2013年07月29日

非現住物等放火

山口県の連続放火殺人は、犯人が捕まってよかったですね。地区の人は、次は自分の番かと気が気じゃなかっただろうと、これでやっと安心して眠れるんじゃないかと思います。
殺された方々は、本当にお気の毒でした。
都会で長年働いていた人が、親の介護のために戻ってきて、親を見送ったあとは一人ぼっち。近所の人とは価値観も違ってうまくいかない。また都会に出ていくほどのつてもないとすれば、自分の行く末を思うとお先真っ暗、鬱にもなるだろうし自暴自棄になるのも、いいとは言いませんが無理もない気がします。

ところで逮捕されたときの罪名が「殺人・非現住建造物等放火」だったのには、興味をひかれました。
非現住建造物等放火、は、刑法109条に規定があります。
「放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、(中略)を焼損した者は、二年以上の有期懲役に処する」
二年以上ですよ、火をつけておいてずいぶん軽いです。
これが、現に人が住んでいる「現住建造物等放火」だと「死刑又は無期若しくは五年以上の懲役」にはね上がります。
だれも住んでいない家屋と、住んでいる家屋とでは刑法の扱いが全然違うわけです。

では、五人とも自分の家の中で殺されて放火されたのに、なぜ「だれも住んでいない」家に扱われるのか。
刑法の過去問で出会って、へーと思った事例にすぐ現実に出会えるとは驚きです。実は、死んだ人は法律的には人間として扱ってもらえないのですね。だから、先に全員殺してしまえば、そこはだれも住んでない家、ということになるわけです。
だから、殺そうとしたけどまだ死んでない状態で火をつけると、罪状が変わります。
解剖して肺にすすがたまっていないのを確認したんでしょうかね。

報道によれば、本人は薬(精神安定剤の類?)を飲んでいて、殺人しても平気だ(罪に問われない)と言っていたそうですが、まさか本気ではないでしょうね。
posted by dashi at 18:40| Comment(0) | 社会問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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