議の決起集会に駆けつけたりハンストする元気もない私に出来ることは、署名活動に協力するぐらいだなあ…とペンを取りました。

署名用紙には10人分の欄があり、それぞれカンパを募って金額を書き入れる欄もあります。
1、2年前にも同じ署名をやったなあ、全く同じ体裁だった、と思い出しました。そのときは用紙が足りなかったのか、コピーしたものが配布されていました。
私の家族や身内で十人分を埋め(本来はいけないことですが、やっている人が大半だと思います)、一人50円見当で500円玉を添えて提出したような記憶があります。
全国では山のような署名が集まったでしょうし、集まった書類を整理して提出するのもそうとう労力を使う仕事だと思います。それだけの署名に込められた国民の思いをすぐにでも受け止めてほしいものですが、一度や二度の署名では全く手ごたえがなくて、何度も何度も繰り返さなければならないのでしょうか。

卒業も近いから学校で集めるのはこれが最後かも…と自分の名前・住所を書き入れました。でもそこで手が止まりしばし考えたのは、こんな昔ながらの署名活動は、もう時代に合わないんじゃないかということでした。
私のような当事者が署名しなくて誰がするんだ、という強い思いはあります。それでも今回、10人分を埋めることには抵抗があり、書くのを止めてしまいました。

個人情報保護法の施行から以降、一般大衆の、個人情報への意識は大きく変わったと思います。
以前なら街角の署名運動にも(趣旨に賛同できるものなら)気軽に応じていた私も、最近は住所や名前を書き込むのに迷いを感じるようになりました。
ましてや、いくら身内とはいっても人の名前や住所を勝手に記入するのは、今は許されることではないと思います。
その署名した用紙が悪用されるかもしれないから、というのではなくて、名前や住んでいる所というプライバシーをさらけ出す(のを求められる)ことに平気でなくなった、ということですね。
余談ですが、日本では表札を出している家庭が大半ですが、世界的に見たらこれは珍しいそうですね。郵便物は名前でなく住所で届くそうです。
家族の名前や住所を書いた表札もありますが、考えようによってはとても危険なことだと思います。

いいことと信じて必死でたくさんの署名を集めている人に、その熱意を否定するような物言いで恐縮ですが、もう、他の手段を考えるべき時代ではないかと思います。
posted by dashi at 22:42| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月18日

量刑

福岡で泥酔した若い公務員が前の車にぶつけて川に落とし、幼い子ども3人が溺死した事件。
当然「危険運転致死罪」の適用になるものだと思ってましたが、地裁では「業務上過失致死」の適用になるかもしれないそうです。
http://www.asahi.com/national/update/1218/SEB200712180010.html
3児死亡で危険運転罪見送り 福岡地裁、業過致死適用か
25年と7年半。「適用できる最高刑に3倍以上の開き」があります。
厳正な法を適用となると、一般大衆の感情とはかけ離れてしまうのかもしれませんね。

それにしても、いったん逃走したあと戻ってアルコール検査をしたとき、泥酔の基準でなかったということらしいですが、私の記憶が正しければ、この加害者は直後にアルコール濃度を下げるために大量の水を飲んだ、という報道がありました(個人的には、のどに指を突っ込んで吐いてから水をがぶ飲みすると下がりそうに思いますが…)。あれはウソだったんでしょうか。
逃げないですぐ救出を手伝っていれば一人は助かったかもしれないのにとか、別人が運転していたことにしようとしたとんでもないヤツだとか、加害者に対してはかなり感情的な報道が多かったのも確かだとは思います。
裁判所は冷静な判断をしましょうということなんでしょうか。
たしかに、最長25年という刑期は、死刑の次の無期と長さとしては代わらないと思います(無期は15年程度で出所することもあるようです)。
残忍な強盗殺人でも(殺したのが一人なら)無期になることもあるようですから、結果は重大としても明確な殺意を持って虐殺したのとは違うこの事件、25年が適当かどうかは難しいところですね。

