2009年01月20日

きょうだい児の作文

小6の自閉症の弟がいる、3つ年上の中学生(兄)が書いた作文にうるうるしてしまいました。
第28回全国中学生人権作文コンテスト・神奈川県大会で優秀賞を得た文章。最優秀賞4編に次ぐ優秀賞12編のうちの一編です。
このコンテストには神奈川県内389校、60,383編の応募があったということですから、自由応募とは考えにくい。国語の宿題にでもなったのかもしれませんね。
全文をご紹介したいところですが、私がこれを読んだのは相模原市の自閉症団体の機関誌で、そこには「禁転載」の文字が。機関誌は横浜地方法務局の許可を得たようです。
全文はダメでも一部ならいいでしょということで、少しだけ引用します。

この中学生が卒業した小学校には、特別支援学級(特学)がなかった。だから弟(床をなめたり奇声をあげたりする、あまり軽くはない知的障害児のようです)は隣の学区の小学校の特学に通っています。
そのこともあってか、この少年に自閉症の弟がいるということを、学校の周りの人は知らないようです。(中学生ぐらいの年頃だと特に、家庭のことはあまり話さないんじゃないかとも思います)
この少年が通っている中学校には特学があり、障害のある子が通ってきています。
部活で一緒の友人たちが、障害のある子をからかったり軽んじているのを見て、少年は心を痛めます。
そして、ある日気がつきました。障害に対して差別的な言動をするのは、みんな特学のない小学校から来た生徒であることに。

特学のない小学校で学んだ人たちは、弟のようなタイプの人のことをよく知らないから、必要以上におかしいと思ったり気味悪がったりするのでしょう。
「知らない」ということは恐ろしいことです。
誰も悪気がなくても、大きな誤解や偏見、こころない差別を生んでしまうからです。
小さいころから障害者が身近にいて、自分たちと違う人がいるのは当たり前、何も変なことでもイヤなことでもないんだ、できる人が手伝ったり助けてあげるのが当たり前なんだ、と思える環境で育てば、意味もなく障害者をバカにしたり、差別することがなくなるのではないでしょうか。


そして彼は提案しています。
僕は、全国の小中学校すべてに、障害をもった人々と交流できる場を作ることを提案したいと思います。
それが、差別のない、基本的人権を尊重する社会を作るための第一歩だと思うからです。


この少年のお母さんはきっと、自閉症の息子を育てることに被害者意識を持たず、前向きで明るいのだろうなと思ったことでした。
それにしても一般には反抗期の中学生が、これほどに素直で建設的な作文を書くことに感心する一方、あまりに優等生過ぎて一抹の不安も感じてしまいました。先は長いのだから、頑張りすぎないでぼちぼちと、と言いたいです。
posted by dashi at 23:13| Comment(0) | 自閉症関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。