2007年11月29日

アルミ缶つぶし

Yahoo!ニュース東北版にこんなものがありました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071129-00000021-khk-l04&kz=l04
障害者の意欲つぶさないで 作業用アルミ缶の提供激減
(11月29日14時19分配信 河北新報)
長いので少し短くしました。原文そのままではありませんので、ご了承ください。

 仙台市若林区、知的障害者施設「のぞみ苑分場 南材ホーム」の、通所者の作業「アルミ缶つぶし」が危機に陥っている。施設周辺の住民、企業などから提供される空き缶の量が減り続けているためだ。同施設は「15年以上続けてきた作業であり、得られる報酬は通所者の貴重な収入源」として、協力を呼び掛けている。
 ホームのアルミ缶つぶしは1991年に始まった。知的障害者のある11人が月―金曜の1時間半、空き缶の回収と選別、缶をつぶす作業などに取り組んでいる。つぶす際の感触が障害者にとって達成感につながるほか、作業への集中で心を落ち着かせる効果もあるという。
 つぶしたアルミ缶は、回収業者に1キロ100円前後で引き取ってもらい、通所者の旅行や誕生会などの行事費用に充てている。
 周辺の町内会や市内の企業などから、ビールや清涼飲料水の空き缶を回収してきたが、状況が変わってきた。企業、個人の支援者が減り、今年の回収量は1334キロ(10月25日現在)と、10年前の半分程度にまで減少した。このまま減り続けると作業そのものの継続が困難になりそうだという。
 千葉はるみ指導課長(51)は「通所者は作業を毎日、楽しみにしている。時間短縮も精神的な負担につながる。単純にごみとして廃棄しているアルミ缶があったら、回収させてほしい」と提供を呼び掛けている。
 連絡先は、同ホーム022(215)6951。


私にとっては他人事ではないニュースです。
以前息子が実習に行った施設でも、アルミ缶つぶしは花形の作業です。
そこは専用の機械を買う資金も置く場所もないため、集めてきた缶は足で踏んでつぶしていました。バキバキとかなりうるさいのですが、利用者にとってはこれがいいストレス解消になるようでした。
アルミはけっこう高く買い取ってもらえるので、銭単位の受注作業をしている施設にとっては、アルミ缶つぶしは効率のいい現金収入が見込める作業のようです。アルミ缶を集めて回るのもいい運動になるし、気分転換にもなるようでした。

私も、風向きが変わってきたなと感じていました。
北京オリンピックの影響もあるのか、相場が高価になっているようで、回収して収入を得ようという自治体も増えています。私の住んでいる団地でも、資源ごみとして捨てていたアルミ缶を月に一度回収するようになりました。
軽トラックで乗り付けて、集めてあるアルミ缶を盗んでいく人を見たこともあります。
ほぼ毎日、巨大なゴミ袋いっぱいのアルミ缶をいくつも自転車にくくりつけて走っている人もいます。(いつかは自動販売機のそばのゴミ箱から回収していました。厳密に言うと窃盗なのでしょうね)
2缶で1円になる回収用の機械が備えてあるスーパーもありますから、小遣い稼ぎしているのかもしれません。

作業所に回してもらうアルミ缶は、ずいぶん減っただろうと思っています。
なんとか理解のある企業や商店から、定期的に提供を受けて続けられたらいいのですが。
posted by dashi at 22:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 自閉症関連

2007年11月28日

怖ろしい話

きょう、「もう一つのサカキバラ」という話を聞きました。
神奈川県の全寮制の私立高校で、一年生の生徒が同級生をめった刺しにして殺し、生き返って仕返しされるのが怖くて、首を切り落としたという事件。昭和44年と言いますから、もうずいぶん昔の事件です。
当時の私はまだ九州に住んでいたこともあって、この事件にはあまり(かすかにあります)記憶がありません。センセーショナルな事件ではあるけど、昔は少年事件は今よりずっと慎重な報道でしたから、(地元以外では)扱いも大きくなかったのかもしれませんね。
ここ数年にテレビ朝日で取上げたり、本が書かれたりドラマ化されたりして、話題になったこともあるようです。

この話を私に聞かせてくれた人は社会的地位のある人で、場所は小さな講習会の会場でした。
この人は、加害者の少年が精神鑑定を受けて医療施設に入り、わずか2年で退院したことがとても不満な様子でした。少年はそれ以上何の罪も問われることなく、遺族に謝罪することもなく、善良な市民として社会に戻ったようです。
被害者の母親はショックで廃人同様になり、賠償金も加害者の父親の死により中断したまま、支払われていないそうです。
加害者の少年は父親の愛人の養子になって姓を変え、大学を二つと大学院を出て弁護士となり、今は成功して大きな事務所を構えているそうです。
「怖ろしくないですか? 弁護士ですよ。テレビドラマでもやってたし、詳しく解説したこれこれという本が出ていますから、興味のある人は読んでみてください」
と話は締めくくられました。

本当に怖ろしいのはこれからです。
図書館に寄って件の本を探しましたが書架になかったので、帰ってからネットで検索してみました。
そしてとても驚きました。例の本は、事件の精神鑑定書を公開しているサイトで
「…という本は、上の精神鑑定書を著者の意図に合わせてかなり悪質なやり方で編集して掲載していると思われます。」
と指摘してあるのです。
http://kangaeru.s59.xrea.com/kubikirikantei.htm
同じような内容の文章を、読後の感想を書いたものなど複数のサイトで見ました。

私もこの供述調書を読んでみて、きょう聞いた話とはずいぶんニュアンスが違うなあと思いました。
きょうの話し手は教養も社会常識も豊かな人なのに、件の本とテレビの報道(ネタ元は同じなのでは…)にだいぶ洗脳されたものと思われます。
書き手の恣意的な情報操作によって、偏った世論が形成される。
これほど怖ろしいことがあるでしょうか。まるで魔女狩りです。
私たちは、差し出された情報を鵜呑みにすることなく、反対の立場から、ナナメから上から、と視点を変えてものを見るクセをつけないと、とんでもないところに誘い込まれてしまうのではないか、と、そっちの怖ろしさに戦慄を覚えます。

