2007年06月09日

天網

きょう、「天網恢恢疎にして漏らさず」を実感するニュースを見ました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070609-00000171-mailo-l14
主婦をひき殺して逃げていたトラックの運転手が逮捕されたという事件ですが、逮捕の決め手となったのは、車体の底に残っていたわずか3センチの綿だったというのです。
主婦が着ていたダウンジャケットが事故で裂けて、中の綿がマフラーをつるす金属部品に引っかかっていました。調べると主婦と血液型が一致する血痕もあったそうですから、物証としては十分なのでしょうか。運転手が強硬に否定すると決め手に欠けるような気もしますが、今はわずかな血痕からDNA鑑定も可能なのでしょうね。運転手も真っ青になって犯行を認めたということです。
3センチの綿の背後に、天を覆う巨大な網の目を見るような記事でした。

それにしてもこのトラックを絞り込むのに相模原署では、
『事故発生と同じ時間帯に通行する車の検問で目撃者を探した。同時に近くの道路が映る防犯カメラで速度や交通量を調べ、目撃情報と照合するなどして、トラック280台を抽出。1台1台の所有者を訪ねて確認する「車(しゃ)当たり」を始めた。』
ということですからすごい執念です。
午前3時半では人通りも少なかったでしょうし小雨も降っていたなら視界は悪かったでしょう。目撃証言はあまり取れなかったのでは…と思いますが、そこをよく通るトラックででもあったのでしょうか。
死亡事故でなかったらここまで一生懸命探してもらえなかったんじゃないかという気もしますが、短期集中的な捜査でホシを挙げた相模原署はほんとうにお手柄でした。マスコミも警察を叩くだけじゃなくて、その的確で迅速な仕事ぶりをもっと高く評価してほしいですね。

「天網恢恢疎にして漏らさず」は広辞苑によれば、
老子・第七十三章「天網恢恢、疎爾不失」
天の網は広大で目があらいようだが、悪人は漏らさずこれを捕える。悪い事をすれば必ず天罰が下る意。です。(以前にも書いたことがありますが個人的に気に入っている言葉なので再度)
最近はやり逃げみたいな後味の悪い事件も多発しますが、世の中は勧善懲罰でないとフラストレーションがたまるし、天網恢恢であってほしいなあと思います。

きのうは「23日の刑期をたった4日に短縮? それじゃお灸にもならないわ。天網も金には負けるのかしら」とちょっとがっかりしていた「パリス・ヒルトン釈放」のニュースでしたが、さすがにブーイングの嵐。裁判所が取り消し命令を出して再度収監されたそうです。
その決定を聞いたときにパリスは「ママ、これは間違っている!」と泣き叫んだとか。刑務所でもそうだったらしいけど、泣いて駄々をこねたらわがままが通ると思っている。幼稚園の子どもじゃあるまいし、26歳にもなるのに反省は全く無し、世の中は自分とその一族を中心に回っていると信じて疑わないのでしょうね。
そもそも収監されたのが飲酒運転、無免許運転をやめないという世間をなめきった行動。事故を起こしたら「私の車の前にノコノコ出てくるから悪いのよ!」なんて開き直りそう。ティーンのアイドルらしいですが、世のイイ子は変な影響を受けないでほしいものです。

介護の世界では悪評高かったコムスンも(あそこはダメよ、と私も聞いていました)制裁を受けるようですが(まだ流動的ですね。会長の年収6000万というのには到底納得できません)、税金や善意を食い物にするのは絶対許されるべきではない。「悪いやつほどよく眠る」のではない、きちんと天網に絡め取られる社会であってほしいと思います。

posted by dashi at 23:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
老子好き!?

社会人になりたての頃…埼玉にて…
若さゆえの至らなさからか、ひたすら暗い青年でした。
現在の私からは(我ながら)想像がつかない程でした。
そんな当時の私の楽しみは、心理的に勝手に「近い」と思っていた
「老子」の解釈本や、「老子」ベースの人生の指針本を読む事。

無為自然の思想は、元々田舎者の私にはシックリ来るのでした。
私にとってはゴチャコチャしているように感じる
首都圏(!?)での生活にあって、一服の清涼剤となっていました。
ここ最近は京極夏彦の強烈な小説ばかり読んでいましたが、
比較的最近発売された「老子」の解釈本が手に入ったので、
これから読んで行こうとしているのです。
う〜ん。なんてイイタイミングの話題だ〜!と思ってしまいました。
「共時性」ってやつか!?
Posted by non-key at 2007年06月10日 06:40
コメントありがとうございます。
老子って実在したかどうかさえ疑われるとか、不思議な人ですね。後世に与えた影響は半端じゃないでしょうけど。non-keyさんも含めて(笑)。
がんばって読破してください。

京極夏彦は半ページも読めませんでした…。
Posted by dashi at 2007年06月11日 14:54
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