このニュースをさっきテレビでやってましたが、被害者の父親が出したというコメントには感銘を受けました。
加害者には厳罰をもって処してもらいたいが、裁判所の冷静で公平な判断については、それを受け入れましょう、といった内容でした。
いたいけな子どもを3人も、一度に失った無念さには私も心が痛みます。
たった7年かそこらの刑期では到底納得できないでしょう。
「死刑にしてくれ!」と言いたいんじゃないかと思います。冬の海に投げ込んで、子どもたちのように苦しみながら死なせろ、と叫びたいかもしれません。

でもこの父親は、そういうことは口にしなかった。事件のあと生まれた赤ちゃんと静かに生きることを望んでいるのかもしれません。
この事件をきっかけに道路交通法が大幅に改正されて、飲酒運転が激減したという現実があります。
運転のみならず、街から酔っ払いの姿が減ったという波及効果もあったと思います。
毎年暮れになると満杯だった酔っ払い収容施設「ブタ箱」が、出番がなくなって閉鎖されるというニュースも聞きました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071216-00000914-san-soci
子どもたちの死は無駄にはならなかった。親の無念さは埋まらないにしても、結果的に飲酒(運転)で命を落とす人を多数救ったということは言えるでしょう。
言いたいことはぐっと呑み込んで、感情的なコメントを抑えた父親は立派だと思います。



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2007年12月10日

殺鼠剤

中国・雲南省で3日、
「インスタントラーメンを分けあって食べた小学生4人が、一時間半後に泡を吹いて倒れ、全員死んでしまった」
というショッキングな事件がありました。
折りしも輸入ウナギに禁止薬物が使われていたり、中国製のおもちゃに鉛が含まれていたなど、中国製のものに疑惑の目が向けられている時期。
インスタントラーメンにまで何か入っているのか、とぎょっとした人も多かったと思います。
一つのラーメンを4人で食べたなら、一人の食べた分はごく少しのはず。いったいどんな毒物が混入したのか…と続報を待っていたら、きょう、出ていました。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071210-00000006-rcdc-cn
<続報><中国食品>小学生即席めん中毒死事件、ビニール袋に付着した殺そ剤が原因―雲南省昭通市
12月10日11時24分配信 Record China

7日、雲南省公安庁は昭通市で発生した小学生中毒死事件に関する記者会見を開き、即席めんと一緒に食べた豚の油かすに殺そ剤が付着していたことが原因と発表した。
2007年12月7日、雲南省公安庁は昭通市で発生した小学生中毒死事件に関する記者会見を開き、即席めんと一緒に食べた豚の油かすに殺そ剤が付着していたことが原因と発表した。
3日朝、雲南省昭通市魯甸県楽紅郷楽紅村の小学生4人が死亡する事件が発生した。通学途中、即席めんと豚の油かすを食べたところ、1時半後に口から泡を吐き四肢をけいれんさせ意識をなくすなどの症状を示し、まもなく死亡した。
省公安庁の調べでは当初疑われた即席めんと豚の油かすには特に問題が見られなかった。しかし、豚の油かすを入れたビニール袋に殺そ剤が付着していたため、中毒を引き起こしたという。公安は毒殺を狙っての犯罪でなく、過失と見て調査を進めている。(翻訳・編集/KT)



ラーメンはシロで、ラーメンと一緒に食べた「豚の油かす」に殺鼠剤が付着していたようです。
子どものうちの一人が、家にあった「油かす」をビニール袋に入れて持ち出した。
親がいなかったか、親に内緒で、持ち出すために適当な袋に入れた。その袋が殺鼠剤の空き袋だった…のだろうと私は理解しています。
いずれにしてもごくわずかの量のはずですが、殺鼠剤が原因なら、泡を吹いて死ぬのもありそうな話です。
殺鼠剤は日本でも昔は子どもが誤って食べたり殺人に使われるなど(南房総「猫いらず殺人事件」というのもあります)、多くの人の命を奪ってきました。その毒性の高さはある程度の年齢の人なら納得できると思います。