怖ろしいついでにもう一つ。
少年事件といってあなどれないほど、少年による残忍な何の脈絡もなく発生する異常な事件が、ずっと昔から、日本のどこかで毎年必ず起こっているようです。
http://kangaeru.s59.xrea.com/ijou.htm
少年事件としてひとくくりに考えるのが妥当なこととは、私にはとても思えません。
posted by dashi at 23:12| Comment(4) | TrackBack(0) | 社会問題

2007年11月26日

ベッカムに同情

人気者は辛いね、と深く同情したくなるニュースです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071126-00000429-reu-spo
11月25日、親善試合のためオーストラリア入りした米MLSギャラクシー所属のベッカム選手が、滞在先のホテルで待っていた小児がん生存者の子供たちを無視したとして非難を受けた、そうです。

ロンドンから自家用機で22時間かけてシドニーへ。警察の護衛つきでホテルに到着しました。
そのホテルの外では、小児ガンを克服した子どもたちが、歓迎のために待っていたそうです。カンガルーのおもちゃ(ぬいぐるみ?)を渡したかったらしい。
外は暗く、護衛に囲まれたベッカムには子どもたちの姿が目に入らなかったか、入ったとしてもなぜそこにいるのかわからなかったに違いありません。
さっさとホテルに入った、そのどこが非難に値するのか、全く理解に苦しみます。
ベッカムの話題というだけで耳目をひく、という計算なのか、いつもながらマスコミには意地の悪い見方しかしてもらえないのか、個人的にはとても気の毒だと同情しています。

前の日のニュース。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071125-00000094-ism-spo
「今まで一度もオーストラリアに来たことがなかったし、長年訪れたいと思っていた国だから、来れてうれしいよ」と記者会見でコメントした。実に22時間をかけての飛行となったが、「それ以上の価値があると思う」と語っていた。
いいヒトじゃないですか、ベッカムって。なんの文句があるんだろう。

警察に護衛されて移動するようなVIPにサプライズで会おうというのは、いくら難病を克服した子どもたちだからって、迷惑じゃないでしょうか。
そういう子どもたちだから当然だ、というのは逆差別では。
もしベッカムが子どもたちに気がついていたとしても、護衛としては、差し出されたぬいぐるみに爆薬が仕掛けられてないか、チェックする義務があるんじゃないかと思います。
無視した、冷たいと無責任に批判する(批判があると報道する)マスコミって、バカじゃないのと言いたいです。
あとで場所と時間を設定してもらいさえすれば、子どもたちはベッカムに会えると思います。

昨年このブログでも書きましたが、
http://dashisroom.seesaa.net/article/22312787.html
ベッカムはユニセフなどボランティア活動に実績のある人だし、OCD(Obsessive Compulsive Disorder 強迫性障害)に悩んでもいます。それなりの評価や理解・配慮を受けて当然ではないでしょうか。
やっかまれるのは人気者の宿命とはいえ、あまりに気の毒で、ひとこと言いたくなりました。
posted by dashi at 23:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 気になる人

2007年11月24日

小咄

先の卒業旅行の際、一人のお母さんが落語家の講演で聞いた小咄を教えてくれました。落語の方は全然覚えてないけれど、小咄の方は気に入ったそうです。

<鶴の恩返し>
おなじみの「鶴の恩返し」で…。
「絶対にふすまを開けないでください」
と言って娘が部屋に閉じこもったあと、おじいさんとおばあさんはじっと辛抱強く待っていました。
部屋からは何の物音もせず、静まり返っています。
とうとう我慢できずにがらりと開けてびっくり。部屋はもぬけのカラ、家財道具が全部なくなっていました。
ツルじゃなくてサギだったんですね…。

もう一つ、こちらはブラックユーモアというか、笑っていいのか微妙ですが…。
<鶴の恩返し2>
前半部分は同じです。
あまりに静かなので心配になったおじいさんがふすまを開けると、娘は死んでいました。
ツルじゃなくてガンだったそうです…。

これは私のツボにはまって、特に前のでは大笑いしました。
でも教えてくれた人のご主人には全く受けず、「何が面白いのかわからない」と言われたそうです。
教えてくれたお母さんには数年前、大学生のお嬢さんを事故で亡くすという悲劇がありました。一時は精神的に不安定になったり、髪の毛がごっそり抜けたりもしたそうです。
小咄に一緒に大笑いしながら、こんなに笑えるようになってよかったね、と思ったことでした。
大笑いでNK細胞がだいぶ増え、ガン細胞が大量死したことでしょう。
posted by dashi at 23:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 興味津々

2007年11月23日

喪中ハガキ

昨年に続いて、今年も喪中ハガキを出す立場となりました。
元旦に年賀状が届かないというのも、思ったより淋しいもので、またかと思うと少し残念です。
今はメールで済ます人も多いために(ウチの娘たちもそうしているようです)、年賀状用ハガキの売れ行きも落ちているらしいですね。それでも年賀状を楽しみにしている人は多いと思います。
もらった年賀状を見ながら、「引越したのね」「子どもが結婚するのか」などと近況を知ったりしますが、考えてみたら、誰が読むかわからないハガキに個人情報満載というのも、危険な気もしますね。
娘が以前郵便局でアルバイトしたときには「ウラは読まないように」と厳しく言われたそうですが、全く目に入れないわけにはいきませんよね。その気になったら簡単に情報読み取り可能だと思います。
少なくとも携帯の番号とメールアドレスは載せない方がいいように思いますが、杞憂でしょうか。

ウチの喪中ハガキは、今年はネットで文例を探して作成しました。
こんな安易なものをもらっても迷惑かもしれませんが、いちおう近況報告ということで。
先に友人から二通届き、そのうちの一通が薄墨になっていたので、そうするのを思い出して倣いました。薄墨にするようなことも、ワードを使うと簡単にできて便利です。
印刷のページ設定など、ワード2003の知識が少しは役に立ちました。
それにしても、資格は取ったものの使わないでいるため、すごい勢いで忘れてしまっていて、あれ? と苦笑の連続でした。
ハガキの文面はこんな感じ。

今年も残り少なくなり 皆様も何かとお忙しいことと存じ上げます
さて、去る五月に実母が天寿を全ういたしまして ただいま服喪中でございます 年末年始ともご挨拶は差し控えさせていただきます
寒さの厳しい折から いっそうご自愛のほど念じ上げます
平成十九年十一月
 (住所、名前、電話番号)
昨年十月には実父と相次いで亡くし、仲のいい夫婦だったのねときょうだいで話したことでした。


