2007年12月11日

物足りないニュース

きょうYahooにこんなニュースがありました。
死亡率高く、早く成長して出産=ピグミー族が小柄な理由−英ケンブリッジ大が調査
12月11日16時1分配信 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071211-00000089-jij-int
念のために全文コピペすると…

 アフリカなどに住むピグミー族が小柄なのは、死亡率が非常に高いため、早く成長を終えて子供を産むように適応した可能性が高いとの調査結果を、英ケンブリッジ大の研究チームが11日までにまとめた。人類が進化し、世界に居住地域を拡大する過程でどのように環境に適応したかの解明に役立つと期待される。論文は米科学アカデミー紀要の電子版で発表される。
 小柄な理由をめぐっては、これまでは(1)熱帯森林での生活で体内に熱がこもらない(2)密林で動きやすい(3)食物が乏しい環境で飢えに耐えやすい−との説があった。しかし、森林以外の涼しく乾燥した地域に住んでいたり、食物が少ない環境でも背が高い民族がいたりして、はっきりしていない。
 ピグミー族は男性の平均身長が155センチ以下で、同程度の体格の民族がマレーシアやフィリピン、ブラジルなどにも住んでいる。研究チームは2002年から03年にかけ、フィリピンの2地域で計約800人の子供や大人を調査した。
 その結果、女性の場合、身長の伸びが早く、12−13歳で大人並みになることが判明。15歳まで生き延びる割合は3−5割と、アフリカの草原に住む民族の6−7割に比べ、大幅に低かった。 


ん? と頭をひねったのは私だけでしょうか。
ピグミー族について解説するなら、なぜ死亡率が「非常に」高いのかなど、もうちょっと情報がほしいと思います。
ピグミー族で検索して驚きました。「ピグミー族」というのは特定の民族を指す言葉ではなく、成人男子の平均身長が150cm(80cmという説も)以下の種族を指す、のだそうです。
(ピグミーはギリシャ語の「ひじからこぶしまでの長さ」をあらわす単位。誇張した表現)
ピグミー=アフリカに住む小柄な民族、というのが一般的な認識ではないでしょうか。
古代エジプトの文書にはファラオが軍の指揮官に「樹木の国からの真性のコビト」「霊地からきた神の踊り子であるコビト」を宮廷まで連れてくるように命令している記載があり、これがピグミー族を指しているらしいとのことです。かなり小さくないとこのような書き方にはならないでしょう。記事にある155cm以下で「小人」呼ばわりされるのか大いに疑問です。

そして、このような短躯の民族はアフリカだけでなくアジアにも存在していて、だから上のニュースでマレーシアやフィリピンが出てくるわけですね。彼らも「ピグミー族」の範疇に入るようです。
岩肌のくぼみに薄い壁を作っただけの住居(アフリカ)の写真がありましたが、
http://www.ayumi-g.com/past/ex04/jukuten5/miura/miura.html#4
なかなかにユニークな文化を持つ、文化人類学的にはとても興味をそそる人たちだと思います。
私がざっと調べた範囲では、残念ながら、なぜ、どのように非常に短命(死亡率が高い)なのかはわかりませんでした。きょうは時間が足りないので、また調べてみたいと思います。

ネットでニュースが読めるのは早いし読み比べることができてとても便利です。
印刷して配送する時間が節約できるのだから早いのは当然と言えますが、内容的には不満が残ることも多いのも事実ですね。誤字脱字も案外よく見かけます。
朝日新聞の契約更新に来たASAの社員に聞いたら、そこでは毎年100人ずつ契約者が減っているそうです。私の知る範囲でも新聞の購読をやめた人は多いです。
でも今のネット配信のレベルでは、無料だからといっても(有料のところもありますね。そういうところはこんな不満もないのでしょう)私はとても満足できないですね。もうちょっと頑張ってほしいです。






posted by dashi at 23:08| Comment(2) | TrackBack(0) | 自閉症関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Dashiさん、こんにちは。へぇ〜と思ったので、他に記事がないか調べて見ました。
日本語のネットニュースの一番の問題は、ニュースの出所をしっかり書かないところじゃないかと思います。

今回のニュースの元文献はProceedings of National Academy of Sciences in the United States of Americaという雑誌の今週号みたいです。
http://www.pnas.org/misc/highlights.shtml

でも、元文献はまだネット上にも発表されておらず、ニュースを書いた他の複数の英語の記事にも、なぜピグミー族が早死になのか全く書いてありませんでした。

個人的には理論が逆で、栄養状態も悪いのにあまりに若いうちから子供を産むから母体の死亡率と子供の死亡率も高くて平均寿命が低いという理論も有り得るのでは・・・とも思います。

もしくは背の高さを決める遺伝子(もしくは成長ホルモンを調節する遺伝子)と、年を取るスピードを決める遺伝子が共通していたり?でももしかしたらその遺伝子が特有の病気に強かったりして、背の低い人たちだけが生き残ったりして?
アフリカでは鎌型赤血球症という病気の人が多いんですが、その病気を持つとマラリアにかかりにくいという利益もあるんだそうです。

どちらにしても、いきなり寿命と背を結びつけるには記事の内容だけでは難しそうですね。Dashiさんのおっしゃるとおりで、何で取材した側もそこを突っ込まなかったんでしょうか。

それにしても、こうやって何故私達が今の姿で居るのか考えるというのは、なかなか楽しいものですね。自分達とピグミーを比べるからピグミーは小さいというのであって、何故私達の身長が3メートルないのか、ということだって十分謎ですよね。
Posted by Kashin at 2007年12月12日 03:05
こんにちは、コメント欄に埋もれるにはもったいない書き込みを、どうも有難うございました。
私も、ヘンな論理だなあと思いました。やっぱり、(もし正しいとしても)「なぜ」短命なのかが説明されてないと、説得力がない記事ですよね。
Kashinさまの推論の方がずっと的を得ていると思います。
ピグミー族が迫害されて虐殺されるようなことも数年前アフリカで、あったらしいですが、そういう理由で短命なのではないでしょうし。疫学的?なこともちょっと伝えてほしいと思いました。(書いた記者もわかってなさそうですね)
Posted by dashi at 2007年12月12日 13:56
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