現在日本では、農地を荒らす野ネズミ退治用は農薬として(農薬取締法)、家ネズミ用のものは薬事法で厳しい管理が義務付けられています。
また「猫いらず」(黄燐)など劇的な毒物は今はほとんど用いられず、もっぱら何度も食べて死に至らしめる累積毒剤が使われているそうです。
殺鼠剤による死者というのは日本ではあまり耳にしないように思いますが、管理がきちんとしていること以上に、社会の衛生状況が良くなって、殺鼠剤を使うことが稀になったからでしょうか。

ところで、死んだ子どもたちが食べた「豚の油かす」というのはいったいどんなものだろうと、人に聞いてみました。
はっきりしませんが、おそらくこういうものではないかと個人的に思ったのがこれ。沖縄の家庭料理です。
http://gajimaru.blogzine.jp/photos/insyoku/andakasi1.html
私の田舎(九州)では、肉屋さんで豚肉を買うと脂身をつけてくれます。料理をするときに、まずこの脂身をからいり(?)して油(ラード)を抽出して使っていました。
油を出したあとの「かす」はそのまま料理に入ってましたが(残されて犬の餌になることが多かったですね)、脂身の方が好きという親戚もいて、その人は喜んで食べていました。
これが完全な脂身じゃなくて少し肉の部分があったり、うまく料理すれば、上の写真のように美味しそうなものになるのかもしれません。
美味しいものが家にあったから、友だちにも分けてあげようとしたんじゃないのかなあ…と私としては思っています。

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2007年12月03日

病児の保育

養護学校のスクールバスに熱のある子を連れて来て、
「きょうはどうしても仕事を休めないから、お願いします!」
と強引に乗せていった母親がいたそうです。子どもはもう中学生の年齢ですが、健常児と違って家に一人で置いておくことはできないのでしょう。
話していた人はその母親の無責任さに怒り心頭という感じ。聞いていた同じ学校の保護者も口々に
「その子がかわいそう」「熱があるんじゃ休ませなきゃねえ」「他の子にうつったら困るね」
とあきれてましたが、考えてみたら仕事をどうしても休めない、預かってくれるところもないという状況は、働くお母さんならありうる話です。

子どもはかわいそうだし学校に迷惑をかけるのは百も承知。
だけど学校になら保健の先生もいるし保健室で寝ていることもできる。
ここなら安心だからと甘えてしまうことは、いいこととは言わないけど、あまり非難できないかもしれないなあと思いました。その母親のことは知らないけど、もしかしたら生活のために働かなければならないのかもしれないし(夫が闘病中という人もいます)。
ウチの子が通っている養護学校にも、フルタイムで働くお母さんは何人もいます。
そういう人の子は、夏休みにも一人で留守番できるくらい軽い障害であることが多いですが、たまには一人に出来ないこともあるでしょう。仕事を休めないなら、見てくれる家族や親族が近くにいないと、件の母親のように周りに迷惑をかけて顰蹙を買うはめになりますね。

医師や歯科医、通訳など、そのスキルを身につけるためにそうとうの努力や投資をしたと思われるお母さんたちもいます。男性に伍して働き、それなりの収入や社会的評価を得て当然の人たちですが、子どもの障害のために仕事を辞めたり、ほんの少しだけ仕事に出たりしているようで、不本意だろうなあと気の毒になります。
働くお母さんにとって一番困るのが子どもの病気でしょうか。
自閉症のようにめったに病気をしない子が多い障害もありますが、体が弱くてよく学校を休むような子の場合は、ことに大きくなってからは(入院以外)預けられる機関はないと思います。