All About(http://allabout.co.jp/family/ceremony/closeup/CU20031013A/index.htm)によれば、喪中ハガキのマナーとして、

年賀欠礼の挨拶状(喪中ハガキ)は、相手が年賀状を用意する12月はじめ頃までには届くようにしなければ意味がありません。11月初旬には取り掛かるようにしましょう

1)「年賀」は使用しません。「年始」「年頭」「新年」とします。
2) 誰がいつ亡くなったのかを明記します。
3) 年賀欠礼の範囲は、配偶者、きょうだい、直系の血族、配偶者の両親、祖父母がなくなった場合です。また、受け取る側の立場に立って、文中には故人との続柄を書き入れる事が大事です。


…ということです。
なお本来は、喪中ならお祝いの席や忘年会・新年会はもちろん、初詣も控えるものだそうです。
でも我が家の場合、冬休みのひまつぶしに息子を連れて散歩に行くのは、初詣がてらの寺社めぐりが恒例。来春もお参りに行って、無病息災や卒業後の進路などお願いをして来たいと思っています。
posted by dashi at 20:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 身辺雑記

2007年11月22日

Kさんのこと


きょうは息子の学校で創立40周年を祝う会が開かれ、出席して、昼食にはお赤飯をいただいてきました。
最初は戦中戦後の混乱の中、教会の奉仕活動の延長でしょうか、身寄りのない子どもたちを引き取る施設として始まりました。
そこから当時は学ぶような場もない(就学猶予で義務教育からはじかれた)障害のある子どもたちの学校が作られたそうです。
初めは小学部だけの小さな学校で、養護学校義務化で公立の学校が設置された時には、転校する子が続出して、深刻な経営危機に陥ったこともあるそうです。
公立の学校は学費が要らないし、自宅に近い方がラクだからでしょうか。新築で職員も多い大きな校舎に惹かれた親もいたかもしれません。
今でこそ息子の学校も校舎を新築してきれいになっています(金八先生のロケにも使われました)が、ウチの子が入学した14年前には床のささくれが気になるようなオンボロ校舎でした。

40年のあゆみを記念して、年に一度発行される機関紙をまとめて冊子にしたものが配られました。33年分あるそうです。
この機関紙には、毎年二人ぐらいの保護者が依頼を受けて文章を寄せます。
その中に私が2002年に書いたものもあり、久しぶりに読み返しました。わりと気に入っている話なので、手前味噌で恐縮ですが、ここに再掲させていただきます。

<Kさんのこと>
訓練会OBのお母さんたちが(子どもはみな成人)おしゃべりしていました(私はそばで聞いていました)。
「きのうスーパーに、ちっちゃいダウンちゃんを連れたお母さんがいたの。とっても可愛くてさー、声をかけたかったんだけど」
「かけたらよかったのにー」
「そうよ、お母さん、喜んだと思うわよオ」
口々に言っている中でぽつりとひとこと、
「かわいそうだね。これから地獄が始まるんだね」。
溜め息まじりのつぶやきに、みな絶句。やっと一人が
「べつに、地獄とは思わないけど」
と力なく言うのが精一杯でした。
この「事件」で私は故郷の友人Kさんを思い出しました。
Kさんに出会ったとき、私たちの子どもは同じ自閉症の4歳児。母子で地元の通園施設に通っていました。
Kさんは私より一回り若く、一人っ子のTくんを溺愛と言ってもいいくらいに可愛がっていました。
初めての障害児に悩まされていた私には、
「知恵遅れでも自閉症でも何でも、ちっともかまわない。Tが笑ってくれるだけで最高に幸せ」
と屈託のないKさんが、むしろ不思議に思えました。
あるとき、亡くなったKさんのお父さんの話を聞いて、なるほどと納得したのです。
大工の棟梁だったKさんのお父さんは、とても子煩悩な人だったようです。
Kさんはけっこう遅くまでおねしょをしていて、嘆かれたり叱られたりで悲しい思いをしたそうです。そんなとき、Kさんのお父さんは、
「Kの小便はちっとも臭くない。いい匂いがする」
と言って、干したおねしょ布団にほおずりをしてみせてくれたそうです。Kさんの深い愛情は親譲りというわけです。
Kさんはその後、Tくんが国立大学付属の養護学校に入学できてから、二人の子を産みました。上京の折に会ったら、幼い弟妹が「Tにいちゃん」の横で明るく笑っていました。
障害なんか関係なくTは可愛いと言い切るKさんと、地獄というあのOBさんと。
未来は大きく変わってしまうだろうと考えさせられたことでした。


字数の関係で書けなかったのですが、Kさんに関してはこんなエピソードもあります。
障害児の親が集まった席で、親にとっては知的障害と身体障害(ほとんど一人では動けないくらいの)のどっちがラクか、という話になりました。
本人にとっては、悩まなくていい分(悩めるほど軽くない前提)知的障害の方が幸せだろうと意見が一致しましたが、親にとっては、の方は意見が分かれました。
意思疎通が出来るのはいいとしても、本人が悩んでいるのを見るのは辛いものがあるだろう、という意見ももっともです。
Kさんの考えはこうでした。
「動けなかったら地震や火事のとき逃げられない。周りに人がいなくなったら、餓死するしかない。そんなのカワイソウだから、知的障害の方がいい。おなかがすいたら、人のものを奪ってでも食べてほしい。行きたいところに行き、したいことをしてほしい」
ここまで子どもを愛して子ども本位の考え方をするんだ…と感動したことを忘れられません。
Kさんの子に産まれてTくんは幸せだったな、と思っています。
posted by dashi at 22:38| Comment(4) | TrackBack(1) | 自閉症関連

2007年11月19日

アシカの芸

今回の旅行で訪れた下田海中水族館では、珍しいアシカの芸を見ました。
アシカというと、踏み台みたいなのの上に乗っかって拍手したり、お尻を持ち上げてバランスとったり、首をのばしてボールや輪を受けたりする、ぐらいが定番だと思います。
ここのアシカは実に芸達者。
ぺたっと頭を垂れてお辞儀したり、客席のすぐそばに台をよじ登ってきたり、ずっと声を出したり。階段をするする上って飛び込み、ジャンプしてバーを飛び越えたり、くるくる回転したりもします。
アシカにこんなことを仕込めるとは知りませんでした。思わず身を乗り出し、隣にいた友人と「すごい、イルカみたいね!」と話したことでした。

