2008年04月12日

職務に忠実

昨日の東名バス事故には驚きました。対向車線のトラックから外れたタイヤが飛んできて観光バスを直撃、運転手が死亡した事件です。
自分には何の落ち度もないのに、よりによって運転席を直撃されたために亡くなった運転手さんは本当にお気の毒です。
http://mainichi.jp/photo/archive/news/2008/04/11/20080411k0000e040084000c.html
大型トラックの整備不良の疑いということですが、その後の情報ではちゃんと車検を通っていたそうです。世界一厳しいと言われる日本の車検を通った車の、ボルトが全部錆びていたとはにわかに信じがたい、叩けばほこりが出るのかもしれません。

このニュースを聞いて映像を見たとき、最近のバスの車体はずいぶん頑丈なのだなあと思いました。100キロもある(と聞きました)タイヤが直撃したのにフロントガラスは一部しか割れず、亡くなったのも運転手一人だけ。これだけの事故となると、一昔前ならもっと悲惨なことになっていたと思います。
それと、運転手が亡くなったなら制御不能だろうに、バスが側壁にぶつかったり暴走したりせずに止まったようなのは、不思議に思っていました。バスが蛇行でもしていれば巻き添えになる車もあったと思います、なにしろ高速道路ですから。
今日になってその疑問が解けました。亡くなった運転手さんが、おそらく飛んでくるタイヤを視野にとらえたのでしょう、ブレーキを踏み、サイドブレーキを引いてバスを停めたらしいのです。

びっくりして身体をよけていれば、運転手さんは直撃を免れてあるいは助かったのかもしれません。でも逃げずに職務に忠実、非常事態にとっさにバスを停めようと行動して結果的にたくさんの命を救った。すごいなー、これこそプロの仕事と素直に感動しました。
トラックの運転手や、その運転手を雇っている会社の経営者が、もうちょっと職務に忠実だったら。安全を第一に法定の整備と点検をしていれば、起こらなかった事故、失われなかった命ではないかと残念です。
大型トラックはタイヤ一つも凶器になるのは、前例もあります。はずれた(トレーラーヘッドの)タイヤの直撃を受けて、ベビーカーを押していた若いお母さんが亡くなった事故もありました。これは三菱自動車の製造責任でしたが、よその事故は教訓としてほしいですね。

職務に忠実なのはビミョーと私が思うのは、ホームヘルパーの仕事です。
私が実習に行っていたとき、こんなことがありました。
利用者はアパートで一人暮らししているおばあさん。身の回りのことは大丈夫だけど足が不自由で家事は出来ないようでした。
幸いすぐ隣が小さいスーパーなので、買い物は便利。「きょうは何々を食べたい」と言われて、(出来合いのものを)買いに行っていました。
戻ってからお風呂とトイレの掃除、床にもざっと掃除機をかけます。
お正月の前だったので、おばあさんは換気扇の掃除や窓掃除をしてほしいと言いました。

いつもは一人のところに私もいたので、お安い御用とやろうとしました。換気扇をはずそうとするとヘルパーさんがあわてて止めます。
大掃除はいけない。要するに、介護保険でカバーしている(ケアの範囲)以上のことはやってはいけないのです。ボランティアならいいのですが公金が介在すると縛りが出てくるのですね。
結局換気扇ははずさずに拭くだけにして、それでも「きれいになったわ」と喜んでくれました。
窓ガラスも、内側を拭くのはいいが外はダメ(だったかな)とかいった決まりがあったようです。
そして、私がすごく疑問に思ったのは、電球を買ってきて換えてほしいという願いをヘルパーは「出来ない」と断ったことです。「ウチは全部主人がするから、私は換えたことがない」というのがヘルパーさんの言い分でした。

それが本当なら、あまりに無能なヘルパーだと思います。実は出来るけど、想定外の仕事だからやらない(やるべきでないと考えている)ならば、それはヘルパーの資質としていかがなものかと(意地が悪いと)思いました。
ところが後日私が仕事をしたお宅でも「前のヘルパーさんは電球を換えてくれなかった」と聞きました。そういう方針らしいのです。
派遣する事業所がヘルパーに電球の交換を禁じているならば、それはあまりに杓子定規な、現実を無視した方針だと思います。吹き抜けなど危険な高さならともかく…。
電球が切れていれば、夜はそりゃあ困るでしょう。
でも、そのくらいやってあげるよと「余分なことをやる」のは職務に忠実ではない越権行為なのだと思います。「あのヘルパーなら何でもやってくれる」というのも困る。結局自分の首を絞めることにもなりかねません。
…一事が万事。
世話好き、おせっかいな人にはホームヘルパーは向かない…かもしれない。

posted by dashi at 23:55| Comment(1) | TrackBack(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
楽しい記事を読ませていただきました。ありがとうございます。
Posted by yussa at 2008年04月17日 22:45
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