障害児の場合はともかくとして健常児の病児保育は、少子化対策の中でも、その効果が顕著に現われるものじゃないかと思います。
「ここがウチの近くにあれば、私は仕事を辞めなかった」「もう一人生めた」とため息をつくお母さんがきっといそうな場所が、新潟にあります。
わたぼうし病児保育室
http://www.kodomo-iin.com/byouji/byouji.html
小児科の医院に併設された、病気の子どものための保育室。朝は8時から夕方まで2,100円で預かってくれるそうです。
はしか以外なら大丈夫。いざというときはすぐ診察も受けられるし、保育士4人で見守ってくれます。定員は8人ですが、今まで断ったことは一度もないということでした。

公の施設は急性期の病児を受け入れず、病後児のみを受けるなど親のニーズに叶っていなかった。市民が本当に求めるものを、ということで始められた事業です。
毎年大幅な赤字が出ているそうですが、続けられるだけ続けたい。
「私の夢は、どこの小児科医院にも病児保育室が作られ、かかりつけの小児科で必要なときはいつでも病児保育を受けられるということです」
と語る、塚田院長の使命感に支えられています。誰か大口の寄付でもしてあげてほしいものです。

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2007年12月01日

子供の虐待

子供への虐待予防や、被虐待児保護の仕事をしている人の話を伺う機会がありました。
核家族が増えて第三者の目が届かない世の中になり、虐待の数も増え、深刻になっているようです。
虐待の例として話されたのが、池田小学校で子供たちを殺傷しすでに死刑執行された宅間守のことでした。
彼の父親はアル中で、一升瓶を提げて話を聞きにいったリポーターには息子の子供時代の話など、(不利なことでも)何でもべらべらしゃべっていたそうです。「子供より酒を取るんですね」。
宅間自身も父親には「呑んでは殴られて」育ち、母親のことは自分からは決して口にしなかった。何度も聞かれてやっと「血まみれで倒れていた」姿をイメージしていたそうです。
DV(ドメスティック・バイオレンス)の加害者と被害者が両親というわけです。
どんな環境でもまっすぐに育つ子供もいるのですから、死刑執行を免れなかった男を弁護するつもりはありませんが、そんな家庭に生まれた不運は同情に値するかもしれません。

暴力を振るうのは傍目にもわかりやすく発覚もしやすいですが、ネグレクトと呼ばれる「ほったらかし」の方は、親にも虐待をしている自覚がなく、子供もその環境から逃げようとしないようです。
1988年に西巣鴨で実際に起こった事件をもとにした「誰も知らない」という映画は、ネグレクトがよく描けていると推薦されていました。

ご存知ない方のためにざっとあらすじを書いておくと…
父親の違う4人の子を持つ母親。出生届けを出しておらず、もちろん学校にも行かせていない。
引越しに際して大家には「父親は海外出張中で長男と二人暮らし」とウソをつき、存在を隠されている下3人の子供たちは大きな声を出すことも、外(ベランダも含む)に出るのも禁じられて生活する。
新しい恋人が出来た母親は、12歳の長男にあとを託して出奔する。勝手だとなじる息子に「私も幸せになっちゃいけないの?」と開き直って。
母からは時たま現金封筒が届くだけで全然足りず、家賃は滞納、電気もガスも水道も止められてしまう。コンビニの捨てる食材を恵んでもらい、公園の水でなんとか生き延びる子供たち。
下の子が椅子から落ちて死ぬ、という悲劇が訪れても、警察に行こうとしない長男。なぜなら、保護されるときょうだいが一緒に暮らせなくなるから…。

映画では事故になっていますが、実際の事件では長男のタチのよくない友人がふざけ半分で殺しています。山の中に捨てた遺体が発見されたときには長男も逮捕されたようですね。
放置された子供たちの長子(長男)を演じた少年が、カンヌ映画祭で最年少の主演男優賞受賞で話題になったこの映画、私も見ました。
気まぐれでペットを飼っているような、無責任に留守をするまだコドモの母親(YOUの演技は秀逸で、適役だと思いました)の描き方や、そんな母親でも帰りを待ち望むしかない子供たちの切なさに心が痛みました。