二頭いましたが、あとの方の細身のアシカは飼育員(トレーナー)のお兄さんによくなついているらしくて息がぴったり。観客からも感嘆の声が聞こえるほどでした。
一緒にプールに入ってじゃれあうように泳いだり、指先で指示が出るとそれにあわせて横向きにくるくる回ったり。
感心したことに、最後までご褒美のイワシがなくてもずっと芸をしていました。忠実に職務を果たすというより、楽しそうに遊んでいるという印象でした。
アシカはとても賢い上に好奇心旺盛で運動能力が高い。芸を仕込むといろいろとこなすけど、2,3年たつと物覚えが悪くなるので、生後半年から一年以内に訓練を始めるそうです。
トレーナーは訓練中に噛まれることもあるそうですが、あれほどに言うことをきいてくれれば可愛さも増すでしょう。

今回初めて知りましたが、アシカにはシッポがあるんですね。後ろ脚の間に短いのがありました。頑丈そうで、パシッと叩かれると痛そうですが、器用に動く後ろ脚の間では出番はなさそうです。
それと、皮膚はけっこう長い毛に覆われています。生えた方向と逆向きになでると反対向きにぺたっと体毛が倒れました。
どちらも考えてみたらアタリマエのことだけど、よく見えるように示してもらって勉強になりました。
アシカがボールを鼻先に乗せられるのは、鼻先にある感覚毛と呼ばれるヒゲがボールの動きを素早くキャッチしてバランスをとっているのだそうです。

あのずんぐりした体型からは想像しがたいですが、身体がスピードの出る流線型をしており、前脚を鳥の羽のように動かせるので、時速40キロの速さで泳ぐことが出来るそうです。
また後ろ脚を前に曲げることが出来るのが、それが出来ないため這って移動するしかないアザラシとの、一番の違い。今回も前後の脚で身体を持ち上げて(4本脚で)歩いたり、後ろ脚だけで立ち上がって手を振るポーズも見せてくれました。
身体もとても柔らかいようで、後ろ脚に頭をつけて丸くなる(水中や空中では回転する)のも、べつに苦しくはないようでした。

現在一般にアシカとして親しまれているのはカリフォルニアアシカで、アメリカ・ロサンゼルス近くの島に住んでいる種類。アシカの中でも特に運動神経が発達しているので各地のショーで活躍しています。
芸をさせるのは動物虐待だと言う人もありますが、適度な運動をすることでストレス解消をすると共に、病気の早期発見につながって健康管理の上でも役に立つのだそうです。
なお、20世紀初頭までは伊豆諸島周辺にニホンアシカも生息していたけれども、残念ながら近年絶滅したということでした。
アシカは自然界ではハーレムを作り、オス一頭で30〜50頭のメスを従えるそうです。オスの絶対数が減ると絶滅も早いのかもしれませんね。
posted by dashi at 21:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 興味津々

2007年11月15日

卒業旅行

明日は一泊で息子の卒業旅行に同行です。
行き先は伊豆半島南の方。伊豆バイオパークや水族館に行く予定で、温泉宿に泊まります。
担任、副担のほか学部の主任、校長と先生方も一緒に行きます。
原則親子分離で別行動となるらしいですが、貸切のバスで往復だし、同じ宿に泊まるのだから息子のことを忘れて旅行を楽しむというわけにはいかないでしょう。
このところすっかり出不精の私としては、温泉より家のお風呂にバブを入れる方が気楽でいいというところですが、みなさんとゆっくりお話できるのも最後かもしれないし、魚が美味しいらしいし、楽しんで来たいと思っています。

卒業の足音が聞こえてきそうな思いがします。
学校を卒業するのは息子だけど、私もいろんなことを卒業することになるのだなあと、あらためて気持ちの引き締まる思いがしています。
posted by dashi at 20:42| Comment(3) | TrackBack(0) | 身辺雑記

2007年11月14日

事件の背景

凄惨!!中国「エイズ村」潜入ルポ、という記事を読みたくて「読売ウィークリー・11月25日号」を買いました。
組織的に血を買う仕組みを作り上げ、貧しい農民から安く買い取ってブローカーが大もうけしている。農民にとっては魅力的な現金収入ですから、毎日のように売血する者もいたそうです。
注射針を換えるどころか、使わない成分を体内に戻すときには、作業の効率を優先に複数人の血液を混ぜるということまでしていたそうです。
その結果、エイズが蔓延した村が中国各地に点在。ほとんどが内陸の極めて貧しい農村です。

これが大昔の話ではなくて、1993〜1996年ごろのことだそうですから、中国はまだそんな段階なのかと驚かされました。
売血が日常化していた村ではHIV感染者が多数。医療の手当てもなく、差別や偏見に苦しみながら死んでいく人も多いようです。また、輸血で感染した人が裁判を起こそうとしても受理されない場合が多いとか。
北京オリンピックを前にしてイメージアップに必死の中国政府としては、出してもらいたくない記事だろうなあと思いました。
3回にわたってルポするそうで、これが第1回。著者は学習院女子大准教授の阿古智子という方ですが、刺客が放たれないかと本気で心配です。

この雑誌に、他にもびっくりするような記事がありました。
獨協医大病院(栃木県壬生町)の初調査によれば、
「飛び込み出産」過半数が「産み逃げ」
なのだそうです。
かかりつけの病院で毎月の検診を受けずに、いきなり救急車などで初めて運び込まれた妊婦。どんな状態かわからない危険な出産をあえて引き受け、無事に終わってホッとしたら…。
獨協医大病院では、なんと55%の産婦は出産費用を踏み倒していたのだそうです! ひどい場合は子どもを残してトンズラ…。
この調査は獨協医大病院だけのことですが、最近の病院はどこも(公立は特に)治療費の未払いに悩まされているらしいですね。

