2007年08月25日

自閉症の遺伝子

娘は自閉症のことを「将来は治る病気だよ」と言いますが、それが夢物語ではないと思わせるような記事がありました。
「自閉症の発生(感受性)と遺伝子との因果関係が解明された」という書き出しです。
http://www.rikenresearch.riken.jp/japan/research/252/
遺伝子マッピングを用いたこれまでの研究で、自閉症の発症がヒト7番染色体上にある遺伝子の一つ・CADPS2(CAPS2ともいう)と関係あることは突き止めれられていました。
この分野の研究を進めてきた、理研脳科学総合研究センター(和光市)の古市貞一チーム・定方哲史研究員が、最新の研究成果を「Journal of Clinical Investigation」誌に発表したそうです。

記事の内容は難しくて私にはよくわからないので、そのまま写してみますが、
研究チームはCADPS2遺伝子が欠損したマウスを作製・解析した結果、CADPS2が神経栄養因子の分泌と正常な脳発達に必要で、その異常は自閉症感受性に関連する可能性を示した。
CADPS2欠損マウスの視覚、聴覚、嗅覚などの機能は正常であった。しかし、他のマウスとの社会的相互作用の頻度が低下しており、不慣れな環境では不安行動の亢進や行動量の低下がみられ、慣れた環境では多動がみられた
。」
いかにも自閉症のマウスという感じです。

そして、
結果として、CADPS2の欠損は、大脳皮質と海馬の一部のGABA作動性介在ニューロンや小脳プルキンエ細胞といった特定の神経細胞の発達や生存が損なわれるなど、自閉症患者の脳で頻繁に観察される異常に酷似した細胞レベルの異常を生じさせた。CADPS2が会合する分泌小胞に含まれるタンパク質である脳由来神経栄養因子(BDNF)を脳内に投与すると、欠損マウスにおけるこれらの細胞異常は回復した。」
…そうです。自閉症児の親としては「おおっ」と注目。マウスの脳は小さそうだから、手先のよほど器用な人じゃないと出来ない実験かも、などと余計なことを考えます。

そしてこの研究班では、自閉症者(複数)に遺伝子を提供してもらい、分析したようです。
注目に値するのは、一部の自閉症患者において、健常者にはみられない長さの短い欠損型CADPS2が発現していたことである。この欠損型CADPS2タンパク質は、健常者がもつ完全長の野生型CADPS2と同様BDNFの分泌を促進した。ところが、ダイナクチン複合体に結合したのは野生型CADPS2のみだった。ダイナクチン複合体は、神経細胞に特異的な軸索という部位へ構成成分や小胞などを輸送する機構を調節する。そのため、野生型CADPS2は、神経細胞の軸索内に分布したが、欠損型CADPS2はみられなかった(図1)。」(もとのページをご覧ください)

「欠損型CADPS2の発現は、今回の研究対象とした一部の自閉症患者でのみ観察され、また、欠損型CADPS2が生じる原因究明は残された課題」
とはいえ、「自閉症の発症および病理に関与している可能性のある特定遺伝子の存在が明らかにされた」意義は大きい。
古市TL(チームリーダー)は「今回の研究成果は、自閉症の早期診断法や有効な治療法の開発に向けた足がかりとなるものです」と語っているそうですが、的を絞り込めたら研究もはかどることでしょう。
自閉症の夢の特効薬(今も、全くないわけではないですが、時に劇的に効く場合がある、程度のようです)が誕生するのも、そう先のことではないのかもしれません。

いずれにしろ、ウチの息子には間に合わないけど…。
posted by dashi at 23:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 自閉症関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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