2007年12月18日

量刑

福岡で泥酔した若い公務員が前の車にぶつけて川に落とし、幼い子ども3人が溺死した事件。
当然「危険運転致死罪」の適用になるものだと思ってましたが、地裁では「業務上過失致死」の適用になるかもしれないそうです。
http://www.asahi.com/national/update/1218/SEB200712180010.html
3児死亡で危険運転罪見送り 福岡地裁、業過致死適用か
25年と7年半。「適用できる最高刑に3倍以上の開き」があります。
厳正な法を適用となると、一般大衆の感情とはかけ離れてしまうのかもしれませんね。

それにしても、いったん逃走したあと戻ってアルコール検査をしたとき、泥酔の基準でなかったということらしいですが、私の記憶が正しければ、この加害者は直後にアルコール濃度を下げるために大量の水を飲んだ、という報道がありました(個人的には、のどに指を突っ込んで吐いてから水をがぶ飲みすると下がりそうに思いますが…)。あれはウソだったんでしょうか。
逃げないですぐ救出を手伝っていれば一人は助かったかもしれないのにとか、別人が運転していたことにしようとしたとんでもないヤツだとか、加害者に対してはかなり感情的な報道が多かったのも確かだとは思います。
裁判所は冷静な判断をしましょうということなんでしょうか。
たしかに、最長25年という刑期は、死刑の次の無期と長さとしては代わらないと思います(無期は15年程度で出所することもあるようです)。
残忍な強盗殺人でも(殺したのが一人なら)無期になることもあるようですから、結果は重大としても明確な殺意を持って虐殺したのとは違うこの事件、25年が適当かどうかは難しいところですね。

このニュースをさっきテレビでやってましたが、被害者の父親が出したというコメントには感銘を受けました。
加害者には厳罰をもって処してもらいたいが、裁判所の冷静で公平な判断については、それを受け入れましょう、といった内容でした。
いたいけな子どもを3人も、一度に失った無念さには私も心が痛みます。
たった7年かそこらの刑期では到底納得できないでしょう。
「死刑にしてくれ!」と言いたいんじゃないかと思います。冬の海に投げ込んで、子どもたちのように苦しみながら死なせろ、と叫びたいかもしれません。

でもこの父親は、そういうことは口にしなかった。事件のあと生まれた赤ちゃんと静かに生きることを望んでいるのかもしれません。
この事件をきっかけに道路交通法が大幅に改正されて、飲酒運転が激減したという現実があります。
運転のみならず、街から酔っ払いの姿が減ったという波及効果もあったと思います。
毎年暮れになると満杯だった酔っ払い収容施設「ブタ箱」が、出番がなくなって閉鎖されるというニュースも聞きました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071216-00000914-san-soci
子どもたちの死は無駄にはならなかった。親の無念さは埋まらないにしても、結果的に飲酒(運転)で命を落とす人を多数救ったということは言えるでしょう。
言いたいことはぐっと呑み込んで、感情的なコメントを抑えた父親は立派だと思います。



posted by dashi at 23:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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