こんな現状があるなら、飛び込み出産の受け入れを拒否する病院を責められるでしょうか。
「産まれそう」と救急車を呼んだが、受け入れる病院が見つからずたらい回しされた、などとニュースになったりしています。一方的に病院を責め、無責任だの人命軽視だのと批判する。
無責任と批判するなら、毎月の検診を受けずにいきなり飛び込み出産をしようとする妊婦、費用を踏み倒す産婦の方じゃないですか。
病院はボランティア団体じゃありません。運営には人件費にランニングコスト、減価償却費、莫大な経費がかかります。かかった費用も払わないで逃げる患者ばかりではたちまちつぶれてしまいます。
真面目に働く医療関係者のモチベーションをなくすような、無責任な感情的な批判は控えてほしいものです。

いったいまた、どうしてと唖然とした「全盲の男性公園に放置」事件もそうです。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2007/11/14/03.html
糖尿病で失明した全盲の男性を、退院させようと自宅に連れて行ったけれども家族(?)が引き取りを拒否。公園のベンチに座らせ(置き去りというのとは違うようです)、通報して保護してもらった、というニュースの内容から、まるで捨て猫みたいな扱いだと怒った人も多いと思います。
男性は悲劇の主人公。
病院はとんでもないことをとあきれられ、患者の人命軽視と批判にさらされました。

病院側は職員が勝手にやったように言っているようですが、普通に考えて、必要がなければそんなことをするわけがない。職員だってほとほと困っての強硬手段だったに違いありません。
「もうゼッタイ連れて戻ってくるな」と(無言かもしれないけど)強い圧力があったからこその行動。ほかの病院に搬送して、ババを引き取ってもらいたい。そんな一心だったと思います。

この男性は7年前から入院し、糖尿病が進んで失明しました。
ほかの入院患者や看護師とトラブルが絶えず、6人部屋を一人で占領していた。大声でどなられるなど、この人が原因で辞めた職員もいたそうです。
入院が長引いたので医療費が自己負担になり、それを何年分も払っていなかった。185万円の未払いがあるそうです。
再三退院を勧め、障害者用の施設に移るよう諭しても聞いてくれなかった。
費用は「怖くて」督促しにくく、その担当者は困っていたのでしょう。だからほかの病院におしつけようと、後先考えない幼稚な行動に走ってしまいました。

そういう患者を、病院任せにしていること自体に問題があるんじゃないでしょうか。
長引くと医療費の自己負担分が増す、症状が固定した患者は追い出さないと病院の減収になる、そういうシステム自体が間違っているんじゃないでしょうか。
病院や、追い詰められた職員を批判するばかりじゃなくて、そういう行動に走るに至った事情もちゃんと報道して、再発を防いでほしいと思います。
posted by dashi at 23:07| Comment(3) | TrackBack(0) | 社会問題

2007年11月12日

地道ほか

図書館に行ったときに「中国語ではそう言わない!」という本を見つけました。
<日本人がつい言ってしまう日本語表現>と副題にあります。中国人相手のお仕事の人は一冊持っておくと助かるんじゃないかと思いました。
三修社から2005年の末に出ていて(初版)、寺野健夫という人が著者です。
面白いし役に立つけど、あまり売れなかっただろうなあとちょっと同情。
ナルホドとうなずきながら読んでいましたが、ろくに読めないうちに返却期限が来てしまいました。…この本に出てくる言葉から少しご紹介したいと思います。

「地道」(じみち)
これは私も数年前、台湾からお嫁に来ている英語も日本語もペラペラの才媛が意味がわからずまごついていたときに、教えてあげたことがありました。
中国語の地道はdidaoという発音で、「本場の」「本格的な」という意味です。
発音のうまい外国人に「君の中国語は地道だね!」と言うと最高級のほめ言葉になるでしょうか。(お世辞を言うときに使うのかな)
ほかに「地下道」という意味もあります。主に軍事用の地下道を指すそうです。

「勉強」
これは中国語を習う日本人が必ず「へ?」と思う言葉だと思います。
発音はmianqiangですから、べんきょうと似てないことはないです(gは読みません)が、やっぱり外国語だな…という感じですね。
値切るときに「勉強する」と言いますが、この使い方が近いかもしれません。
「やっとのことで」「いやいやながら」「強いる」「無理だ」といった意味です。
「勉強干了一点」で「なんとか少しばかりやった」という意味になります。
ちなみに、勉強は「学習」「読書」「用功」など。なお、これも間違いやすい言葉ですが、宿題は「作業」と言います。

「花」
これは面白いですよ。
花の意味もありますが、「(目が)かすむ」「(金銭、時間などを)費やす」という動詞になります。発音はhua。
「花了半天」が「半日も費やした」という意味になるとは、ちょっと想像つきませんね。
なお今は使われないようですが、乞食のことを「花子」と言います。花子という名前の女性が中国で自己紹介したら、苦笑されるかもしれませんね。

ほかにもいろいろありますが、きょうはこれだけ。
posted by dashi at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑学

2007年11月10日

ハバネロのゲーム

小さいときには家のパソコンでシューティングゲームを楽しんでいた息子。
(複雑なルールや操作があるものは無理ですが、素早く動きながらクリックするのは好きなようで、学校のパソコンでは今もやっています。)
当時はMacのパソコンに、購入した(今思うとかなり高かったです)CD-ROMをセットしてやっていました。
パソコンを買い換えたら使えなくなり、そのうちMacのゲーム用CD-ROMは販売されなくなってしまいました。タダでダウンロードするのが普通の世の中になって、高いお金を払う客もいなくなったようです。
DLするMac用のゲームでは息子ができるほど易しいものもあまり見つからず、そのうち疎遠になってしまいました。

「簡単なシューティングゲームだから、これなら出来そう」
と娘が教えてくれたのは、東ハトの「暴君ハバネロ」のサイトにあるゲームでした。
http://tohato.jp/products/habanero/
このサイトの右上、「暴君ハバネロ THE GAME」のところをクリックすると始まります。
おヒマな方や、ヒマではないけど気分転換したい方はどうぞ。
キャラクターも可愛くて、単純で、幼児でも出来そうです。
これなら知的障害児にも楽しめそうなゲームだと息子を呼んでやってみました。
お菓子のハバネロは好きなようなので(あまり買いませんが…)興味を持つかと思ったのですが、残念ながら、ちょっと見ただけですぐ自分の部屋に引っ込んでしまいました。

