中国産のおもちゃ(機関車トーマス)から有害な鉛が検出され、話題になっています。
塗料に鉛を混ぜると、安いコストできれいに仕上がるらしいですね。100円ショップで買ったおもちゃを、なめて遊んでいる赤ちゃんからあわてて取上げたお母さんもいたかもしれません。
きょうは中国産ピーマンから禁止農薬が見つかったというニュースも見ました。
シイタケもピーマンも中国から輸入するしかないなら、輸入商社は監視を緩めないでほしいですね。
国内にいったん入ってしまえば、消費者が国産の野菜にこだわったところで、加工されて外食のランチや給食、冷凍食品にも使われるのでしょうし、防ぎようがないと思います。
もうずいぶん前のことになりますが、無農薬をうたった、日本で販売する冷凍用のほうれん草を作っている中国の農場を訪ねた朝日の記者が、農薬を使わないで青虫を「箸で」取り除いているという記事を書いていました。
その記者は相手の話をまるきり信用していたようで、中国の人の細やかな心配りで無農薬の野菜が供給されると感激した様子でした。私としてはかなり胡散臭く思っていたところ、案の定、そのすぐあとに禁止農薬検出で回収騒ぎになりました。
だいたい、青虫を一匹ずつ箸でつまんで駆除するような原始的な農法で、売り物になるような青菜を一定量供給できるわけがない。宮崎産マンゴーみたいに法外な値段がつけられる作物ならともかくね。
ホントに虫を箸でつまんでいると信じた記者は、かなりおめでたいと思いました。
中国の農民だって、なにも滅私奉公のボランティアではありません。ペイしないことをやるはずないです。
ほどほどの値段で無農薬の野菜を供給したいなら、管理された工場で人工太陽の光を浴びたものしかないと思います。(小松菜や小ねぎ、スプラウトではもう出回っているようですね)
ところで、日本の朱鷺(トキ)が絶滅したのは、乱獲(美しい羽根が珍重され、その肉は産後、冷え症の妙薬とされた)で数が減ったところに、1950年代から使われだした化学肥料と農薬で餌が激減したかららしいですね。見通しのいい高い木に巣(ねぐら)を作るので、それが出来なくなる森林の伐採も拍車をかけたようです。
朱鷺が棲めなくなった環境の意味するものを、私たちはもっと考えるべきなのではと思います。有吉佐和子「複合汚染」も知る人が少なくなり、環境汚染に対する感覚がかなり麻痺している気もします。
中国から贈られた番から増殖を試みている(現在108羽)佐渡トキ保護センターでは、朱鷺を野生に帰す日を目指して、生息地となる周囲の森と水辺の確保や、有機農業推進とセットで取り組んでいるようです。
中国でも朱鷺の保護政策が進められていて、陝西省の保護区(洋県。佐渡の朱鷺もここから来た)では、朱鷺のエサ場となる麓の村での農薬や化学肥料の使用が制限されています。
先日テレビで見た映像では、農民が不満そうに「朱鷺のせいで収益があがらず大変だ」とこぼしていました。
農薬や化学肥料を使わないで生産性が落ちる分に対しては補償を受けられることになっているのでしょうが、実際には農民の手に渡る前にピンハネされているのかもしれないなと思いました。
野生の朱鷺が繁殖できる土地は、人間も含め朱鷺以外の生物にとっても(一部は朱鷺の餌になるにしても)豊かな自然の残る天国。
日本の佐渡でも、朱鷺が生息できるくらいなら人間にとっても安全な作物が生産されるはず。この点をうまくPRして付加価値のついた農産物を作り、朱鷺の棲息できる地域を広げていけないものかと思いました。
朱鷺はニッポニア・ニッポンの名のとおりかつては日本全国で普通に見られた、朱鷺色(淡紅色)の羽を持つ美しい鳥です。(下のサイトに羽を広げて飛翔する写真があります)
http://www4.ocn.ne.jp/~ibis/goannai.htm
広い空を飛び交う野生の朱鷺を、私も一度見上げてみたいです。

