2007年01月09日

自閉症の原因

「特集・ミラーニューロンと自閉症」
この表紙を見ては買わずにおれませんでした、日経サイエンス2月号。1400円という価格に一瞬たじろいだものの、気を取り直してすぐレジに向かいました。
最近は難しいものを読んでいるとすぐ眠くなってしまう私ですが、しっかり勉強して元を取らなきゃ。サイエンスと聞くだけで構えてしまいますが、案外やさしく書いてあって私にも読めそうです。
とりあえず「自閉症の原因に迫る」の項だけは一気に読みました。

カリフォルニア大学サンディエゴ校のV.S.ラマチャンドラン、L.M.オバーマン両氏の論文(原題は、Broken Mirrors:A Theory of Autism)。アメリカで昨年秋に発表されたものを翻訳してあるようです。最先端の研究であることは異論がないところだと思います。
結論として、「ミラーニューロンの機能不全が自閉症の一因である。そして『突出風景』を描くプロセスに歪みがある」という仮設に立てば、矛盾は生じないそうです。
ミラーニューロンとは何か、突出風景とは何か、と当然続けなければなりませんね。
ミラーニューロンについてはこちらをどうぞ。
http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/brain/brain/34/index-34.html

突出風景は、自信ないですが、「感情的重要性の知覚」と言えばいいでしょうか。
私たちは膨大な情報の中から感情的にピックアップした反応をしている(強盗に遭うと恐怖を感じ、取るに足りないものには無関心でいるなど)。自閉症の子はそれが上手く出来ないから、些細な事柄に執着したり、「自律神経系の嵐」(いわゆるパニック?)を引き起こしたりする。
それは脳の連絡に問題があるということのようです。視覚野と扁桃体の間の連絡、大脳辺縁系と前頭葉との間の連絡の2つのルートが考えられるとのこと。
そしてどうしてそうなったかというのに、側頭葉てんかんとの関連が示唆されています。

いずれにせよ、脳の中のどの部分を活性化すればいいのか、かなり絞り込めて来たような印象を受けます。今は脳波検査装置やMRIなどを活用すれば頭の中の働きも(開かなくても)視覚的にも捕えられて、実験もやりやすそうですね。
どこに問題があるのかがわかれば対処法を考えることが出来ます。
最近の研究では、まだ幼いうちからそれなりの訓練を受けさせることで、改善できる可能性が見えて来たようです。母親の妊娠初期にダメージを受けた、若い脳の可塑性に期待できるということかなと私なりに思っています。
まだ子どもが小さい人にとっては、大いに希望の持てる研究ではないでしょうか。ご一読をお勧めします。

posted by dashi at 23:29| Comment(2) | TrackBack(0) | 自閉症関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
dashiさん、こんにちは

いつもにまして専門的で興味深いです
記事に感謝です
来客が長期滞在中で コメントを残す時間がないのですが、どうしても一言書き込みたかったので、、、!
Posted by mm at 2007年01月11日 16:55
こんにちは、コメントありがとうございます。
なかなか面白い(みたい……)な記事ですが、定期購読している人(科学好き?)以外にはあまり知られない存在じゃないかとちょっと残念です。
来客があると疲れますよね、どうぞごゆっくり。
Posted by dashi at 2007年01月12日 00:11
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