慣れないものはダメだけど、見慣れたらやるかもしれない。というのを大義名分に、私がひとしきり遊んでみました。
単純なゲームだけどキャラクターも「スタッフが楽しんで作ったな」と思わせる出来で、けっこう楽しめます。
その昔インベーダーゲームが流行り始めたころには、あまりのヘタさに顰蹙を買った私。年を取った今ではさらに鈍くなってモタモタ、毎回ハバネロ大王(?)に高笑いされています。

ところでハバネロというのは、メキシコ・ユカタン半島原産の、世界中で最も有名な激辛トウガラシ。タバスコの約10倍の辛さがあるそうです。
こちらのサイトに写真がありますが、唐辛子のように細長くないのは珍しい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%90%E3%83%8D%E3%83%AD
色も熟すとオレンジのほか白やピンクになる。そして、ただ辛いだけじゃなく「柑橘系のフルーティーな香りがある」そうです。
野菜としては栽培は難しくない方。需要がないから栽培されていないだけで、京都府亀岡市では名産として知られつつあるとのこと。
ナス科トウガラシ属の一年草ですが、室内では容易に越冬できるそうです。
ほかのナス科の植物と同じように育てればいいようですし、見た目も可愛らしいから、辛いのが好きな人は挑戦してみるといいかもしれませんね。
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2007年11月09日

大麻

関東学院のラグビー部の学生が、寮の押入れで大麻を栽培していたのが発覚。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071109-00000060-mai-soci&kz=soci
押入れの床にシートをひき、熱・光源となる裸電球をいくつも引き込んで鉢植えの大麻を育てていたようです。単なる好奇心だけにしては熱が入りすぎていて、常習者ではないかと思えます。
テレビでコメントを求められた若い人が、「厳しい練習の息抜きにしたかったんだろうか」と同情的なことを言っていましたが、そのツケは高くつきました。

3年生の二人だそうですが、実名も出てしまったし、ソク退学でしょうね。
日本一かそこらの強豪チームなのに対外試合は自粛になるようだし、もし他のチームメイトはあずかり知らないことだったとすれば、とんだとばっちりで大迷惑。4年生の就職にも影響があるかもしれませんね。
それにしても、押入れでこっそり栽培していたのに、ほかの学生に見つかりばれてしまった。これは偶然でしょうか。
だいぶ前からやっていたか、見せびらかしていたのかもしれないなと個人的には思います。「売るつもりだったんだろう」「大麻パーティーでも開くつもりだったのでは。女の子も抜きではないだろう」などと考えましたが、違うでしょうか。
オランダなど個人の使用は認められている国もあるぐらいだから、と、学生としてはあまり罪悪感を持たなかったのかもしれません。

日本では大麻取締法で厳しく規制されていますが、厳罰に処せられるのは世界的にはむしろ少数派のようです。
でも大麻ぐらいと甘く見るのは危険。大麻常用者は精神病発症リスクが2.9倍にもなるそうです。
大麻は様々な精神疾患を発症させる。日本では大麻乱用で治療を受けている者の半数以上は、精神病との診断を受けているという話もあります。
若年から大麻を常用摂取していると大脳の灰白質の割合が小さくなり、精神病発症のリスクを増大させるということのようです。
大麻乱用の多い英国の調査では、統合失調症が33年間で2倍近くになったそうですから、深刻な事態ですね。好奇心からちょっと手を出すにはかなりアブナイもののようです。
今回、ラグビーファンや子どもたちに与える影響も考えると、厳しすぎるぐらいの処分が当然かもしれませんね。

ビニールやナイロンなど化学繊維の普及で麻はあまり使われなくなりましたが、今でも特別に種子を提供されて、産業用の大麻を栽培している農家もあります。
日本では県の許可を受けた農家のみが、栃木県足尾山山麓で細々と栽培しているそうです。
この大麻はトチギシロという品種で(盗難防止のため)向精神作用成分THC(テトラ・ヒドラ・カンナビノール)をごく微量しか含まないように品種改良してあるそうです。
大麻は麻織物、神事用、結納品、花火、弓弦など伝統工芸品に使われるほか、鎮痛剤、緑内障治療薬など医薬品としての需要もあるようです。

大麻はアサ科の1年草で、成長すると約110日間で高さ3〜4mに達するそうです。そんなに背が高い草なら強風にあうと倒れやすいでしょうね。
台風の日に大麻栽培の男を逮捕、というニュースがあったなと探してみました。まだ削除されてなかったので、少し長いですがそのままコピペします。(9月8日のニュース)
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2007/09/08/01.html
「台風心配」様子見で大麻栽培男逮捕

 台風9号は7日未明、強い勢力で神奈川県小田原市付近に上陸し、東北地方を縦断、北海道の南海上に達した。この影響で2人が死亡したほか、増水した多摩川では野宿生活者ら30人以上が流された。そうした中、神奈川県横須賀市の山中で栽培していた大麻が心配になり、様子を見に来た男が“御用”となった。

 大麻取締法違反(所持)の現行犯で神奈川県警薬物銃器対策課に逮捕されたのは、同県横須賀市のとび職相馬雄二容疑者(28)。
 調べでは、相馬容疑者は7日午前9時35分ごろ、横須賀市子安の空き地でビニール袋3袋に入った乾燥大麻(計約5グラム)をズボンのポケットに隠し持っていた疑い。
 空き地近くの日陰山(ひがけやま)の山中で鉢植えの大麻を見つけ、内偵中だった捜査員が「台風で心配になり、様子を見に来るのでは」と張り込んでいたところ、相馬容疑者がまんまと現れた。

 山の斜面では計37本の大麻草を栽培しており、栽培した容疑でも立件する。大麻は鉢植えやプランターなどで育てられており、高さ30センチ〜3メートルに成長していた。調べに対し「台風で大麻が折れていないか心配だった」と供述しているという。県警は相馬容疑者が販売目的で栽培したとみている。
 横浜地方気象台によると、横須賀市に最も近い三浦市の観測点では、5日午前4時〜7日午後1時までに86ミリの雨量を、7日午前5時半に最大瞬間風速15メートルの強風を観測。相馬容疑者が現れた7日午前9〜10時の1時間に雨はなく、約10メートルのやや強い風が吹いていたという。相馬容疑者は天気が落ち着いたところを見計らって、大麻の様子を見に行ったようだ。
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2007年11月08日

