2006年03月11日

「中国人妻」の犯罪

滋賀県の園児二人惨殺の記憶も消えないうちに、今度は荒木虎美も真っ青の毒婦登場です。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060311-00000007-mai-soci
今回は糖尿病ではない夫にインシュリンを大量投与、低血糖による脳障害を起こさせたという殺人未遂(平成16年春。保険金目当てらしい)ですが、千葉県警は、夫に熱湯をかけて大やけどを負わせた事件(平成15年)と、別棟に住んでいた義父母の殺人放火事件(平成7年末)についても立件するつもりのようです。勝算があると見越してのことでしょう。
約2年も前の犯罪で逮捕ですから、慎重な地道な捜査が続けられていたのかなと思います。証拠固めに時間がかかったのでしょうか。
長い間、あの女が犯人と確信しながらも手を出せないでいた親族は、さぞかし胸のつかえが下りたことでしょうね。

それにしても、「中国人妻の犯罪」という報道には違和感を覚えた私です。
この逮捕された女性は中国・上海(注:黒竜江省に訂正します。3月15日追記)の出身で、平成5年に農家の嫁不足解消のために訪中した男性とお見合いして平成6年9月に日本で結婚。15年4月には日本国籍を取得したそうです。
つまり今は正真正銘の「日本人」です。
二人の息子は中国にいる(この事情はわかりませんが)そうですから、子どもも生んで育て、平凡な日本人主婦として生きて来たのだと思います。日本語も上手く、挨拶もちゃんとして近所の人とも普通に付き合い、美人の奥さんと言われていたそうです。
ことさらに「中国人妻」と呼ぶのは不適切と思うのですが、どうでしょうか。

このニュースの第一報ではもと中国人ということがわからなかったのか、現在の名前だけで報道したところもありました。でも詳細が判明するにつれ、中国からお見合いでやって来た「中国人」であることが強調されているようです。
まだ20そこそこで日本の農村に嫁いで来た時には、悲壮な決意で海を渡ったことでしょう。一生懸命働いて中国の家族に送金しようとか、そういったことを考えていたかもしれません。
彼女が変質したとしたら、それは彼女が「中国人妻」だったからではなく、日本の社会がそうさせたのだと思います。

この事件は日本の農村の嫁不足の問題とか、中国の貧しい農村の実態とか、そこに付け込んで介在する結婚斡旋ブローカーの存在(自治体が好意でやってくれる場合もありますね)とか、インシュリンを提供して殺人を指南した日本人(夫が糖尿病だった)とか、犯罪を生んだ背景には考えさせられることが多いと思いました。
犯罪に走るまでは真面目に努めて「日本人になろうと」苦労して来たであろう容疑者にいったい何があったのか、年齢差も影響したのかと思ったりします。
(本人はまだ33歳、意識不明で入院中の夫は54歳です)
保険金でまとまった金を手にしたら、息子たちのいる中国に凱旋(?)して人生やり直すつもりだったのかもしれませんね。

私の近所には、タイからお嫁に来た人が住んでいます。もう長いので日本語も不自由なく、子どもたちも本人も外見からはわからないし、よく働いて姑さんとも仲良く暮らしています。
ここまで来るには人には言えない辛いこともたくさんあっただろうな、私も頑張らなくちゃと、彼女を見かける度に励まされます。
日本の社会にとけ込んで幸せに暮らしている「もと外国人」の妻も日本にはたくさん住んでいるのですから、その人たちが不本意な差別を受けることがないように、と願っています。
posted by dashi at 18:05| Comment(8) | TrackBack(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
その通り!メディアは犯罪を犯すと、ことさら多数の人と違う部分を強調しますよね。この場合なら、少なくとも『帰化』とか『元中国籍』とか現在の日本国籍所得者とわかるようにすべきだと思います。
しかし、この件で思い出すのは俳優の岩城晃一(この漢字でしたっけ?)が、大麻所持だかで逮捕されたとか(20年位前)逮捕された時も、『在日韓国人、韓国籍、李晃一』という部分ばかり強調され、メディアで『在日、韓国人と聞けば=犯罪者』みたいに扱われた気がします。実際、そういう対応をされてきました。今とは雲泥の差。

母子家庭や離婚家庭も同じ、それが見出しの一番先に扱われ、その人個人よりも重要視されるのは、どうも納得いかない。

横にそれるが、薬物殺人で完全犯罪するには、相当の薬学や生理学が必要だと思わないのだろうか?

