2007年04月22日

ダイエットと脳

学校も違うのであまり話したことのない自閉症児のお母さんと会う機会がありました。
その人の子は、この春養護学校を卒業。毎日一人で電車に乗って作業所に通っています。受注作業のほか週に3回はマンションや公的施設の清掃などもするそうです。
「いいなあ! ウチの子もそんな、世のため人のために役立つ仕事を出来たらいいんだけど」とため息が出ました。
自力で通所が出来て立派に仕事が出来る。障害も軽かったんだろうと思ったら、小さいときは多動でとても苦労したという話。
3秒以上目を離すなと言われる、と聞くけどそんな感じだったようです。
薬(安定剤?)を処方してもらったけど、効いている間はともかくとしても、効き初めと切れる頃にはとても機嫌が悪くなって大変。ちょうど寝る頃にそうなるので、こちらはおちおち寝ていられない。服薬してもどのみち大変なら、と薬に頼るのはあきらめたということでした。

この子は中学部から高等部に上がるころに(多動はおさまったのでしょう)とても太っていて、健康診断で危険値が出た。きつく減量を命じられたそうです。
(お母さんは細い人なので、普段の家庭の食事に問題があるわけではなかったと思います)
それから学校では毎日何キロもランニングをさせ、食事もお代わりは禁止ということで真剣に取り組みました。
夏休みはお母さんが付き添って、涼しくなる夕方に近くの海岸を何キロも(学校と同じくらいの距離を換算して)走らせたそうです。思わず「エライですね!」とお母さんの顔を見つめてしまいました。学校と家の連携がないとダイエットは難しいでしょう。
その結果、15キロの減量に成功したそうですからたいしたものです。自閉症の子ですから食べることにこだわりがあったかもしれないし、太ってたぐらいだから走るのも好きではなかったでしょう。それでも頑張ったのは、周囲の本気さが通じたのかもしれません。
この子と同じ学校に行っていて太ったままの子(母子とも肥満体)も知っていますが、親が望まないと学校もやってくれないそうです。そりゃそうでしょうね。結局は親の反省とやる気と言えそうです。

この子は水ぶくれといった感じの肥満だったようです。お母さんの言葉を借りると「運動で余分な水が出て、締った」そうですから、イメージとしてはぎゅっと絞ったスポンジか陽に干したクラゲ?
人間の身体の65〜70%は水分、脳にいたっては90%ともと言われます。水分(大半は血液)は全身の細胞へ酸素と栄養素を運ぶ重要なものですからなくすわけにはいきませんが、必要なだけあればあとは要らないものでしょう。
そしてそのお母さんの話の中で興味深かったこと。
「身体が痩せるとね、脳も痩せるんだって」。
水びたし(?)だった脳が絞れて、頭もすっきりしたそうです。よく指示が入るようになって、やりやすくなったとか。

脳は体重の2%にも満たないのに、20%のカロリーを消費するそうです。これだけエネルギーを使う脳には、そのエネルギーを貯めておく場所がないので、すべて血液中のエネルギー(糖分:血糖)を消費します。
いきおい血液中の糖分が不足したら思考力が落ちたり集中力がなくなるなど、脳の働きは悪くなります。
脳の働きが低下すると脳から糖分をあげるように指令が行き、血糖値をあげる作用があるアドレナリンという物質が出されます。このアドレナリンは多すぎると興奮して、イライラしたり落ち着かなくなります。
身体から余分な水分が抜けて血中の糖の濃度(血糖値)が安定すると、アドレナリンの過剰分泌が防げて気分が安定するということはありそうですね。たしかに、太ってきたら落ち着かなくなったという話は聞きます。

脳はよく「柔らかい豆腐」にたとえられますね。ダイエットして痩せた脳って、さしずめ「よく水切りした木綿豆腐」かしら。




posted by dashi at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 自閉症関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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