2007年12月15日

きょうだい児

きょうは息子の通う養護学校のクリスマス会でした。
キリスト教系の学校ですから、これは入学・卒業式に次ぐ重要な学校行事だと思います。
もう14年目なので私も感動が薄れていますが、入学した最初の年などはおごそかな雰囲気に圧倒され、厳粛な気分に浸ったものでした。
式のあとは子どもたち全員が参加する生誕劇(ページェント)で、高等部の生徒たちは劇の幕間に聖歌を歌ったりちょっとした演奏をする聖歌隊です。
在校している子どもたち全員を見る機会というのも年に何度もありません。年の離れた子などは久しぶりで見違えたりします。

成長期には一年で20センチ伸びる子もいますから、あらー大きくなったねとびっくりします。思春期ににきびが出るのも年齢相応。
顔は全然変わらなくても身体は大きくなっていたり、成長に伴って親と似てきたりして、なかなか面白いものがあります。
自閉症の女の子が一人、人が大勢集まっていて興奮したのか、ニコニコ笑いながらずっと両足跳びを続けていました。
あれは激しい運動ですから、普通は1分も跳んでいられないと思います。
自閉症の子が疲れを知らないのは、やっぱり脳がうまく機能していないんだなあとあらためて思ったことでした。

午後、ボランティアサークルがミニコンサートを開いてくれました。
ノリノリで終了したあと退出の順番を待っていたら、前の方に、中学一年生のダウンちゃんが妹と一緒にいる後姿が目に入りました。
妹はまだ小学校低学年ぐらい、家族全員で来ていたようです。
その子が、隣に座っているお兄ちゃんに甘えるように寄りかかり、頭を傾げてもたせかけました。お兄ちゃんの方は戸惑ったように妹の方を見て、黙ってまた正面を向きました。
お兄ちゃんが好きなんだなあとほほえましい光景です。
ただ、障害のある兄に屈託なく甘えてくれるのも、もうあと何年もないだろうなとちょっと切ない思いで二人を見た私でした。

そこのお宅は両親とも医師をされていて、お母さんの実家に同居。
きょうだいは他に上に二人、4人の子どもがいます。両親だけでなく大人が多い環境は子育てには助かることでしょう。
大人たちや上の兄姉の愛情を十分に受けて、のびのびと育った妹も、思春期にはダウンちゃんの兄の存在を重く感じて悩むときが来るのかもしれません。
同じ悩みを共有する兄姉がいることは、彼女にとっては大いに救いになるだろうとは思います。
でも、どんなに家族愛が豊かでも、いくら周囲がサポートして頭ではよくわかっていても、全く避けて通れはしない道ではないかと思います。

おとといの勉強会で、自閉症の子の、思春期のきょうだいとのかかわりを質問している人がいました。
講師の話で私の印象に残ったことは…。
障害児のきょうだいのことを「きょうだい児」と呼んでいますが、きょうだい児の中には
「きょうだい児って言わないで。きょうだいって目で見られるのがイヤだ。きょうだいじゃなくて、私はワタシ」
と訴える子がいるそうです。
この気持ちは、親はしっかりと受け止めてあげなければならないでしょう。

きょうだい児はいじめの対象になりやすい上に、障害児の分まで期待されたり、お手伝いを期待されたりと、思えば辛い子ども時代になりがちですね。
小さいときにはよく面倒を見てくれたような「いい子」だったきょうだい児であればあるほど、無意識のうちに押さえつけていたものがたくさんありそうです。
たまにはうんとわがままを言わせて、ガス抜きをしてあげたほうがいいかもしれません。
夕食のおかずを、きょうだい児の希望を聞いてそれを優先するといった、小さいことでもいい。「あなたのことを大切に思っている」ということを伝えてあげたいですね。





posted by dashi at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 自閉症関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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