先日大人ばかりでじゃんけんをしたとき、「最初はグー、じゃんけんぽん」と掛け声をかける人がいて、みんなそれに従いました。
最初はグー、というのは子どもがやるものだとばかり思っていましたが、全世代に共通のものなんでしょうか。私は自分が子どものいる年になって初めて聞き、「珍しいことをするもんだ」と思った記憶があります。(そのときは近所の小学生がじゃんけんをやっていました)
娘に聞いたところ、娘の子どものときにはみんなそうするものだったらしい。知らなかったから「最初はグー」でグーを出さなかった娘は、ほかの子たちに叱られたそうです。
白状すると、私は「最初はグー」というのは掛け声だけだと思っていて、実際にみんなで揃えてグーを出すものとは知りませんでした。
もしかしたら、と思って娘に「パーは、紙? 風呂敷?」と聞いたら、へんな事を聞くね、という表情で「紙」という答え。「風呂敷なんて聞いたことない」そうです。
実際にじゃんけんするときに紙か風呂敷か言うわけではないので、私も長く気にかかりながらそのままになっていましたが、私の育った九州の田舎ではパーは「当然、風呂敷のこと」でした。
そう少数派というわけでもないようで、紙じゃなくて風呂敷、布を指す地方も少なくはないようです。
そして、韓国や中国(の一部)でも「布」を指すそうです。
石を包む(グーに勝つ)のなら紙じゃなくて布の方が適当だと思いますが、世界的に見ると紙のところのほうが圧倒的多数のようです。
もっとも、じゃんけん自体アメリカやヨーロッパにはなかったもので、日本や中国から伝わったらしいので、もとのところのものがそのまま踏襲されているのでしょう。
英語ではじゃんけんするときの掛け声で「 Rock, scissors, paper, go!」とそのまま並べるほかに、
「 Let's play Janken, 1, 2, 3!」
「Janken, go!」
のように「じゃんけん」とも言うそうですから、日本から伝わったことが伺われますね。
日本ではチョキは「人差し指と中指」「親指と人差し指」の二通りあり、それぞれに「女チョキ」「男チョキ」と呼ばれているそうですが、ヨーロッパに伝わったのは女チョキだけ。
男チョキだとハサミより銃を連想させるかもしれませんね。
また、「紙」なら納得のいく話ですが、パーでは指を拡げずくっつけたまま出すのが正式な世界ルール(? カナダに本部のあるthe World Rock Paper Scissors Society :略称WRPS 認定)だそうです。チョキは言うまでもなく女チョキ。
石、ハサミ、紙が多数派ですが、お国ぶりをうかがわせて面白いのがインドネシア。
象、人、アリです。アリは「耳に入ることができるから」象より強いそうです。
指の形も独特で、グーから親指を出して「象」。グーから人指し指だけ出して「人」。小指だけ出すのが「アリ」だそうで、これをじゃんけんと呼んでいいのか躊躇してしまいますね。
沖縄では「木、鳥、虫」「火、へび、水」「お父さん、お母さん、子ども」というのもあるそうです。お父さんはお母さんに勝つ(子どもに負ける)、そうですから念のため。
カエル、蛇、なめくじ、というのもありますね。なめくじは蛇に勝つそうですが、なんでかしら。
昔「おかあさんといっしょ」で、焼き芋のうたをやっていました。
焼き芋焼き芋おなかがグー
ほかほかほかほかアチチのチー
食べたらなくなるなんにもパー
ほら焼き芋焼き芋グーチーパー
と歌いながら脚をそろえ、前後に伸ばし、拡げていましたが、ああいうのは「足じゃんけん」と言うそうです。
じゃんけんの語源についてはいくつか説があるようですが、私が選びたいのはこれ。
http://fukujuin.que.jp/newpage9.htm
この言葉のルーツは仏教語の「料簡法意」(りゃけんほうい)といわれています。「料簡法意」というのは、法の意志を料簡すると言う意味で、何か事を決定するときにこれを用いるとされています。つまりジャンケンポンは、天の意志を拳の勝負で推し量る方法なのです。ちなみに、大阪や鹿児島などでは「ポイ」ではなく原語に近い「ホイ」がつかわれているようです。

