2009年01月08日

知的障害者の犯罪

年をまたぎ、<軽い>知的障害者の凶悪犯罪が続きました。
簡単に死んでしまう幼女と、高架橋の下で雨露をしのいでいる高齢のホームレス男性。知能はともかく体力的に自分より弱い相手を襲い殺してしまう卑劣な犯罪です。
知的障害者でも実名で報道されるのには、法的責任を問える程度であること以上に、これで障害を隠れ蓑にしたら、世の善良な知的障害者に対する敵視が強まると判断されたのかなとも思います。
軽くても障害のある人は捜査員の誘導に乗りやすいと思うので、警察発表(調書)を鵜呑みにはできません。真相はヤブの中かもしれませんが、報道を通じて私の知る限りではこんな内容です。

一人は幼い女の子を自宅に連れ込み、帰ると駄々をこねたので手に余って(?)お風呂に沈めた。
お風呂だから裸にしたんでしょうか。遺体は近くの駐車場に運び、衣類は「怖くなって」窓から投げ捨て、それがちょうどマンションのゴミ捨て場に落ちたもののようです。
可愛い盛りの女の子が、リカちゃん人形の着せ替えでもするように服を脱がされ、無惨な遺体となって地面に転がされていた。かわいそうに、遺族や知人友人は、たまったものではないでしょう。
未解決の時期、遺体や遺留品の荒っぽい捨て方に、行き当たりばったりの稚拙な犯罪という印象でした。我が家では娘と「犯人は子ども(中学生含む)かね?」と話していたものです。
犯人が知的障害者と知って驚きましたが、携帯メールのやりとりもしていたらしいので、知的な障害自体はかなり軽そうです。
犯人の青年は家族と一緒に暮らしていて、少し前までは元気に布団屋さんで働いていたそうです。明るく素直な青年で、知る人は誰もが「そんな怖ろしいことをするような子ではない」と驚いているとか。
よく慣れた仕事から別の工程の作業場に移り、そこにうまく適応できなかった。仕事が面白くないと出勤を渋り、とうとう辞めてしまった。

新しい仕事に慣れようと努力して頑張り、普通ならしばらくしたら馴染むところ、それが出来なかったのが障害者たるゆえんかなとも思います。理解のある同僚(上司?)に恵まれていたようなのに、ホントに不幸なことでした。
障害のない人たちだって次々と職を失うご時勢、まして知的障害者は次の職場を見つけるのは難しかったと思います。家に籠ってテレビやパソコンでも見て、何か犯行につながるような負の刺激を受けたのかもしれませんね。
テレビニュースで使われている映像は凶悪な人相で、気味が悪い。そういうのを選んで使っているのかもしれません。でも布団屋さんで働いていたときは、あんな顔はしていなかったでしょう。
仕事を失うということが、人生の歯車を大きく狂わせたひとつの例かもしれません。

もう一人の方は、それまでの周囲の対応に、私としては個人的にかなり疑問を持つ内容でした。
知的障害者の施設に収容されていたが、夜にたびたび外出して、職員が止めてもきかなかった、そうです。勝手に外出できるくらいだから入所施設ではなく、グループ(ケア)ホームのようなところなのでしょう。
昼間はリサイクルセンターで仕事をしていたそうですから、施設側としても一人前の大人として扱って、過干渉はできなかったのであろうことは推測できます。
それでも、「いったい何をしているのだろう」と疑問を持ち、たまには尾行するぐらいのことはするべきではなかったかと思うのです。
ケアホームの職員は探すのが大変な人手不足の分野ですから、勝手に出かける人の相手まではしていられないかもしれません。でも、もし誰かの(警察でもいいんじゃないかと思いますが)手を借りて行動を把握していたら、防げたのではなかったかと残念です。

私の仕事先で、息子の送迎のために他の人より30分遅く出勤することについて、非難めいたことを言われることが何度かありました。
一人で通えないのか、という質問に対して、
「たぶん一人でも行けるだろうけど、何をするかわからないから心配で付き添っている」
と答えたら、
「過保護に育てちゃったんだね!」
と(茶化した言い方ではなくて)突き放したように言われ、言葉に詰まったことがありました。
障害児を持たない人の感覚はこんなものだろうと思うし、何かをしでかすのも覚悟の上で過保護にしない障害児の親も何人か知ってますが、こんな事件が起こっては不安も倍増だろうなと気が重いことです。

posted by dashi at 22:54| Comment(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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