自分の気が向いたときだけ世話すればいいなら、子育てを楽しむ余裕もあるでしょう。虐待も起こらない。
また子供を産むとき、子育てにはお金がかかると覚悟している人はあまりいないんじゃないでしょうか。生活苦や病気、夫婦の不和(片親も含め)の中で常に笑顔で子供の相手をするのは難しいと思います。
母子家庭の生活保護の額を順次減らす(母子加算削減)というとんでもないことが行われていますが、そういうのは子供の虐待に直結すると断言できますね。
共産党の議員さんが母子加算削減の見直しを求めたそうです。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-12-01/2006120101_05_0.html
日本共産党の小池晃議員は三十日の参院厚生労働委員会で、生活保護費のうち一人親世帯に支給している「母子加算」を厚生労働省が二〇〇七年度から段階的に全廃する方針を決めたと報道された問題で政府をただし、廃止方針の撤回を求めました。
posted by dashi at 23:49| Comment(3) | TrackBack(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月28日

怖ろしい話

きょう、「もう一つのサカキバラ」という話を聞きました。
神奈川県の全寮制の私立高校で、一年生の生徒が同級生をめった刺しにして殺し、生き返って仕返しされるのが怖くて、首を切り落としたという事件。昭和44年と言いますから、もうずいぶん昔の事件です。
当時の私はまだ九州に住んでいたこともあって、この事件にはあまり(かすかにあります)記憶がありません。センセーショナルな事件ではあるけど、昔は少年事件は今よりずっと慎重な報道でしたから、(地元以外では)扱いも大きくなかったのかもしれませんね。
ここ数年にテレビ朝日で取上げたり、本が書かれたりドラマ化されたりして、話題になったこともあるようです。

この話を私に聞かせてくれた人は社会的地位のある人で、場所は小さな講習会の会場でした。
この人は、加害者の少年が精神鑑定を受けて医療施設に入り、わずか2年で退院したことがとても不満な様子でした。少年はそれ以上何の罪も問われることなく、遺族に謝罪することもなく、善良な市民として社会に戻ったようです。
被害者の母親はショックで廃人同様になり、賠償金も加害者の父親の死により中断したまま、支払われていないそうです。
加害者の少年は父親の愛人の養子になって姓を変え、大学を二つと大学院を出て弁護士となり、今は成功して大きな事務所を構えているそうです。
「怖ろしくないですか? 弁護士ですよ。テレビドラマでもやってたし、詳しく解説したこれこれという本が出ていますから、興味のある人は読んでみてください」
と話は締めくくられました。

本当に怖ろしいのはこれからです。
図書館に寄って件の本を探しましたが書架になかったので、帰ってからネットで検索してみました。
そしてとても驚きました。例の本は、事件の精神鑑定書を公開しているサイトで
「…という本は、上の精神鑑定書を著者の意図に合わせてかなり悪質なやり方で編集して掲載していると思われます。」
と指摘してあるのです。
http://kangaeru.s59.xrea.com/kubikirikantei.htm
同じような内容の文章を、読後の感想を書いたものなど複数のサイトで見ました。

私もこの供述調書を読んでみて、きょう聞いた話とはずいぶんニュアンスが違うなあと思いました。
きょうの話し手は教養も社会常識も豊かな人なのに、件の本とテレビの報道(ネタ元は同じなのでは…)にだいぶ洗脳されたものと思われます。
書き手の恣意的な情報操作によって、偏った世論が形成される。
これほど怖ろしいことがあるでしょうか。まるで魔女狩りです。
私たちは、差し出された情報を鵜呑みにすることなく、反対の立場から、ナナメから上から、と視点を変えてものを見るクセをつけないと、とんでもないところに誘い込まれてしまうのではないか、と、そっちの怖ろしさに戦慄を覚えます。