Posted by ちびた母 at 2006年03月11日 23:55
コメントありがとうございました。
その後このニュースの報道を見ていると、「中国出身の」程度で、ことさら「中国人妻」とは呼んでいないようです。帰化したことが周知したのでしょうかねえ。ネットの情報の方が早いと思いました。

義父母の殺人放火の時点で逮捕されていれば、今回の悲劇は起こらなかった。
夫は周囲に「殺されるかもしれない」ともらし、「死んだら解剖してほしい」と頼んでいたという続報に接して、気が重くなりました。
息子二人ももうけた妻を(殺されそうになって、それでも)信じたい気持ちも少なからずあったのでしょうね。
田舎の警察でなければ、監察医がベテランだったら、と残念です。

今回、医者が「インシュリンを投与されたようだ」と届けたから明るみに出たそうですね。注射針のあとが見つからないわけがない。
荒っぽい(無知な)シロウトの犯罪だと思います。前の放火殺人がバレなかったから、警察も甘く見られましたか。

それにしても、演歌の世界には在日韓国人の人、多いですよね。うまい実力派が多いと思います。
発声からしたら日本語とあまり変わらないと思うんですか(大きな声で話す傾向はあるかな)、パンソリの伝統?
私はパティ・キムの明るい声で歌う「ソウル讃歌」が大好き、丸暗記して少し歌えます(笑)。
Posted by dashi at 2006年03月12日 13:16
話がそれますが、昨夜たまたまNHKで「のど自慢チャンピオン大会」をやっているのをみました。
グランドチャンピオンに輝いたのは、韓国の方でした。言葉を大切に情感豊かに歌っていて優勝かも?と思ったらやはりでした。
私の心の奥でやはり優勝は日本人にするのかな?と一瞬考えたこと恥じました。
今回のような事件があると周囲でも博多での一家四人殺しなどともからめて「やっぱ中国の人は怖い」などと言ってる人もいます。日本人でも怖いひとはいっぱいいるんですが、表面的な報道にとらわれず読み込んでいきたいです。
Posted by 大根 at 2006年03月12日 20:54
コメントありがとうございました。
韓国の人で歌が上手い人、ほんとに多いと思います。大声で議論好きという国民性があるようなので、ふだんから腹式呼吸?(笑)
昔、中国人留学生とハイジャックで人質になった人の命について激論し、結局物別れに終わった事がありました。死生観はだいぶ違うかもしれないと思います。
それにしても、偏見を助長するような報道は控えてほしいものですね。マスコミには良識を期待したいです。
Posted by dashi at 2006年03月12日 23:20
>ふだんから腹式呼吸?(笑)
大当たり!おしとやかに話す韓国人(在日、在米、本国を含んでも)と出会ったのは数少なし!
Posted by ちびた母 at 2006年03月14日 00:49
韓国人と日本人が議論すると、迫力負けで日本人は壁に追いつめられるって聞きましたよ(笑)。韓国の人は相手に30センチぐらいまで近づくけど、日本人は50センチぐらいが限界(落ち着く距離)だから、後ずさりして離れる。相手は30センチまで近づいてツバ飛ばしながらまくしたてる?(笑)
コメントありがとうございました。
Posted by dashi at 2006年03月14日 13:13
tianshuです
最近テレビもろくに見ていません
こんなこともあったのですか!!

私は旅行会社に行っていた時、
集団で中国にお見合いにいく日本田舎のおじさんたちの写真も見ていました。
中国から集団でお見合いにくるお嫁さんたちのことも聞いています。
このような結婚にはたくさんの問題があると思いますが
全く別人なのによく一緒に生活できたねとも思ったことがあります。
金が目的だと思うしかありませんね。

私は主人と上海で知合って、そのあと2年後結婚、結婚三年後子供が生まれたということで
今になってもお互いに違和感を感じています。
将来娘を外国人と結婚させたくないなとしばしば思っています。

最近重う話題が多いですね。
前の滋賀県の事件があった後、私はショックを受け、授業をその場で休みを許してもらって、生徒さんたちと事件の話をしていました。
今回のことは、生徒さん達はわざわざ私に言わないようにしているのでしょうか。
今日dashiさんのブログで初めて知りました。
とても残念に思います。
Posted by tianshu at 2006年03月15日 00:34
コメントありがとうございます。
その後の情報によれば、容疑者は上海出身ではなく滋賀県の事件の犯人と同じく黒竜江省の貧しい農家出身ということでした。
やはり金目当ての、出稼ぎ感覚の結婚なのでしょう。

でも日本人でそういう手段で結婚しようという人は、おそらく期待するほど金持ちでもなく、日本人女性が敬遠するような家庭環境(農家の跡継ぎ、老親の世話が当然視されるなど封建的)なのではないかと、苦労は多いのではないかと思います。
そもそも無理な結婚が多く、その仲介をするブローカーに利用されている例が大半なのでは。

自由恋愛結婚した(と思う)tianshuさんとは出発点から違いますよね。
tianshuさんですらいろいろ思うのに、この容疑者は長い間、どれだけ悩み我慢して来たかと思います。
非情な悪の道に誘う人物やきっかけがあったんだと思いますね。
Posted by dashi at 2006年03月15日 16:46
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