エチゼンクラゲ

巨大なクラゲの異常発生によってまるで漁にならない、というニュースを以前見ました。
定置網を引き上げたらこのエチゼンクラゲばかりで、がっくりする猟師さん。クラゲが浜一面に捨てられている映像もありました。
このクラゲ、大きいのは傘の直径2メートル、重さは15キロにもなるそうです。
異常発生は近年増えているそうですが、大きくて重いので駆除もままならず、網からはずしてそのまま海に捨てる場合が多いということでした。
江ノ島水族館で泳いでいるのを見たことがありますが、オレンジがかった薄ピンクのきれいなクラゲでした。
泳ぐ姿は優雅ですが、この大きさから底引き網を破ったり、他の魚の商品価値を落とすなど漁師泣かせの厄介者。また、原発や火力発電所の取水口を詰まらせるなどの被害もあるそうです。

水産試験場も手をこまねいていたわけではありません。このエチゼンクラゲをコマギレにする装置を開発して、きょう実地試験をしたそうです。
http://www.zakzak.co.jp/top/2007_11/t2007110846_all.html
約2メートル四方の枠内にステンレス製カッターが格子状に取り付けてある駆除器具」の中にクラゲを放り込んでいく。巨大な「ところてん突き」といったところでしょうか。
もともと身体の90%は水分ですから、小さく切られたクラゲは数日で溶解してしまうそうです。
クラゲなんかに負けてられませんね。早く装置の改良を進めて、頑張ってほしいです。

ところでこのエチゼンクラゲ、中華料理以外の食材として使う研究もされていて、商品化されたものもあります。
http://www.excite.co.jp/News/bit/00091141606728.html
「かね徳」の「くらげポンチ」、こりこりしたナタデココのような食感だそうで美味しそうです。
今は細々と通販で売るだけらしいですが、宣伝次第では大化けするんじゃないでしょうか。
東国原知事みたく、行政も一役買って応援してあげてほしいと思います。

クラゲに有用成分を多く含むことがわかったというニュースもありますから、大手の食品会社がブームを作って売り出せば、案外いけるかもしれません。
http://www.asahi.com/science/update/0602/TKY200706010394.html
クラゲには<「ムチン」という糖たんぱく質が豊富に含まれている>が、中でもエチゼンクラゲは巨大なため、成分の抽出には好都合らしいです。
ムチンはオクラやサトイモなどのヌルヌル成分として知られる。細菌やウイルスを認識して、攻撃から守る作用や保湿、洗浄作用がある。医薬品や化粧品、食品添加物など数多くの目的に使えると期待され…
採取コストを10分の1ほどに下げられれば、産業化が可能
だということです。乞うご期待、ですね。
posted by dashi at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会問題

2007年11月06日

なぞなぞ

本棚から、何年も前に買ってもうなくしたと思っていた「中国語・なぞなぞの本」(相原茂編著:東方書店)が出てきました。
中国語は漢字だけなのでとても簡潔というか、ごくわずかな語数で用を足します。
例えばこんな感じ。
「上辺毛、下辺毛
 当中一顆黒葡萄」

(上に毛があり、下にも毛、
 中には黒い葡萄が一つ。)
答えは、おわかりでしょうか、目です。

もうひとつ。
「為我打(ni),
 為(ni)打我
 打破的肚子(duzi),
 流出我的血」

(私のためにお前を打ち、
 お前のために私を打つ。
 お前の腹を打ち破ると、
 私の血が流れ出る)
禅問答みたいですね。答えは…蚊。

英語のも。
How many cookies can you eat on an empty stomach?「空っぽのおなかだと、何枚のクッキーがたべられる?」
→ Only one.「1枚だけ」
(1枚でも食べたらもう空っぽのおなかじゃない)

似たような感じの。
What is broken when you name it?名前を言うと壊れるものは?
→silence(静寂)

おまけ。
柱時計が十三回鳴った。今はいったい何の時?(フランスのなぞなぞ)
→修理の時 

夜は山、昼は野原になるものは?(イギリスのなぞなぞ)
→ベッド
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2007年11月04日

売られた喧嘩

きょう、息子と散歩に出て、行きは電車だったけど帰りはルートを変えて一駅分歩き、路線バスに乗ることにしました。
自閉症の息子は決まったルートを好みがちですが、散歩のときはあまり固執しませんし(するときもあります)、なるべくさせないように心がけてもいます。
始発から終点まで20〜30分ばかり乗ります。ウチの最寄り駅まで一本で帰れるので、私たちにとっては便利なルートです。
車ではよく走る道ですが、運転中にはよそ見もできないし、高い位置に視点があるので見慣れた場所でも違って見え、ミニ旅行気分にも浸れます。

あまり利用する人のない路線なので、昼間は一時間に1、2本しかありません。
バスターミナルに着いて時刻表を見たら、発車までに30分もありました。そばのスーパーに寄ってお茶などを買って戻っても、まだ20分以上あります。
電車を乗り継いで帰ることも出来ますが、息子の機嫌もいいし、のんびり待つことにしました。
利用者が何人か並んでいましたが、乗り口に近いベンチには空席がいくつもあります。
その乗り場からは3つの路線が発着していて、私の乗る予定以外はバス便しかない、比較的利用者の多いルートです。並んでいる人は私とは別の線だろうと思われました。
空席があるのに何も20分も立って待つことはないと思い、空いたベンチに息子と二人腰を下ろしました。

「割り込みだ!」
大きな声が飛んできました。驚いてそっちを見ると、白髪まじりの頭をした小柄な女性がこっちをにらんでいます。
私の左隣に息子、その向こうに70代ぐらいの男性、空席がひとつあって一番奥(端っこ)に件の女性が座っています。
割り込むつもりはない、みんなのあとから乗ればいいだろう。疲れているし、席が空いているから座っただけで、いけないことではないだろう、というようなことをなるべく穏やかに説明したつもりです。
こちらには、座っていれば息子も落ち着いて待っていられる、という事情もありました。
ところが私がひとこと言うと、相手は大きな声で何倍も言い返してきます。訛りもない、はっきりとした口跡です。