怖ろしいついでにもう一つ。
少年事件といってあなどれないほど、少年による残忍な何の脈絡もなく発生する異常な事件が、ずっと昔から、日本のどこかで毎年必ず起こっているようです。
http://kangaeru.s59.xrea.com/ijou.htm
少年事件としてひとくくりに考えるのが妥当なこととは、私にはとても思えません。
posted by dashi at 23:12| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月14日

事件の背景

凄惨!!中国「エイズ村」潜入ルポ、という記事を読みたくて「読売ウィークリー・11月25日号」を買いました。
組織的に血を買う仕組みを作り上げ、貧しい農民から安く買い取ってブローカーが大もうけしている。農民にとっては魅力的な現金収入ですから、毎日のように売血する者もいたそうです。
注射針を換えるどころか、使わない成分を体内に戻すときには、作業の効率を優先に複数人の血液を混ぜるということまでしていたそうです。
その結果、エイズが蔓延した村が中国各地に点在。ほとんどが内陸の極めて貧しい農村です。

これが大昔の話ではなくて、1993〜1996年ごろのことだそうですから、中国はまだそんな段階なのかと驚かされました。
売血が日常化していた村ではHIV感染者が多数。医療の手当てもなく、差別や偏見に苦しみながら死んでいく人も多いようです。また、輸血で感染した人が裁判を起こそうとしても受理されない場合が多いとか。
北京オリンピックを前にしてイメージアップに必死の中国政府としては、出してもらいたくない記事だろうなあと思いました。
3回にわたってルポするそうで、これが第1回。著者は学習院女子大准教授の阿古智子という方ですが、刺客が放たれないかと本気で心配です。

この雑誌に、他にもびっくりするような記事がありました。
獨協医大病院(栃木県壬生町)の初調査によれば、
「飛び込み出産」過半数が「産み逃げ」
なのだそうです。
かかりつけの病院で毎月の検診を受けずに、いきなり救急車などで初めて運び込まれた妊婦。どんな状態かわからない危険な出産をあえて引き受け、無事に終わってホッとしたら…。
獨協医大病院では、なんと55%の産婦は出産費用を踏み倒していたのだそうです! ひどい場合は子どもを残してトンズラ…。
この調査は獨協医大病院だけのことですが、最近の病院はどこも(公立は特に)治療費の未払いに悩まされているらしいですね。

こんな現状があるなら、飛び込み出産の受け入れを拒否する病院を責められるでしょうか。
「産まれそう」と救急車を呼んだが、受け入れる病院が見つからずたらい回しされた、などとニュースになったりしています。一方的に病院を責め、無責任だの人命軽視だのと批判する。
無責任と批判するなら、毎月の検診を受けずにいきなり飛び込み出産をしようとする妊婦、費用を踏み倒す産婦の方じゃないですか。
病院はボランティア団体じゃありません。運営には人件費にランニングコスト、減価償却費、莫大な経費がかかります。かかった費用も払わないで逃げる患者ばかりではたちまちつぶれてしまいます。
真面目に働く医療関係者のモチベーションをなくすような、無責任な感情的な批判は控えてほしいものです。

いったいまた、どうしてと唖然とした「全盲の男性公園に放置」事件もそうです。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2007/11/14/03.html
糖尿病で失明した全盲の男性を、退院させようと自宅に連れて行ったけれども家族(?)が引き取りを拒否。公園のベンチに座らせ(置き去りというのとは違うようです)、通報して保護してもらった、というニュースの内容から、まるで捨て猫みたいな扱いだと怒った人も多いと思います。
男性は悲劇の主人公。
病院はとんでもないことをとあきれられ、患者の人命軽視と批判にさらされました。

病院側は職員が勝手にやったように言っているようですが、普通に考えて、必要がなければそんなことをするわけがない。職員だってほとほと困っての強硬手段だったに違いありません。
「もうゼッタイ連れて戻ってくるな」と(無言かもしれないけど)強い圧力があったからこその行動。ほかの病院に搬送して、ババを引き取ってもらいたい。そんな一心だったと思います。

