最近矢継ぎ早に、高次脳機能障害といわれる例に3件接する機会がありました。多いとは聞いていたけど、これほどに身近なものかと驚いています。
高次脳機能障害については先日書きましたので、よろしければご確認ください。
http://dashisroom.seesaa.net/article/35745346.html
一例は先ごろ知り合った人のお兄さんで、自殺を図って走行中の電車の窓から飛び降りました。命は取りとめたし、列車を止めたわけじゃないから賠償請求がなかったのはまだしも幸いだったけど、脳(前頭葉)に重大な損傷を受けて障害が残った。
婿養子に入っていた婚家には縁を切られ、担ぎ込まれた病院(外科)や精神科で長いこと治療やリハビリを受けました。認知症となった高齢の母親と共に、今は自称「行かず後家」の妹(知人)の世話になっているそうです。
まるきり寝たきりで動けない人と違って、自由に歩き回れるし会話も出来る。傍目にはブラブラしている怠け者としか見てもらえず、本人も家族も辛い思いをしたようです。
買物に行ってもお釣りの計算は出来ないけれど、古い記憶(技能)はそのまま残るようですね。昔から好きだった囲碁は今も唯一の楽しみで、日中は地区センターに出かけてパチリパチリやっているということでした。
あとの二例は本人に会いました。
一人は障害のある子のお兄さん。学校の卒業目前に、就職が内定した職場での事故だったそうです。
男の子二人だけの兄弟で、弟は頻繁に発作を起こす重い知的障害児。お母さんは(よく知っている人です)この子まで、とどれだけ悩み悲しんだことでしょう。
幸い適切な治療(リハビリ)を、時期を失さずに受けられたようで、だいぶ良くなったらしいという話を聞いていました。
たまたま本人と出会う機会があったので、声をかけたらこころよく応じて話してくれました。会話は出来ますが、なんとなくかみ合わない。こちらの言っていることを理解したり、自分の話したいことを言葉にするのに、努力を要するようでした。
どんな事故だったのか聞いてみましたが、事故の前後の記憶はすっぽり抜けていて何も知らないそうです。
大きな開頭手術を受けたらしく、髪を伸ばしている途中(と思われる)の頭には、白い筋が何本も走っていました。まだ20代始めの若さだから、脳の可塑性に期待したいところです。
もう一例は、県で一番の進学校に通っていた高校生の交通事故です。塾の帰りに自転車に乗っていて、女性ドライバーの軽乗用車にはねられました。
女性は、自転車に気づいてブレーキを踏もうとして、誤ってアクセルを踏んでしまったということでした。頭の前部を道路に激しく打ち付けて脳を損傷してしまいました。
どこの大学にも行けると言われたくらい、優秀な高校生だったそうです。兄弟がたくさんいる中の末っ子で、ご両親からしたら可愛さも一入の子だったに違いありません。
出来ることは何でもしてやろうと決心されたのでしょう、お父様は仕事を辞めて息子の治療介護に専念。一年半、家から片道3時間あまりもかけてリハビリに通ったりしたそうです。身体的な課題はその時期に克服出来たようでした。
事故の前はチェロを習っていたとかで、今は演奏こそ出来ないけれど、音楽を聴くとかなりいい反応があるそうです。
この子も、言語野に損傷を受けなかったのでしょう、普通に会話が出来ます。スポーツも問題ないようです。話す内容が幼稚で不自然なことや、言葉に詰まったり「わかんない」と照れくさそうに笑う姿を見て初めて、障害の存在を悟ります。
中途障害者は、もとの有能さを知っているだけに、家族にとってありのままを受け入れるのには辛いものがあることでしょう。でも彼の場合は屈託のない笑顔を振りまいていて、注がれている愛情の深さを感じさせられました。
人間の脳は頑丈な頭蓋骨に守られていますが、猛スピードで走る鉄のカタマリ(車)にぶつかったのではひとたまりもない。一瞬にして将来有望な少年の未来を奪ってしまい、どんなに札束を積んでも取り返すことは出来ません。
私もハンドルを握る一人として自戒したいと思うし、危険な職場には安全対策を万全にして、高次脳機能障害の増殖に歯止めをかけてほしいものです。
そして不幸にして事故にあった人には、「まだ治らないのか、いつまでかかるんだ」なんて言わないで、きちんと検査や治療を受けさせて下さい。
亡くなった女性のことばかりが報道されましたが、ジェットコースターの事故だって、頭を強打した人もいたかもしれません。高いお金を払って遊具に乗るのは、安全が保証された上でのスリルを楽しみたいから。命がけなのは気分だけにしてほしいですね。
2007年06月03日
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ちょうど昨日、渋滞+信号待ちで眠っている運送会社のトラックのドライバーさんを見ました。口が開き、すごくお疲れなのが伝わる寝方で心配しました。
私は事故を起こしてもうこりごり、車を処分しましたが、皆さんの安全運転を願いつつ。
「咄嗟」の出来事に反応してとられる行動は、
練習によって鍛える事ができるそうです。
以前バイクに乗っていた頃に読んでいたライディングの本に、
危険回避のコツの様な事が書いてありました。
人通りの少ない道に障害物にみたてた空き缶をおいて
試してみたのですが、案外うまく行かない。
頭で理解する事と、体で覚える事は違うようです。
ましてバイクはちょっと操作を間違えると転倒…
気合いを入れて練習しました。
そのせいか、バイクで温体動物を轢いたことはありませんでした。
目の前に飛び出して来たイタチ君に対し、
フルブレーキ(これも練習した)で少しタイヤを鳴らしつつ
回避できた事があります。
自動車教習所にいる間に、何度か(安全な状況で)恐い思いをし、
自分の癖や特性を掴んだ上で練習すれば、
「間違ってアクセルを…」は減るでしょうねぇ。
あ、ちなみに
私がたま〜に電車に乗る時は…
PCが便利なのを知っていながら
「時刻表」です。
自家用車にカーナビなんて無くて、
「地図」です。
キャンプも(回数は少ないけど)好きです。
…私はよほどアナログかと…
「ありがたみが違う」なんて思う事がある私は、
戦前の生まれか!?古いタイプの人間かも…
周囲の理解や適切なリハビリプログラムがないと、もともと優秀な人であればあるほど、とても辛いものがあるでしょう。高次脳機能障害について、もっと認知が進めばいいなと思っています。
危機回避の教習も、義務化するべきだと思いますね。経験があると(学習していると)いくらか落ち着いて対処できるでしょう。
私が教習所に通っていた頃、夫に「きゃー、とハンドルから手を放して顔を覆うなよ」と言われたことがあります。女性しかやらなそうですね(笑)。