私はからんだりからまれたりというのは、あまり経験がありません。きょうだいゲンカでも私は年が離れた一番下なので、だいたい言われっぱなし。鍛えられていないので鈍く、たまに舌戦をしても丁々発止ができません。
揚げ足を取るような物言いをされると、冷静に言い返せずついカッとなってしまいます。
途中で、相手は知的障害者だと気がつきました。論旨が滅茶苦茶です。
滑舌がいいというのか、口が達者で、なんだかんだと罵ってきます。罵る言葉ばかりをどうしてこれほどに溜め込んでいるのかとますます腹が立ちました。
(知的障害者は)「いっそ何もしゃべらない方が可愛がられる」というのは、こういうことを指しているのだと納得できました。

左隣の男性が、立ち上がって乗り口の方に移動しました。
みんなが(彼女を避けるように)離れた場所に並んでいたのは、私の来る前にも何かひともんちゃくあったのかもしれません。
相手にするな、とそっと忠告してくれた人がいて、とても恥ずかしくなりました。
相手が喧嘩を売るのが趣味なら、こちらはそれを買わなければいいだけの話。むきになって声を荒げた私は(怒ると言葉に詰まる方ですが…)、娘が一緒だったら制止されていたに違いありません。
いいトシしてほんとうに恥ずかしい。
黙り込んだ私に、割り込みを非難する言葉から、お門違いの説教になり、おとなしくしている息子(障害児とわかったのでしょう)や私を中傷する言葉が延々と続きました。まあその憎たらしいのなんの。

それだけしゃべれる知性を、別の方に使ってほしいものだと思いました。
我慢して無視している私に再三、「聞いてんの?」と尖った声が投げつけられます。
「どこそこではこんなんじゃすまないよ、怖いよ。アタシはこの前殴られたんだから」
別の駅では殴られたらしいですが、さもありなんと思いました。
その場を立ち去る選択肢もありましたが、長く歩いて疲れてもいたので、そのまま耐えました。
二台違う行き先のバスが来て、人が去りました。私の見込みどおり、並んでいた人はみんな乗ったようです。
(心配して?)先に乗るように促してくれた人もいました。
右隣にいた女の子に「うるさくしてごめんなさいね」と謝ったら、「大丈夫です」とにっこりしてくれました。

なんとその女性は私と同じバスに乗りました。
私より前から待っていたわけだから、最低でも20分以上。待ちかねたようにさっさと乗って中央あたりに掛けました。
うんざりだったけど仕方ありません。あとから来た人たちが乗り込んでから一番最後に乗り、がらがらだったので奥に座りました。
バスの中でまでは続かなかったのでやれやれでしたが、途中で彼女が降りるまでは気が休まりませんでした。
「割り込みはいけない」のは確か。この場合はそうではない、と幅のある思考が出来ないのは自閉症なのかもしれません。そうだとすると彼女は「喧嘩を売った」つもりはないのでしょうが、こちらとしてはそうとしか思えませんでした。

彼女はたぶん、喧嘩を売る形でしか人と関わりを持てない孤独な女性なのでしょう。怒って相手をしてくれれば、寂しさが紛れるのかもしれません。
おそらく相手が黙り込み無視する形で決着するのが大半でしょうから、言い負かしたのと同じこと。ゆがんだ形の達成感を得て満足しているのかもしれません。
相手が男なら殴られることもあるでしょう。殴りそうにない相手を選ぶのか、殴られてもいいから相手をしてほしいのかもしれません。
私が広い心の持ち主だったら、その寂しさを切なく思い、彼女に優しくしてあげられたのかどうか…。
全く大人げない対応をしてしまった、と自己嫌悪に陥り、すっかり落ち込んでしまいました。気晴らしに娘が借りてきた「ダイ・ハード」を見てもスカッとしないでいます。…もう寝よう。
posted by dashi at 23:46| Comment(3) | TrackBack(0) | 自閉症関連

2007年11月02日

立ち去り方

早いもので、今年もあと2ヶ月足らずとなりました。
郵便局からは年賀状を早く買えと案内メールが入るけれど、私は今年母を亡くしたので、去年の父に次いで来春も年賀状のないお正月です。

私の両親は年も年だから順番と仕方なく思いますが、この夏には私といくらも年の違わないいとこが亡くなるという出来事もありました。
いとこは、アル中から肝臓を壊したどす黒い顔で、入退院を繰り返していました。いくら止めてもどこからか酒を調達してきて飲酒運転するのを、誰もどうにも出来ないでいたようです。
人にはわからない苦悩から酒に逃げ込まずにおれなかったのかもしれません。可愛がっていた息子を事故で失う経験はありました。それでも、自分の命を粗末にした、残念な立ち去り方だったと思います。
もう一人の子どもはまだ結婚(独立)もしていないし、年老いた母親は要介護の身。
飲酒運転で事故を起こさなくてすんだのが、せめてもの救いでしょうか。

周囲に日頃から「私が死んだらびっくりする」と口にしていたという男性のニュースがあります。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071004-00000045-san-l08
10月4日に産経新聞が配信。
それによれば、老人ホームで87歳で亡くなった生涯独身の男性が、遺産1億円をつくば市に寄付したというものです。
本人がよく口にしていたとおり、死んだらみんなびっくりしました。
生前資産を委託していた銀行から、つくば市の社会福祉協議会に連絡があった。
遺言状には「つくば市の老人や貧困者、孤児などの救済と社会福祉の向上に役立ててください」と記されていたそうです。寄付された遺産はぜひ、有効に使ってほしいものです。

この人は皆川重兵衛さんという人で、生家はもともと裕福だったけれど戦後の混乱期に一度は没落。日用品やお茶の行商をしながら、両親と3人で倹約生活を送って蓄財した1億円らしいです。
倹約で1億も貯まるのかな? 宝くじや株をやってた人なのかしらと興味を覚えますが、子どもを育てる費用(特に教育費)がかからないと、生活費はさほどいらないのかもしれません。
この人の終の棲家となった老人ホームにも、少しはお恵みがあるんでしょうか。どこも経営が苦しいでしょうから、資金援助があると助かるでしょう。
みんなのびっくりする顔を想像して楽しんでいたのでしょうか、死ぬときは「いよいよだぞ」と至極満足だったかもしれませんね。
まねは出来ないけど、羨ましい立ち去り方だと思いました。
posted by dashi at 22:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 興味津々