この男性は7年前から入院し、糖尿病が進んで失明しました。
ほかの入院患者や看護師とトラブルが絶えず、6人部屋を一人で占領していた。大声でどなられるなど、この人が原因で辞めた職員もいたそうです。
入院が長引いたので医療費が自己負担になり、それを何年分も払っていなかった。185万円の未払いがあるそうです。
再三退院を勧め、障害者用の施設に移るよう諭しても聞いてくれなかった。
費用は「怖くて」督促しにくく、その担当者は困っていたのでしょう。だからほかの病院におしつけようと、後先考えない幼稚な行動に走ってしまいました。

そういう患者を、病院任せにしていること自体に問題があるんじゃないでしょうか。
長引くと医療費の自己負担分が増す、症状が固定した患者は追い出さないと病院の減収になる、そういうシステム自体が間違っているんじゃないでしょうか。
病院や、追い詰められた職員を批判するばかりじゃなくて、そういう行動に走るに至った事情もちゃんと報道して、再発を防いでほしいと思います。


posted by dashi at 23:07| Comment(3) | TrackBack(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月08日

エチゼンクラゲ

巨大なクラゲの異常発生によってまるで漁にならない、というニュースを以前見ました。
定置網を引き上げたらこのエチゼンクラゲばかりで、がっくりする猟師さん。クラゲが浜一面に捨てられている映像もありました。
このクラゲ、大きいのは傘の直径2メートル、重さは15キロにもなるそうです。
異常発生は近年増えているそうですが、大きくて重いので駆除もままならず、網からはずしてそのまま海に捨てる場合が多いということでした。
江ノ島水族館で泳いでいるのを見たことがありますが、オレンジがかった薄ピンクのきれいなクラゲでした。
泳ぐ姿は優雅ですが、この大きさから底引き網を破ったり、他の魚の商品価値を落とすなど漁師泣かせの厄介者。また、原発や火力発電所の取水口を詰まらせるなどの被害もあるそうです。

水産試験場も手をこまねいていたわけではありません。このエチゼンクラゲをコマギレにする装置を開発して、きょう実地試験をしたそうです。
http://www.zakzak.co.jp/top/2007_11/t2007110846_all.html
約2メートル四方の枠内にステンレス製カッターが格子状に取り付けてある駆除器具」の中にクラゲを放り込んでいく。巨大な「ところてん突き」といったところでしょうか。
もともと身体の90%は水分ですから、小さく切られたクラゲは数日で溶解してしまうそうです。
クラゲなんかに負けてられませんね。早く装置の改良を進めて、頑張ってほしいです。

ところでこのエチゼンクラゲ、中華料理以外の食材として使う研究もされていて、商品化されたものもあります。
http://www.excite.co.jp/News/bit/00091141606728.html
「かね徳」の「くらげポンチ」、こりこりしたナタデココのような食感だそうで美味しそうです。
今は細々と通販で売るだけらしいですが、宣伝次第では大化けするんじゃないでしょうか。
東国原知事みたく、行政も一役買って応援してあげてほしいと思います。

クラゲに有用成分を多く含むことがわかったというニュースもありますから、大手の食品会社がブームを作って売り出せば、案外いけるかもしれません。
http://www.asahi.com/science/update/0602/TKY200706010394.html
クラゲには<「ムチン」という糖たんぱく質が豊富に含まれている>が、中でもエチゼンクラゲは巨大なため、成分の抽出には好都合らしいです。
ムチンはオクラやサトイモなどのヌルヌル成分として知られる。細菌やウイルスを認識して、攻撃から守る作用や保湿、洗浄作用がある。医薬品や化粧品、食品添加物など数多くの目的に使えると期待され…
採取コストを10分の1ほどに下げられれば、産業化が可能
だということです。乞うご期待、ですね。
posted by dashi at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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